約 6,205,162 件
https://w.atwiki.jp/mh-hc/pages/180.html
02-62 S02-20 S03-19 S06-21 クエストカード カードタイトル:大地を泳ぐモンスター GP:300 イラスト:山崎 太郎 条件:★3以上の「ドスガレオス」討伐 <オート>このカードを表向きにした時、あなたの山札からギルドモンスターを1枚まで選んで、相手に見せてから手札に加える。その後、シャッフルする。 第2弾 強者の絆で登場したクエスト。 条件とGPも見合っており、それに加え自分のデッキから好きなギルドモンスターを加えるオート能力を持つ。 現在のところ、対応するターゲットモンスターはドスガレオス(2弾)だけでおり、報酬が0なのでそれに見合った効果といえる。 対応モンスター ドスガレオス(2弾) 収録弾 第2弾 強者の絆 ハーフスターター 白き幻獣 キリン ハーフスターター 漆黒の迅竜 ナルガクルガ コンセプトデッキ テオ・テスカトル
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6026.html
モンスターハンタークロス 【もんすたーはんたーくろす】 ジャンル ハンティングアクション 対応機種 ニンテンドー3DS 発売・開発元 カプコン 発売日 通常版 2015年11月28日3DSLL同梱版 2015年11月28日New3DSLL同梱版 2016年4月28日 定価 バッケージ版 5,800円ダウンロード版 5,546円3DSLL同梱版 26,000円New3DSLL同梱版 22,000円(共に税別) レーティング CERO C(15才以上対象) 判定 良作 ポイント ナンバリング作品ではないモンスターハンターシリーズ初のメインモンスターが4体集結新要素の『狩技』と『狩猟スタイル』で個性豊かな狩りへファンサービスやモンスター数は『G級シリーズ』を除いて歴代屈指 モンスターハンターシリーズ 概要 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 カプコンの看板シリーズ、『モンスターハンターシリーズ』の一作で『モンスターハンター4G(以下MH4G)』の続編となる。略称は『MHX』で、プラットフォームは引き続き3DS。 2015年5月31日の『モンスターハンター ハンターの集い 2015』にて発表され、「続編はやはり『MH5』か?」と予測していたファンの意表を突くアルファベットタイトルである(*1)。 テーマは「クロス」で、新しい要素、復活した要素、続投した要素が「クロス」する新しい『モンハン』となっている。 なぜナンバリングを付けず「クロス」というタイトルにしたのか、当時は疑問の声が上がった。 スタッフがインタビューで答えたところによれば、従来のモンハンを『ストリートファイター』のナンバリング作品とするならば、本作は『ストZERO』シリーズのようなものらしい。 スタイリッシュさを加えつつもゲームの本質はそのままになっているとのことで、概ねその例えの通りの作品に仕上がっている。 システム プロデューサー/ディレクターは主に『ポータブル』シリーズに関わっていた小嶋慎太郎氏と一瀬泰範氏がそれぞれ務め、基本的には前作『MH4G』に登場した多くのシステムがそのまま続投している。 『MH4』と『MH4G』の代名詞と言える「乗り状態」も続投しているが、他のハンターが乗っている時に攻撃することで乗り状態が成功しやすくなる、マルチプレイでは乗っているハンターの名前の下にゲージが表示され、進行状態がわかりやすくなったと言った仕様変更が加えられている。 このため「誰かが乗ったら武器を研いだり弾をリロードしておき攻撃チャンスに備える」という今までの戦略に加え、「誰かが乗ったら攻撃してサポートする」という選択肢が生まれた。基本的には、従来通り一人でも乗りダウンを成功させられるが、1人で乗りダウンを成功させることが難しい敵も存在する。 一方、批判も多かった「極限状態」は削除され、多くのハンターは胸を撫で下ろした他、賛否両論だった「モンスターの狂竜症」も削除されている。 これはディレクターの一瀬泰範氏曰く「『MH4』であった狂竜化はゴア・マガラを主軸としたストーリーで進んでいくものではないためカットした」と語り、遠回しに以降のシリーズから同時進行は出来ないとの事でゴア・マガラや狂竜症関係の話は事実上完結している(*2)。 なお、ゴア・マガラは続投しており、「ハンターの狂竜症」はマガラ種戦と後述の狩技によって自ら発症させる状態異常として引き続き登場している。 「ギルドクエスト」「発掘装備」もオミットされたが、「クリアするごとにレベルの上がるクエスト」として二つ名持ちモンスターが登場する「特殊許可クエスト」が新たに登場している。 全体的なインターフェースは『MHP3』に近いものになっている。特に武器の性能表示が『MHP3』同様の倍率表記(実際の攻撃力)になっているのがわかりやすい。他には「覚醒」のスキルなどがリストラされている。 ハンター側の大きな変化は、「狩猟スタイル」と「狩技」である。 狩猟スタイルは各武器ごとに存在する4種の戦闘スタイルで、それぞれに使えるアクションが異なり同じ武器でも狩猟スタイルごとに立ち回りは全く異なってくる。 狩技はモンスターにダメージを与えることで蓄積するゲージを消費して放つ大技。全武器共通で使える狩技と、武器ごとに固有の狩技があり、セットできる数はスタイルごとに異なる。 + 狩猟スタイルの一覧 『MH4G』の操作を概ね受け継いだ「ギルドスタイル」 セットできる狩技は2種。既存のシリーズ経験者にも操作がしやすく、新要素である狩技も過不足なく使えるためバランスのいいスタイル。 ただし後述の武器種の新機能や新技が用意されている武器は必ずしも同感覚で扱えるわけではないことに注意。 狩技特化「ストライカースタイル」 セットできる狩技は3種で最多。さらに狩技ゲージが溜まりやすくなる能力を持っており、狩技の使用に特化している。 基本性能はギルドスタイルから技や連携の一部が削られ、「過去の作品のいずれかに近い操作方法になる」ように調整されており、例えば片手剣はほぼ『MH3G』仕様、ハンマーに至っては『MH(無印)』仕様である。狩技以外はギルドスタイルの劣化と言うわけではなく、過去作に近い仕様になることで隙が少なくなったり独自の強化がされていたり恩恵のある武器種もある。 空中戦特化「エリアルスタイル」 大剣の溜め斬りなど、地上での主要アクションを削った代償に、空中で使用できるアクションが大幅に強化・追加されている。さらに通常回避が前方宙返りする「エア回避」に差し替えられ、エア回避中にモンスターなどのオブジェクトに触れることでもジャンプ攻撃を使える。そのため乗り状態を非常に狙いやすいスタイルである。ただし、セットできる狩技は1つだけ。 よく「エアリアルスタイル」と間違えられているが、正しくは「エリアルスタイル」なので注意。 ピンチをチャンスに変える「ブシドースタイル」 全ての武器で「ジャスト回避」または「ジャストガード」が使用可能になる。モンスターの攻撃をギリギリで回避/ガードすることで専用の強力な技を使用でき、文字通り「ピンチをチャンスに変える」ことが可能。その一方で太刀の気刃大回転斬りが使えなくなるなど、ジャストアクション抜きでの攻撃性能は低下傾向にある。セットできる狩技も1つしかない。ジャスト回避は判定が緩く適当に回避しても発動するため回避するだけなら楽だが、回避した後の強制ダッシュと反撃の制御が難しいため(ただし双剣×ブシドーを除く)、回避した後にどう立ち回るかがミソ。ジャストガードはジャスト回避よりタイミングがシビアで、ガードが早過ぎるとノックバックが強制的に大きくなる。しかしジャストガード成功時はスタミナ消費とノックバック一切なしで攻撃を受け止めることが可能で、ステップでキャンセル可能とリターンも大きい。ただし多段ヒット攻撃は1ヒットごとにジャスト入力が必要で、ガード不能攻撃はスキルが必要となる。 既存の武器は全て続投しており、追加・削除武器は無し。各武器ごとに以下のような要素が追加されている。 片手剣…「刃薬」という専用の強化アイテムが使用可能になった。一度に一種類だけ、効果時間も限られているが会心率強化やスタミナ奪取などの効果を追加できる。 狩猟笛…「重音色(かさねいろ)」が追加。モンスターに攻撃を当てることで音色が二重音符の重音色で蓄積し、旋律を全て重音色で構成すると直前の演奏効果も同時発動する。これにより、今まで以上に「殴って演奏する」要素が強くなっている。 ガンランス…「ヒートゲージ」が追加。砲撃を行うたびにゲージが黄→橙→赤と移動していき、上のゲージになるほど突きの威力が強化される。ただしゲージが黄以下では倍率が一切つかないので積極的に上げていくことが求められる。また、竜撃砲を撃つことで一定時間ゲージを移動させずに固定することができる。ただし、撃ち過ぎて赤を飛び越すと一定時間黄色で固定されてしまい、さらに竜撃砲も撃てなくなるペナルティあり。つまり、今まで以上に突きと砲撃をバランスよく使うことが求められるように変化している。 ボウガン2種…「武器内蔵弾」が追加。各ボウガンそれぞれに何種類かの弾丸を使用できる。既存の弾丸の強化版の他、『MH(無印)』以来10年越しに復活を遂げた弾もある。ただし、調合などはできずクエスト中に撃ち切ると補充の手段はない。 また、武器の強化システム自体が変化しており、レベル式で強化するようになっている。途中派生もいつでもできるようになった。 メインモンスターは前代未聞の4種。通称は全員を連続で狩猟するクエスト名などから「四天王」。 パッケージを張る、大剣状の発火する尾を持つ獣竜種「斬竜ディノバルド」、泡を操る海竜種「泡狐竜タマミツネ」、全身に電撃を蓄積する飛竜種「電竜ライゼクス」、山のような巨体に雪を纏う牙獣種「巨獣ガムート」と、いずれも個性豊かな面子。 それ以外の新モンスターは、跳ねまわってキックボクシングのような戦い方をする「跳狗竜ドスマッカォ」、混乱・睡眠と2種の状態異常を巧みに操るフクロウ型モンスター「夜鳥ホロロホルル」、異様な造形をしたラスボスの「 骸龍オストガロア 」(ネタバレのため、反転)がいる。 特にラスボスは、PVに映った時には過去の没モンスターが採用されたのでは?と話題になった。 + 上記反転のラスボスについて ネタバレ注意 下位で戦う時点では双頭の龍のような姿をしているが、上位のクエストではイカのような姿の本体が現れ、双頭の龍の頭だと思われていた部分は頭部ではなく、オストガロアの触手だったことがわかる。 オトモアイルーの仕様は過去作寄りに回帰し、各村に滞在するネコ嬢及びネコバアから雇用する形態に戻った。 『MH4(G)』のメインオトモは存在せず、代わりにネコ嬢から初めの一匹のみ、特定のスキルを習得したオトモを雇うことができる。扱いは普通のオトモアイルー同様で固有の設定などは無し。サポート傾向は前作における「リーダー」に似た「カリスマ」。 雇用時のスキルやサポート行動はオトモごとにランダムだが、一枠のみ、他のオトモから伝授させることが可能となった。 モンニャン隊の仕様も一新され、ミニゲームの内容もモンスターの撃退から大砲でオトモを探索地へ飛ばすものに変更。 探索に影響する要素はサポート傾向のみになった。同じ色の探索地へ飛ばすことでより多くの成果を得ることができる。 オトモアイルーの新要素として「ニャンターモード」が登場した。 これは、「オトモアイルーをプレイヤーキャラとして操作してクエストに挑む」というもの。基本的にハンターが受注できるクエストは全てプレイ可能で、専用の「ニャンタークエスト」もいくつか存在する。事実上の新武器種といっても差し支えなく、ギルドカードでも他武器種と同じページで使用数が集計される。 アイルーだけあり、攻撃性能はやや控えめだが、「3回まで力尽きてもミス扱いにならない」「独自のサポート行動を駆使できる」など、総合的な能力は決してハンターに引けを取らない存在である。 一方モンスター側の変更点は「獰猛化」と「二つ名持ちモンスター」。 「獰猛化」は特定のクエストに出現する既存のモンスターの強化版。体の特定部位に「黒い霧」を纏っており、霧を纏った部位を使用した攻撃が大幅に強化される。その一方で、霧を纏った部位に攻撃すると狩技ゲージが大きく蓄積するため、狩技が非常に使用しやすくなる。また、非常に怒りやすい上に 疲れることがない。 獰猛化個体を狩猟することで、専用の素材や「獰猛化狩猟の証」をもらうことができる。 「二つ名持ちモンスター」は通常の個体を大きく上回る戦闘力を得た12種の特殊なモンスターたち。「亜種」に近いとも言えるが、「専用のチケットを用いてクエストを受注する」「防具に特殊効果がある」など、実態としては『MHF』の「特殊個体」に似ている。 いずれのモンスターも多彩な追加モーション・ステータスの増大・エフェクトの派手さなど「開発の本気」を窺わせるほどに変化している。元から強モンスターばかりが対応していた前作の極限状態とは違い、二つ名持ちモンスターはウルクススやダイミョウザザミなどの序盤に立ち会うモンスターにも対応し、各々が甘い考えで挑むと返り討ちに遭うほどの強さに仕上がっている。特に「紅兜アオアシラ」の圧倒的な強さは熟練者の間で一躍語り草となった。 強力なモンスターばかりであるが、オンラインラスボスまで到達するだけなら一切戦う必要はない。 「黒炎王リオレウス」や「金雷公ジンオウガ」など、それぞれの特徴を現した二つ名を持っているのが特徴で、見た目も通常の個体と異なる。 評価点 クロスする新旧要素 旧シリーズから多くの登場人物・村・モンスターが復活。ココット村、ポッケ村、ユクモ村の3か所も拠点として使えるようになった。 集会所などメイン機能は本作の新拠点である「ベルナ村」に集中しているが、他の村にも必要な機能は概ね揃っている。それぞれに異なるイベントが発生し、懐かしの武器や防具も手に入る。登場人物数は、恐らく歴代最多。 フィールドは旧シリーズの雪山、沼地、ドス火山、森丘、孤島、渓流が復活し、闘技場や専用ステージを含めると歴代最多数に。『MH4G』の旧砂漠ほど大幅な改造は施されておらず、全体的に起伏が少なめになっているのが特徴。 『MH4』からの段差やツタ登り高速化と相性が良く、過去作より快適に移動が可能。 また、復活フィールドのうち『MH(無印)』と『MH2』からの復活組については、過去作よりも採掘・虫取りポイントが多く設置されている他、リポップ機能の導入により、どのフィールドでも多くの素材アイテムを採取出来るようになった。 これに加えて、旧作で戦いにくさが指摘されていた沼地とドス火山に至っては時刻が昼に固定されたことにより(悪い意味での)特徴だった毒沼と狭い通路がオミットされ、どちらも過去作品よりもかなり戦いやすいフィールドと化していると言えよう。 登場モンスター数はG級のある『MH4G』を上回って驚異の105種。しかも本作に亜種モンスターは登場していない(リオレウス/リオレイア希少種は除く)。「亜種よりも通常モンスターのバリエーションを増やす」ことでこの数になったとのこと。 本作では、初登場となる4種のメインモンスター以外にも、全てのメインモンスターを網羅しようと試みられている。 これにより、ティガレックスとの共演が再び叶ったナルガクルガ、水中戦がないため復活が絶望視されていたラギアクルスが共に復活。前作メインモンスター組も(リオレウス亜種除き)全員続投しているため、遂に新旧合わせて13種のメインモンスターの共演と相成った。ラギアクルスは地上戦に適応していた亜種ともまた違う魔法じみた戦法と実力を身に着けており、旧作ファンを驚かせた。 復活組は、特に『MHP3』組が多め。アオアシラ、ラングロトラの復活により牙獣3頭が久しぶりに揃った他、ドボルベルクも沼地などに顔を見せている。さらに、ユクモ村を襲ったあの“災厄”の影も…。 それ以外にも『MHP2G』以来音沙汰のなかったヴォルガノスがドス火山と共に襲来、同時に復活を遂げたアグナコトルと共に「マグマの中を泳ぐモンスター」の共演と相成った。他には狂走エキスが剥ぎ取れる序盤の壁・ゲリョスとロアルドロス、地下を潜行する大口コンビ・ハプルボッカとザボアザギルなど、別作品で同じようなポジションを務めていたモンスターの共演が多く、旧作ファンを楽しませてくれる。 『MH4(G)』ではネコに網で水揚げされるだけだったガノトトスも狩猟対象として復活、陸戦仕様に変更されており歩いてエリア移動までする。 過去作で印象に残りやすかった、パッケージモンスターとの初邂逅や、村最終クエストなどのクエストが再登場している。一部のクエストは仕様が変えられているが、シリーズ経験者なら懐かしく感じられるだろう。 改善された武器バランス 極限個体の排除なども理由に挙げられるが、全体的にどの武器も「極端に弱い」ということはなく、好きな武器を使い込むことが可能になった。 エリアルスタイルの追加により、どの武器でも積極的に乗り状態を狙って行けるようになった。しかし、エリアルは地上での火力が大幅に落ち込む難点があるので、特にバランスブレイカーにはなっていない。 前作で「強すぎる」と言われていた操虫棍は調整を受け、そこそこの強さに落ち着いた。 与ダメージが下方修正されているものの、赤エキス取得時のDPSは未だにトップクラスであり、今作でも充分に強力。『モンスターハンター』シリーズにありがちな「下方修正で産廃化」というパターンにはならなかった。 全体的にモンスターの乗り耐性が増加した上、エリアルスタイルを使えば、どの武器種でも乗りを積極的に狙えるため、乗りが得意な武器としての優位性は薄れている。とはいえ、どのスタイルでも乗りを積極的に狙えるのは、操虫棍の強みである。なお、乗り攻撃の角度が変わるなど変更点もあるが、2種類の乗り攻撃が可能になるなど、操虫棍とエリアルスタイルの相性は良い。 操虫棍は強化システムも大きく変更された。根と猟虫とを別々に強化できるようになり、武器の派生強化も可能になった。また、難解だった猟虫の成長システムも、シンプルなレーダーチャート式に変更され、わかりやすくなった。 「常に他人を邪魔する武器」の汚名を着せられていた太刀は、「気刃大回転斬りも斬り下がりもオミットされたブシドースタイル」の追加により新たな境地に達した。練気ゲージの仕様も『MH3G』の物に戻っており、他のスタイルもかなり強化されている。 スラッシュアックスは理不尽なモーション値の削減が削除され、概ね『MHP3』の頃に戻っている。特に斧のモーション値上昇は大きい。 しかし内蔵ビンの格差は改善されなかった上に、下記の狩技の問題点からよりスラッシュソード化が加速している。 ボウガン系は、前作で非難轟々だった「スコープを覗いた際に照準の初期位置が下向きになる」仕様が削除された。 平坦なフィールドが多数追加されたこともあり、『MH4(G)』と比べるとエイム関連のストレスはかなり軽減されている。 ガンナーの「ジャンプしたら銃で殴る」しかなかったジャンプ攻撃も、空中射撃が追加されている。空中射撃は乗りに繋げることもでき、前作で難しかったガンナーの乗りを狙えるようになった。 昨今のシリーズの「ライトボウガンは属性とサポート」、「ヘビィボウガンは物理」という差別化が緩まり、プレイの幅が広がった。 ライトボウガンの狩技「全弾装填」を活用した回し撃ち戦法で物理火力を引き上げ、ヘビィボウガンは強力な属性弾の追加で属性火力を出せるようになった。 狩猟笛は赤旋律持ちの武器の攻撃力が控えめに設定されており、これまでのようなほぼ赤旋律持ち固定という状態は回避された。 一方で紫橙青は攻撃旋律持ちでありながら下方修正はない。 武器のレベルアップシステム このシステムにより、本作は上位までの作品でありながら、武器のバリエーションはG級作品を凌駕するほど豊富になっている。登場する武器全てを最終性能まで強化できると言っても過言ではない。 今までのシリーズでは、武器を強化していくうちに元の形を失ってしまうことが多く、「強化前の(見た目の)方が好きだったのに…」という人には少し残念なところがあった。 しかし、本作では「レベルアップを重ねることで見た目を変えずに一線級の性能にできる」ため、総合的に「どんなデザインの武器でも」問題なく狩猟が可能。 これまでの作品であれば原型や基盤の立場に甘んじていた小型モンスターの武器や、ドスランポスやイャンクックなどの低ランクの中・大型モンスターの武器、果ては骨素材や鉱石素材の武器も、終盤に出会う強力なモンスターの武器に見劣りしない性能まで強化することが出来る。 なんとさびた武器・風化した武器すらそのまま強化を重ねることが可能。流石に斬れ味や会心率はネタ同然だが、非常に高い攻撃力を持っており、特に「風化した弓」のインパクトある性能には魅力を感じるプレイヤーも多い。なお、レベルアップしてもレア度は変わらないため、「レア1でも非常に優秀」な武器も多数登場している。勿論、今まで通りの強化方法も用意されている。(武器のレベルアップが必要になることはあるが。) 武器自体の選択肢も非常に多くなっている。『MH4(G)』では新規モンスターや人気の高い古龍種の武器は大量に追加されたにもかかわらず、低・中堅ランクの復活モンスターの武器が殆ど追加されていないことが「手抜き」「依怙贔屓」と批判を呼んだが、今作ではそのようなモンスターにも新たな武器が追加されている。 例えばイャンクックやドドブランゴは狩猟笛や操虫棍が新たに作成可能になった。特に前作では満を持して復活しながら「作成できる武器が一つもない」と不遇な扱いを受けていたドスガレオスは、ボウガン2種に加えチャージアックスと操虫棍が与えらえた。ライトボウガンに至っては作成難易度が低いのに、ラスボスにも十分通用すると言われる汎用性を得て、一気に一線級に。 「見た目を変えずに強化」のシステムは大型モンスターの素材を使った武器にも活かされている。 これまでの作品では、武骨で飾り気のない原型から色合いや装飾が派手になる完成型への強化が基本だったが、今作ではその両方とも最終強化することが出来る。一般的には、原型のまま強化した場合は物理威力に優れる、強化が簡単といった長所を持ち、完成型へ派生した場合は属性値や斬れ味など原型とは別の強みを与えられていることが多い。 例えば、ショウグンギザミの太刀は、最終強化が「ヒキサキ」と「エグリヒキサキ」の2つに分岐する。前者は素材を集めるのが簡単で比較的早い時期に完成できる。後者は素で白ゲージを持ち、攻撃性能が高いという長所を持っている。 このシステムを前提にしてか、本作では全体的に武器の作成難易度が低下している。「作るだけ」なら比較的簡単なこともあり、お気に入りの武器を探しやすくなった。 前作までの「発掘武器と生産武器格差」のような、やりこみによる大きすぎる武器の格差が是正された。 今作のやりこみ要素は「二つ名モンスター」の武具作成といえるが、大きな格差が生じないよう上手く調整されている。 二つ名持ちモンスターの素材から作成できる武具はいずれも非常にユニークな性能をしているが、「スロットがないが無いのでスキルの自由度が少ない」「専用スキルを発動させるためには防具のレベルを上げる必要がある」など、独特の欠点を抱えておりこれ一強というわけではない。 高レベルの特殊許可クエストはモンスターが強化されるだけでなく、弾・ビン以外のアイテムを持ち込めない、支給品だけで捕獲するなどの悪条件下で狩猟しなければならないクエストが存在するために柔軟性も求められるが、それでも難易度は常識的な範囲に収まっている。 二つ名持ちモンスターの固有素材は基本的に二つ名装備以外に用いることは無いため、「二つ名持ちモンスターが狩れず、他の装備が作れない」という事態はまず起こらない。「難易度の高い純粋なやりこみ要素」としての立ち位置を確立している。 特殊許可クエスト(二つ名持ちモンスター狩猟クエスト)は、「クリアするごとにレベルが上がりより上の難易度に挑戦できる」が、下のレベルのクエストもいつでも受注できる。そのため新武器種を使用した場合にレベル1から慣らしていく、といったことも可能。 オトモ関連の仕様も敷居が大きく下がった。 端材の入手は『MHP3』同様武具の作成か素材の変換でも入手できるように戻り、さらにモンニャン隊の難易度も大幅に低下。派遣したオトモが弱くてどう頑張っても返り討ちに...ということがなくなり、適切にサポート傾向と飛ばす位置を選べばレベルが低くてもきちんと成果を挙げられるようになった。 雇用についても仲介人経由に戻ったことやスキルの伝授システムなどもあり、厳選する際も容易になった。 新要素により、さらに個性的になった狩猟 狩猟スタイルと狩技の組み合わせはまさに「無限大」。ギルドスタイルで堅実に狩るもよし、ストライカースタイルで懐かしの操作性を楽しんだり狩技をバシバシ使ったりもよし、エリアルスタイルで宙に舞うもよし、ブシドースタイルでモンスターの大技を華麗にいなすもよしと自分に合った狩猟スタイルで狩れるようになった。 狩技も、攻撃技やサポート技、自己強化技に緊急撤退技と非常に種類が豊富。また、クエストを進めることで狩技が解放されていくので、ハンターを少しずつ強化していく楽しみができた。 ニャンターモードは、ネコ好きのハンターには朗報。オトモアイルーは普段通り連れていけるため、ネコ3匹でクエストに行ける。オンラインでも全員ニャンターで行ったりすることも可能。 ハンターに比べややハードルは高く上級者向けであるものの、しっかりと厳選して育成したニャンターをうまく使えばハンターと同等の火力を出せる。 作り込まれたオリジナル要素 「新旧要素をクロスさせる」ということでモンスターやフィールドは大元となる過去作品からの流用が多いとはいえ、本作初出の要素もしっかりと作り込まれており、手抜かりは無い。 モンスターが関係しない採取や探索で得られる素材を使った武器が大量に追加された。シリーズファンお馴染みのアイテムを用いた武器シリーズに新たなラインナップが加わったり、本作初登場の虫や鉱石、チケットや特殊アイテムを用いたユニークな武器も数多い。 オオクワアゲハを用いたチャージアックス「シゾー・ワーガ」や、春夜鯉を用いたライトボウガン「春夜鯉砲」などがその一例。中でも、これまではデスギアシリーズにしか使い道のなかった禍々しい布に太刀、ハンマー、スラッシュアックス、操虫棍と4種類もの武器が新規で追加された。 いずれもデザインが非常に凝って作られている上、性能も意外と一線でも使っていけるレベルに仕上がっている。アイコンや説明文でしか分からない素材元の見た目を推測するのも面白い。 設定や世界観の面でも手抜かりせずに作り込んでいることが窺える。 本作のメインフィールドとなる古代林は、「特産ゼンマイ」「龍琥珀」「不老蛾」「久遠の化石」といった独自のアイテムが大量に存在し、他のメインフィールドとは異なるオリジナリティを生み出すのに成功している。 ドスマッカォは竜の巣から盗み出した卵を地面に叩き割って中身を食べる、ホロロホルルは捕らえた小型モンスターの肉を現実の猛禽さながらに片足でつまんで食べるなど、新規モンスターの一部モーションは過去作からの使い回しではなく新規で作られている。これまでとは違った表現で、野性的な生態を感じさせてくれる。 システムの改善点 集会所の募集要綱が細かく設定可能になった。 集会所の名前はもちろん、モンスターの種類、クエスト形式、募集HR(ハンターランク)が指定可能になり、細かい募集メッセージを付け加えることも可能。 集会所に「準備エリア」が併設された。装備の変更、装備の作成/強化や交易(旧作の「農場」に相当)、オトモの訓練やモンニャン隊の派遣などを全て1エリアで済ませられるようになった。 これらはオンラインの時でも全て使用可能。 剥ぎ取り・採取の際ボタンを押しっぱなしにしていれば自動で採取を続ける仕様になった。また連続採取でボタンを連打する必要がなくなり、負担が減っている。 このため、アイテム収集のスピードは向上しており、シリーズ伝統の「高速収集」のスキルは削除、さらに小技であった「しゃがむと剥ぎ取りのスピードが上がる」の価値も下がっている。 「食事」のモーションがスキップ出来るようになった。 演出を「ひかえめ」にすると、ダメージエフェクトが「黄色い閃光」になり、この大きさでダメージ量を判断できるようになった。 過去作では出血表現そのものがカットされてしまっていた。モンスターの出血量は大まかなダメージ量を把握するのに役立っていたために弊害があったが、それが可能になった。残虐表現が苦手な人もより遊びやすくなったと言えるだろう。 なお、ニャンターモード中は現在の設定に関わらず、強制的に「ひかえめ」になる。 余談だが、PVではこの機能を積極的に用いており、そのために「『MHX』では表現規制で出血そのものがなくなる」というあらぬ噂が立ったこともある。 高難易度クエストの仕様変更。旧作では「高難度 ○○」という形式のクエストはランダムで受注できなくなるというプレイ時間稼ぎのためだけの仕様だった。 本作での高難度クエストは村クエストの上位版として出現し、一部の古龍種を除けばランダム出現ではなくいつでも受注できるようになった。 モンスターの強さとルーチンは上位相当で、素材も上位素材が手に入る。しかし集会所の上位とは若干仕様が異なり、必ずベースキャンプスタートで、支給品も最初から届いている。さらに時間が経つと追加の支給品が届く。 本作でも村、集会所ともにランダム出現クエストは存在するが、ドス古龍とキリンの討伐クエストのみに留まっている。 武具に装着されている装飾品をワンコマンドですべて外せるようになり、装備を組む手間が大幅に削減された。 ただし、アイテムボックスの空きによっては一括で外せなくなるため、アイテムボックスの空きには注意。 クエストクリアのリザルト画面や、NPCとの会話テキストを過去作と同等の速さで飛ばせるようになった。 一度クリアしたイベントクエストにクリアマークが付くようになった。全クリアを目指すプレイヤーには達成感があるだろう。 イベントクエストなどの報酬のチケットがサブターゲットでも入手できるようになった。基本報酬では1枚しか出なかったチケットもサブターゲットではザクザクなんて事も。一度クリアして満足したクエストや、どうしてもクリアできない場合はサブタゲマラソンをするのもいいだろう。ただしこのシステムは口述の防具の強化の仕様を前提としているので一概に良いとも言い切れないが。 モンスターの挙動の改善 「理不尽の権化」ともいえる極限個体の削除。 抗竜石のような「特定のアイテムなしでは狩猟そのものが困難」という状況は存在しない。 賛否の分かれる獰猛化についても、モンスターの行動速度の変化は常に一定で、「狂竜化」のように動作が速くなったり遅くなったりを繰り返したりして、隙を見定めにくくすることはない。しっかりと動きを見れば攻撃を差し込めるようになっている。 『MH4(G)』と比較すると、特定行動の後の威嚇や身震いなど、確定で隙を晒すモンスターが増えた。『MHP2G』以前の主流だったターンファイトがしたいというプレイヤーには嬉しい。 前作『MH4G』で上々の評価を得ながらも「動きすぎてこちらの攻撃チャンスが少ない」という不評も多かったセルレギオスは、大技の急降下キックの後に確定で威嚇をするようになった。 強大な二つ名持ちモンスターでも例外ではなく、一見するとド派手で苛烈な攻撃の数々で手が出せないように見えるが、実はこの「特定行動の後の確定威嚇」が追加されているモンスターが多く、付け入る隙そのものは十分にある。 乗り状態も弱体化したため、よりモンスターそれぞれの隙を突いて戦う要素が強くなっている。 既存のモンスターについても、ガララアジャラの鳴甲破裂やシャガルマガラの地雷の発生が遅くなる、テオ・テスカトルの突進の頻度が下がる、ゴア・マガラの風圧ブレスハメの削除などと随所に調整が見られる。 メインモンスターを務める四天王はいずれも人気が高い。 一撃が重かったり状態異常でハンターの行動を妨害したりなど、自身の個性を活かした多彩な攻撃技は侮れないが、『MH4G』の反省を活かしてあり得ない広範囲や見切り辛い判定、多段ヒットの技などはなく、理不尽さを感じさせない範囲にとどまっている。攻撃の後にはしっかりした隙も見せてくれる。露骨な武器の相性差がなく、どんな武器でも安定して立ち回れる点も高評価。 ビジュアル的には色遣いがやや派手目な印象を受けるが、設定上では非常に泥臭く野性的な生態も存在しており、モンハンの世界観に上手く溶け込んでいる。モンスターに野性味や生き物らしさを求めるハンターも納得の出来。 特に泡狐竜タマミツネの人気はすさまじく、キツネとヘビを取り入れた愛らしく優美なデザイン、攻撃は苛烈ながらも隙が大きく反撃しやすい行動パターン、癖の少ない装備の性能、和の雰囲気を取り入れた秀逸なBGMから多くのハンターから支持を集めた。発売直後に公式サイトで行われたモンスター人気投票で、ナルガクルガやジンオウガといったランキング上位の常連を抑えて1位に輝いたほど。 『MH4』では上位からしか挑めなかったドス古龍に下位個体が追加された。 クシャルダオラの飛行頻度など、強烈すぎた一部の攻撃・モーションがマイルドに調整されており、耐久力も相応に弱体化されているので練習にうってつけ。 更に、フィールドはテオ・テスカトルはドス火山、オオナズチは森丘、クシャルダオラは雪山が設定されている。これらは全て本作で復活したフィールドなので大幅な地形変更は加えられていない。新参ハンターは『MH4』のように段差や起伏に悩まされることなく古龍種の動きを覚えられ、古参ハンターは『MH2』時代のフィールドで彼らと対峙できることに懐かしさを感じること請け合い。(*3) 本作のコンセプトを体現したクオリティの高いオープニングムービー 前半から中盤にかけての内容は、4大メインモンスターのうちの3体がそれぞれ過去作のメインモンスター達と一騎打ちを行うというもの。ハンター必見。 猛吹雪の雪山で真っ向からぶつかり合うガムートとティガレックス、月夜の渓流で互いの技を躱しながら相手の隙を窺うタマミツネとジンオウガ、森丘上空の雲海で戦闘機のドッグファイトもかくやという空中戦を繰り広げるライゼクスとリオレウスと、いずれもモンスターの生態やキャラクター性を巧みに引き出している。それだけに本編では仲良くハンターを襲うのが残念 通常、モンスターハンターのOPと言えば「モンスターvsハンター」の構図が当たり前であり、「大型モンスター同士の戦い」を主軸に置くのは非常に珍しい。しかもそれが3場面も続けて見られるのはシリーズでも初の試み。本作がクロスする新旧要素を掲げた言わばお祭りゲー的な作品であったからこそ実現できたムービーだと言える。 上記のようにフィールドや天候、戦い方が全く違うため、映像的に派手で賑やかな展開が目白押し、一騎打ちの一つ一つも印象に残りやすい。タマミツネvsジンオウガ戦の終わりに、浮かぶシャボン玉が月と重なり、リオレウスvsライゼクス戦の大空へ移行するなど繋ぎの演出も見事。 オープニングの最後を〆るのはディノバルドに立ち向かうハンターの一行。 頭部にハンマーの一撃を喰らっても意に介さず弾き飛ばす、硬質の尻尾でハンターの攻撃を防御するといったディノバルドの強敵っぷりもさることながら、ジャスト回避をする大剣、仲間ハンターの背中を踏み台に高くジャンプするヘビィボウガン、ディノバルドに威圧されるハンター達の士気を笛の演奏で鼓舞するニャンターなど、本作独自のシステムや要素がしっかり表現されている。 YouTubeに投稿された動画の再生数は公開からおよそ一年後の2016年11月で150万再生を突破した。前作『MH4G』(約110万再生)や前々作『MH4』(約130万再生)を抜き去っている辺り、OPの完成度の高さを物語っている。 また、4大メインモンスターの生態ムービーの評価も高い。 + オープニングムービーの裏設定 上記でも軽く触れたが、後半の内容についてより詳しく解説すると、「原生林のフィールドに降り立った3人と1匹はクエストに赴く。その道中、ニャンターは地面に謎の痕跡を発見する。その直後、その痕跡を付けた張本人であるディノバルドが現れる。その姿に恐れをなして逃げようとするニャンターだが、ハンター達は勇猛果敢にディノバルドに挑む。一度は尻尾を撒いて逃げたニャンターも腹を括り、笛を吹いてサポートする」という、大変熱い様子となっている …のだが、実はこのハンター達は 駆け出しの新人ハンター 。到底、ディノバルドという強力なモンスターに立ち向かえるような実力も経験もない。しかし、(恐らく)初めて赴いた土地で気分が高揚してしまい、実力差を考えずに逃げるどころか真っ向から挑んでしまうという無茶を行ってしまう。 ではニャンターはというと、こちらはなんとメンバーの中で 一番のベテラン 。そのため、思わぬ難敵を前にしても冷静に実力差を考え、即座に撤退する事を提案したのである…が、上記の通りその提案は受け入れられず、他の3人共々ディノバルドに立ち向かう羽目に。 つまり上記に挙げた様子は「 実力差を考えずに難敵に挑んでしまう無鉄砲なひよっこハンター達とその尻拭いをさせられるベテランニャンター 」という真逆の図だったりする。 ちなみに、続編『MHXX』のOPに登場するハンター3人とニャンター1匹は今作OPの3人と1匹と同一人(猫)物。そちらでは相応の実力を得てベリオロスに挑んでいる。 高品質な音楽 今作の音楽は裏谷玲央氏がメインコンポーザーを担当し、ほぼ全ての新曲を作曲。成田暁彦氏はモンニャン隊や食事関連の作編曲、小林啓樹氏、和田貴史氏、竹岡智行氏らは編曲を担当。 特に四天王の戦闘BGMは荒々しく猛々しい「灼熱の刃 ~ ディノバルド」、和風で妖艶な「妖艶なる舞 ~ タマミツネ」、苛烈で迫力のある「電の反逆者 ~ ライゼクス」、重厚な低音の響く「不動の山神 ~ ガムート」と、いずれもそれぞれのモンスターをよく表現した良曲が揃っている。 他の新BGMも古代林の汎用戦闘BGM「古代の息吹き」やベルナ村のBGM「風と草原の彩る村 ~ ベルナ村」など良曲揃いである。闘技場はフィールド自体『MH4(G)』のものが使い回されているが、BGMは『MH4(G)』で流れていた「果敢なる腕試し」に代わって「凛然なる勇姿」というBGMが新たに作られた。 過去シリーズの曲も使用されている。 ココット村、ポッケ村、ユクモ村のBGMは新たにアレンジされている。 『MH2』のステージの汎用戦闘BGMは『MHF』以降の曲が使用されている。 ティガレックスの戦闘BGMは『MH4』のアレンジが使用されている。 プーギーを撫でるときのBGMは村ごとに異なり、シリーズ経験者ならニヤリとできるだろう。 本作のエンディングムービーと音楽は色々な意味で必見。今までのシリーズの経験者からすると度肝を抜かれること請け合いである。 + エンディングムービーについて ※ネタバレ注意 ネコ孃の歌「トラベルナ(歌詞はゲーム内の造語)」をBGMにネコ孃などの登場人物がダンスをする映像になっている。 ユーザーからは概ね好評だが、やや萌えに媚びたとも感じられる内容になっているため、少し人を選ぶ内容になっている。 なお、歌とムービーの奇抜さが注目されがちだが、歌詞自体は「故郷から旅立つ不安と希望」「その中で経験する出会いと別れ」を歌った、真面目な内容となっている。 公式はこのエンディングで使われている歌「トラベルナ」に妙に気合を入れており、サントラにはインスト版や日本語吹き替え版も収録されていたり、まさかのカラオケ配信まで行われたりもしている。 演出の強化点 モンスターやハンターのアクション面での演出が強化されている。 ハンターの場合、攻撃した際に足元に土煙が上がったり、強力な一部の技に関しては特殊な演出が行なわれたりされるようになった。 太刀の場合は剣閃が非常に鮮やかになり、片手剣の溜めジャンプ斬りではなんと攻撃の瞬間に剣に稲妻が走るような演出がなされるようになった。その他の武器でも同様に、一部のモーションに派手な演出が加えられているものが多い。 モンスターの方もアクションごとにかなり派手なエフェクトになっている。ブラキディオスの粘菌の爆発やクシャルダオラの竜巻がよりリアルな見た目になったり、マガラ種の狂竜ウイルスブレスが分かりやすく、なおかつ見るからに危険そうな雰囲気になっていたりなど。ほぼ全てのモンスターのアクションエフェクトが強化されていると言ってもよい。 モンスターの攻撃に付随してド派手な地割れや電撃を見ると思わず大ダメージを受けそうに思えるが、これらは全て’’演出の一環’’であり、ダメージは一切受けない。これにより、「エフェクトの範囲まで逃げれば当たらない」という感覚が掴めるようになり、回避の上達に繋がるようにもなっている。 ガス放射や爆発など、攻撃範囲が分かりづらい攻撃は、地面に予兆となるラインが入ることで判定が非常に分かりやすく、かわしやすくなった。 逆に、『MH4G』で派手すぎて当たり判定が分かりにくかった、ウカムルバスの潜行突進の際の砕け散る氷河などはやや演出が抑えられ、当たり判定が分かりやすくなっている。 閃光玉が炸裂した際の演出に関しても大幅に手が加えられている。今までは単純にまぶしい光が発せられて、あまりプレイヤーの目にも優しくない形だったが、今作からは炸裂地点から光の線が無数に広がるような形に変更させられた。分かりやすく言うと、『MH4』以降のテオ・テスカトルが使うスーパーノヴァの光に近く、あまり目に負担をかけさせず、なおかつ派手さをそこまで損なわない仕上がりになっている。 復活モンスターの多くは過去作よりも美麗になっている他、『MH4(G)』からの続投モンスターも手が加えられているものも。 その他、フィールド面では後述の通り劣化した点が多いのだが、旧砂漠でエリアに入った瞬間だけ陽炎が揺らめいたりなど、一部演出が向上しているものもある。 賛否両論点 ストーリーはあってなきがごとし シリーズ通してもストーリー描写はトップクラスに地味な部類に入る。特に新拠点であるベルナ村の住人にあまり印象に残るキャラクターがおらず、村長は「歴代で一番影が薄い」とまで言われるほど。『MH4(G)』では登場人物がほとんど濃い面々ばかりだったため、殊更影の薄さが目立つ。 というより、明らかに過去シリーズからの出張キャラの方が目立っている。ファンサービスの類かもしれないが、せっかくの新キャラなのにもったいない。 ただし、オトモアイルーを紹介してくれる少女、「ネコ嬢(カティ)」は本作初登場キャラの中ではとても目立っており、人気も高い。主にエンディングのおかげで。 本人は全くと言っていいほどストーリーには絡まないものの、巨大なアイルーコック「ニャンコック」も彼になり切る男性用装備が無駄に優秀ということもあり、妙に記憶には残るかもしれない。 今作のストーリーは最終的に「龍歴院の調査を妨害していたディノバルドを狩猟してめでたしめでたし」、集会所のストーリーは最終的に「龍歴院の調査を妨害していたラスボスを(ry」というどちらも非常にシンプルなもの。前作のような「世界の危機」とでも言うような壮大さはあまりない。 特にディノバルドは主人公側との因縁も薄く放置すれば甚大な被害を及ぼすというような設定も無く、普段のキークエストの感覚でクリアしたらいきなりエンディングに入って困惑したプレイヤーもいるだろう。 ただ「もともと『モンスターハンター』というシリーズにおいて、ストーリー自体は重視していなかった」という意見もある。『MH4(G)』ではスタッフ自らがアピールするほどにストーリーへ力を入れていたため、元のスタンスに戻っただけとも言える。賑やかになった前作の時点でも同様に意見が分かれていたため、一概にどちらが良いとは言い切れない部分でもある。 前述のように、過去作からのゲスト組は個性もアクも強いキャラクターが揃っており、全体を通して世界観が薄い感覚はない。 オトモのぶんどりの仕様の変化 今作のオトモもぶんどりを使用するが、クエスト失敗時に素材を持ち帰る事ができなくなっている。クエストに失敗してもレア素材を持ち帰ってきてくれた嬉しさや、素材集めに3乙マラソンという手段が無くなったのは一部のプレイヤーに不評。もっともこれは邪道とされるプレイスタイルなので気にならない人は気にならないが。 獰猛化モンスターの仕様 攻撃力の強化と怒り状態になりやすいのはいいにしても、体力の大幅強化、疲労状態にならない、部位耐久値がやたら高いと防御面が大きく強化されているのは、減気システムが役に立たず、長期戦を強いられるとして非難されること多い。 前作の狂竜化よろしく、大幅に強化されたモンスターとそれほど変化のないモンスターでの格差も存在する。 威力が大幅上昇するのは共通としても、タックルや突進などの肉弾技が攻撃速度の変化に留まっているのに対し、ブレスや放電などの属性エネルギーを活かした技は攻撃範囲が大きく広がり異常に避け辛くなる。無論エフェクトも通常時から更にド派手になるのでこれらの技を多用するモンスターがビジュアル面でも実力面でも優遇気味。火球ブレスが巨大化するリオレウスや、雷弾が巨大化するジンオウガ、ラギアクルスはその最たる例と言える。 上記3体よりも更に強いとされるのがショウグンギザミ。元々は手数や攻撃速度に長ける代わりにゴリ押しでも押し切れるほど体力や防御面が貧弱だったのが、獰猛化によって耐久力が爆発的に上昇。疲労無効と怒り状態の頻発によって自慢の攻撃面も 磨きがかかり、結果として獰猛化モンスターの中でも一二を争う難敵と化した。交戦したハンターからは「明らかに出るゲームを間違えている」「最早モンスターではなく殺戮マシーン」とまで言われ、「ターボカニ」なる呼び名を付けられる始末。 ただ、獰猛化個体は協力プレイが前提とされる集会所でしか受注できないため、最初から「多人数での挑戦」を前提とされたシステムであるとも考えられる。実際、通常個体は複数人で挑めばまずあっという間に片が付いてしまうことが多いが、獰猛化に関しては複数人でも歯ごたえのある狩猟ができる。とはいえ、ソロ専ハンターにはかなり辛いバランスであることも間違いない。 二つ名持ちモンスターの素材と違い、各装備の最終強化にはほぼ確実に獰猛化素材が必要になるため、避けて通れないのは問題だろう。 また、獰猛化素材は通常個体と同一の扱いのせいか剥ぎ取りでは入手不可能で、クエスト報酬でしか出現しない。しかも運が悪いときは全く出ない場合もある。武具の強化に多いと4個程要求されるが、需要と供給がまるで釣り合っていない。 獰猛化単体のクエストなら1個は確定で出る事が多いが、二頭クエだと一個も出ない事もザラ。 ステータスがかなり強化されている獰猛化モンスターを素材一個の為に回すのはかなりしんどい。 当然サブターゲットという逃げ道も存在しない。 そもそも獰猛化するモンスターは、「何を以って獰猛化するのか」が作中では全く語られていない。『MH4』の狂竜化や『MH4G』の極限状態のような詳細な設明がないため、狂竜化・極限状態の設定を廃止した代わりに適当に追加したような設定にも見受けられる。 ちなみにイビルジョーも疲労せず、肉を食べない。これは設定無視もいいところであり、何故イビルジョーが空腹を克服したのか説明もない。前作の極限状態ですら、解除されている間はちゃんと疲労していたはずなのだが。「設定に合わせる手を抜いた」とも、「獰猛化モンスターは一律で疲労しないという特徴のため特例扱いしなかった」ともとれる。 獰猛化の設定の開示に関しては、プレイヤーからも「納得のできる説明をいずれしっかりやってほしい」という要望がたびたび上がっている。 「狂竜化の原因であるマガラ種の存在のように、獰猛化にも何らかの未知のモンスターが関わっているのではないか」と言った具合に、一応考察の余地があることから、後発作品での獰猛化のキーとなる新モンスターの登場を期待する声もないわけではないが。 今作発売後において開発者が「ハンターは狩技やスタイルなどの新しい変化があったが、二つ名ではない通常のモンスターにも何か変化を持たせるべきでは?という意見が上がり、開発の後半になってから急遽獰猛化というシステムを考案した」という趣旨のコメントをしている(「『モンスターハンタークロス』コミック&エッセイ 狩りぷれっくす!」より)。 それが本当ならば獰猛化自体は急いで作られた産物であり、少なくとも開発中の段階では世界観的な設定まで練っていなかった可能性があり得る。 復活モンスターの調整について 復活モンスターを中心に一部モンスターの挙動や仕様変更については賛否が分かれる。 強力すぎる例としては判定の強さや軸合わせ性能の高さがあげられる。『MH4(G)』のような隙潰しコンボ、ランダム派生といった腕前に関係ない部分に左右される類のものではなく、余裕をもって回避したり立ち回りで厄介な技の使用を抑えたりといった対策は可能なレベルである。 + 以下モンスターごとの紹介 ドスファンゴ 突進の軸合わせ性能が強化され、蹄を掻いている間に横に移動しても突進する瞬間にハンターの方向に軸合わせしてくる。軸合わせできる範囲が異常に広く、真横付近までカバーする上に、段差に登った直後は急角度でハンターの位置を補足し、無理やり巻き込んでくる。 ドスファンゴ自体の問題点とは言えないが、特殊許可クエストでの乱入には難色を示す声も強い。 というのも、ドスファンゴが乱入するクエストは悉く塔の秘境や極圏など逃げ場のないフィールドばかりが設定されており、しかも一定時間で無限沸きするというオマケつき。二つ名持ちモンスターの大技で瀕死になった所にドスファンゴが突っ込んできて力尽きる、もしくはドスファンゴの突進で吹っ飛んだ際に二つ名の渾身の一撃で起き攻めされて力尽きた時のイライラは筆舌に尽くしがたい。強大な二つ名との真剣勝負の真っ最中に空気を読まずに突っ込んでくる様は多くのハンターからヘイトを集めた。 プレイスタイルによってはドスファンゴを先に処理する事もあるほど。 とはいっても、肉質は柔らかい上に体力も低く、単体では強力すぎるモンスターではない。 ドドブランゴ 高い攻撃力と素早いフットワークが旧作から殆ど据え置きの上、上位になるとラリアットを往復しながら繰り出してくるようになり苛烈な攻撃が更に激しくなる。 二度目のラリアットのホーミング性能が極めて高く、最初のラリアットを迂闊に回避したが最後、被弾率が急上昇する。隙が大きいブシドースタイルのジャスト回避は特に危険。 往復ラリアットを除けば、執拗な位置合わせや振り向き様の攻撃は特に追加されていないので、過去作と同じ感覚で戦うことは可能である。 ドボルベルク 尻尾が短くなったうえに尻尾の攻撃判定が若干強くなった結果、回転攻撃中に足元に潜り込むことが難しくなり、さらに追い出されやすくなった。「最大の特徴である長大な尻尾をなぜ短くしたのか」とビジュアル的な面からも不評。 逆に、過去作からの変化に乏しかったり、理不尽でもなかった強みが更に弱体化するなど、倒しやすいを通り越して手ぬるい印象が拭えないモンスターも存在する。 ディレクターが同じ一瀬氏であることからか、『MH4』に登場しなかったモンスターは全体的に『MHP3』の行動パターンがほぼそのまま使いまわされている。歴代でもモンスターの強さがマイルドな調整で知られる『MHP3』に対し、ハンター側は狩技や狩猟スタイルの追加により大幅強化されているため、熟練者からすると難易度の低さが目につきやすい。 ただし、『MH4(G)』の復活モンスターは魔改造が多いために「せっかく身に付けた立ち回りが無駄になる」といった非難が相次いだため、昔の感覚で理不尽強化に苦しめられずに戦えることを評価する声もある。 + 以下モンスターごとの紹介 ナルガクルガ 行動パターンが良くも悪くも『MHP3』から一切変化が無く、それどころか怒り状態の時間が40秒と非常に短くなっている。 怒り時のナルガクルガは防御力が下がり、通常時は避けていた落とし穴にもハマるため、怒り短縮を単純に弱体化と断言するのも難しいが。 おまけに発売前の体験版でも狩猟できるモンスターの1体だったため、本作がシリーズ初プレイでも行動パターンには慣れているというハンターが非常に多かった。結果として同じランクの他のモンスターと比べてもかなり大人しい戦闘力に仕上がっている。 アグナコトル、ウラガンキン 挙動自体は『MHP3』と殆ど変わりなく、懐かしさこそ感じれど目新しさには欠ける。 『MH3G』では、前者は回り込みからのクチバシ突き刺し、後者は叩きつけの振動範囲が異常に広がるという強化が下位から施されていたが、本作ではそれらもオミットされてしまった。 アグナコトルは乗り状態中にもマグマ鎧の効果が進行するためタイミングを図る必要性が生まれる、ウラガンキンは背中の部位破壊が追加され、乗り中の咆哮後の顎叩きつけにも振り落とし判定が存在するなど、新要素に合わせて作り込まれた部分も存在するため手抜きという訳ではないが…。 イャンガルルガ 瀕死になっても未発覚の状態でなければ足を引きずるモーションを取らなかったが、今作からは普通にハンターの前で足を引きずるようになった。捕獲を狙いやすくなったとも言えるが、「自身の命を度外視するほどに戦闘行為を好む」という設定であるイャンガルルガのイメージに合わないという意見もある。 ショウグンギザミ 左右の爪のどちらか一方を破壊するとそれ以降の戦闘は常時怒り状態になるという仕様が撤廃された。怒り時になると爪を伸ばして鎌を展開することで大幅にパワーアップする特徴を持つショウグンギザミにとって弱体化と言える調整である。 ただし、怒り状態時に連続攻撃を仕掛けてくるため、気軽に部位破壊が狙えるようになった事はプレイヤー側からすればメリットともいえる。 本作のショウグンギザミは過去作より縦横無尽に動き回るせいで行動の無駄や隙が減り、『MH4G』ではセルレギオスのみ使用していた裂傷攻撃を習得するなど、強化された面もある。 上述の通り、獰猛化個体は動作スピードが上がり、弱点である体力・攻撃力が強化されるため、屈指の強豪として名高い。 新規モンスターはかなり気を遣って調整されているが、賛否が分かれる点ちらほらと見受けられる。 + 以下モンスターごとの紹介 ホロロホルル 一定時間こちらの移動方向を逆にさせる混乱効果を含んだ鱗粉を活かした攻撃を得意とするが、滑空や一回転攻撃などの物理攻撃もやけに精度良く放ってくる上に気絶値が妙に高い。 一度ペースを掴まれると混乱→気絶→混乱のループで何も出来ず力尽きることもあり、慣れないハンターからはとことん嫌われている。 もっとも、序盤に登場するモンスター故に総合的な戦闘能力は高くなく、中盤以降であれば混乱以外の状態異常はスキルで対策する事も可能。 ディノバルド 本作の4大メインモンスターの代表を務めるだけあって良モンスターとの声が多いが、噛み付き攻撃の判定の強さは非難の声が大きい。 出が早い上に誘導が強くおまけに広範囲。どれくらい広範囲かというと腹の下にいても喰らうほど。余りの判定の強さに「腹にも口がある」「斬竜じゃなくて噛竜に改名しろ」と言われる始末。 ダメージが少ないのが救いだが、喉に炎を蓄積した状態だと火属性やられが付加されるのも厄介(一応、耐性を上げるかスキルで対策可能)。本作は属性やられを防げる耐性値が引き上げられているので、防ぐのが面倒だが。 タマミツネ ビジュアルやモーション面の人気は評価点で述べた通りだが、爪の部位破壊が難しい。 部位が小さいため狙いが適当だったりリーチや範囲に長けた攻撃では首や胴体に吸われやすい。物理肉質が硬く、耐久値もやたらと高い。タマミツネ本体の体力が余り多くないこともあり、破壊前に討伐してしまうことも珍しくない。そのくせ装備の生産にかなりの頻度で要求される。タマミツネ素材の装備ならまだしも、他の水属性モンスターの武器やユクモ村に馴染みのあるモンスターの武器にも間々入り込んでくる。 片方壊せば部位破壊達成になること、また破壊前に限れば雷属性がべらぼうに通ることが幸いか。 ふらっとハンターにもそれなりの確率で出るので他の作業と並行して任せるのも手。 ライゼクス 「電の反逆者」「残忍で狂暴な空の悪漢」という肩書きの割に戦闘力がややマイルドな方向に傾いている。 モーション面では双剣のような苛烈な連続攻撃がウリのようだが、実際は予備動作が大きい上に攻撃後の隙も過剰気味に行うため攻撃頻度もそれほど苛烈ではない。 殆どの攻撃が予備動作を見てから腹下に潜り込むことで簡単に避けられる点、電荷状態の部位を攻撃して怯ませた時に大きく狙いやすい翼だと転倒してしまう点も卸しやすさに拍車をかけている。それ故多くのハンターから「四天王最弱」という不名誉な渾名を貰う羽目になってしまった。 一方で、『MH4(G)』の隙潰し調整が問題になったこともあり、この威嚇や隙の多さ故に戦闘が楽しい良モンスターと称える声もまた多い。 村クエストの★3を解放するための緊急クエストで他の四天王に先駆けて登場するため、意図的に戦闘力を控えめにされていると推測する声もある。 オストガロア (集会所ラスボス) 外見のインパクトこそ絶大だが、ステータスや攻撃の規模は常識の範囲内。フィールド全域にわたる超巨体と全体攻撃で度肝を抜いた前々作のラスボスや、ソロクリア断念者が続出するほどの超体力を誇った『MH4G』のラスボスと比較すると戦闘面のインパクトでは見劣りする。巨大の割に動きが素早いのでたまに移動判定に引っかかるのが厄介なぐらいか。 一応、体力が減ると一撃必殺の極大ブレスを放つが、チャージが長すぎるのと体力がそこまで多くないため放つ前に討伐していまうことも。 もっとも、体力が高すぎない事はソロプレイヤーの事を考えた場合は一概に問題点とは言えない。 やりこみ要素の目減りと難易度の低下 ギルドクエストと発掘装備がなくなっているため、『MH4(G)』よりも全体的なやりこみ要素は減っている。また、『MH4(G)』と比べると難易度も低下している。(*4) 特殊許可クエストの高レベルや一部獰猛化モンスターは相当な難易度ではあるものの、『MH4』のギルドクエストレベル100と比較したら幾分易しめである。 高レベルギルドクエストの個体と比べると、隙の増加により攻撃チャンスが増えたことには歓迎の声が大きいが、ダメージまで下げられているのは易しくなりすぎでは?との意見もある。 もちろん前作のようにハンターに不利な要素を詰め込みまくるのは問題だが、高難易度のクエストである以上は相応の緊張感を求められるのは必然であり、前作よりも簡単になり過ぎたとの声も少なくない。 今作ではガンナー装備でも最大レベルまで強化した場合に即死となる攻撃は少ない(ないわけではないが)。敵からの攻撃を食らいにくいガンナーは、一発でミスとなるリスクを背負ってこそ繊細な立ち回りが意味を成すのだが、今作では基本的に「攻撃を貰っても回復すれば良い」という環境なのでやや緊張感に欠ける。 ただし、熟練者からすれば簡単というだけで、アクションゲームが苦手なプレイヤーや初心者には十分難しい。基本的な内容が『MH4』準拠であり、ゲームバランスを概ね引き継いでいるため、ソロでのプレイは相応の苦戦を強いられる。 また簡単になったのはあくまで「ラスボスを撃破し、最強クラスの装備を整える」までの難易度であり、「特別な報酬はないが純粋に難易度が高い」というタイプのやり込みプレイヤー向けの高難易度クエストはかなり多く存在している(*5)。ファンサービスとして過去作の高難易度クエストのリメイク版も多く含まれている。 特殊許可クエストはクリア回数的にも、レベル10クリアの勲章だけが目的なら全てのレベルを1回クリアすれば問題ない上(*6)、全てのレベルを3回クリアすれば剣士/ガンナー防具のどちらか一式+武器一種の強化に必要な素材は大抵揃うので、全武具を揃えようとしない限りは何度も周回する必要性は薄い。 前作で主に批判されていた点は「極限モンスターの仕様」と「過剰なまでの不確定要素」であり、ギルドクエストや発掘装備自体は少なくとも批判一色ではない。ギルドクエストは「強力な極限状態のモンスターに打ち勝つためのハメの横行」「生産武器より圧倒的に強力な発掘武器の存在で、効率重視部屋では生産武器が使いにくい」も含めて批判されているため、調整次第で大多数が納得するやりこみ要素に仕上げられる余地は十分残されており、まるごと削除するのを誰もが望んだわけではない。ギルドクエストで理想の装備を追求することに楽しみを見出していた層があったのは確かであり、「続投して欲しかった」という声も根強く存在するのは事実である。 また、『MH3』のモガの森や『MH4(G)』の探索といった、時間制限を気にせず狩猟を楽しめる要素は存在しない。 村人たちの「偏り」 このゲームにはベルナ村、ココット村、ポッケ村、ユクモ村の4つの村が登場するが、それ以外にも初代のミナガルデ、『MH2』のジャンボ村、ドンドルマ、『MH3』のモガ村、『MH3G』の港町タンジア、『MH4(G)』の我らの団のメンバー、筆頭ハンター団、バルバレ、ナグリ村、チコ村、シナト村など各地から人が訪れる。 だが、これらの人物の登場場所が足湯のあるユクモ村に大きく偏っている。 彼らもクエストを依頼してきてクリアすると登場した村の貢献ポイントが上がる仕組みになっているため、貯まるのがユクモ村ばかりになりバランスが悪い。 「死体斬り」が不可能 本作では『MH3(G)』と同じく、大型モンスターが死亡モーションを終了した後は死体を斬ることができなくなった。 おそらく死体斬りで狩技ゲージを溜めさせないためと思われるが、敵を攻撃することでゲージを溜められる太刀や敵からエキスを取得する必要のある操虫棍などの武器種には少し悪影響があると言える。 単体の狩猟クエストでは特に問題無いが、大連続狩猟クエストなどでは安全にゲージを溜めたりすることができなくなった。 ただ、死体の近くで別のモンスターと戦う際には余計な斬れ味を消費せず、ヒットストップが邪魔にならないというメリットもある。特に特殊許可クエストレベル10では1体目を倒した直後に2体目が同エリアに出現するため恩恵を得やすい。 また、ゲリョスが「死に真似」をしても攻撃を受ければヒットエフェクトが出てしまうためにすぐバレてしまうなど少し弱体化したモンスターもいる。 ヒットストップ 『MHP3』(もっと言えば『MH3』ベース)を意識した結果か、本作ではヒットストップが『MH4G』より緩くなっている。 これに関しては手応えが薄く斬っている感が薄れているのを嫌がる層と、ヒットストップによる引っ掛かりが薄くなり結果ダメージ効率が上昇しているため好まれているの2択に分かれる。もっともダメージ効率が著しく変わったのは『MH4』の双剣ぐらいだが。 また、『MH2』ベースから『MH3』ベースへ移行した際や『MHW』でも同じ様に賛否が分かれており、一概にどちらがいいかとは言い切れないのが現状である。 麻痺・睡眠武器のバリエーション 武器のレベルアップシステムのおかげでバリエーションが劇的に増えたのは評価点で述べた通りだが、「選択肢が少なすぎor比較対象が産廃過ぎててこれ一択」というような状況が完全に払拭されたかと言われると微妙なところがある。 麻痺属性は、素材元のモンスターが甲虫やゲネポス、ラングロトラなど序盤の面子に集中しているせいで最終強化した性能もやや物足りない。 中盤以降の面子はガララアジャラくらいだが、『MH4(G)』で猛威を振るったせいか一部の武器が弱体化された。特に太刀は麻痺属性を選ぶとなるとガララ武器しか選択肢が無いにもかかわらず、二種あるうちの両方とも残念性能。中でも獰猛化素材を使用するパラコイルドサーベルは最終強化しても下位武器並みの攻撃力しかなく、とても実用に堪えるようなものではない。 睡眠属性はもっと悲惨で、ホロロホルルを除けばガノトトスや甲虫素材の一部武器、後は採取素材などで作られたものがちらほらある程度。武器種によっては殆どホロロ武器一択という場合も。 一方で毒属性武器は 過去にも類を見ない程の大激戦区 となっており、(*7)同じ状態異常でも格差を指摘する声は少なくない。 しかし、麻痺、睡眠武器のバリエーションが少ないのはシリーズ恒例であり、元々これらの状態異常は片手剣でもなければ近接武器で無理に狙うものでもないため、さほど気にしていないプレイヤーも多い。 激変したスキル環境 強力なスキルを何種類も発動させるのが当たり前だった過去作(特に『MH4』)と比較するとその差は歴然。複合スキルはことごとくリストラされた他、剣士の必須スキルとされてきた「匠」が大幅に弱体化している(*8)。また、各防具に付与されたスキルポイントやスキル数、スロット数もかなり控えめになっており、スキルを発動しにくい環境になっている。 匠が付け辛い『MHP3』では、匠を必要としない切れ味が素で白ゲージを持つ武器が流行ることとなったが、本作でも一撃重視の武器はティガレックスやセルレギオス、手数重視の武器はナルガクルガやライゼクスの武器を中心に近い傾向にある。特に、平均以上の物理火力と素白ゲージ、おまけに汎用性の高い爆破属性まで併せ持つ燼滅刃ディノバルドの武器は、効率を求めるTAはもちろん、通常のプレイでも最強候補として担がれる程の器用万能ぶりで殆どの近接武器の環境を席巻してしまった。 また、本作では斬れ味が悪いほど(切れ味ゲージが緑以下になると)攻撃力の上がるスキルである「鈍器」が登場。「斬れ味の悪い武器は使いにくい(*9)」とされていた環境が緩和されたことは武器の選択肢が増えたと好評。 ただし、匠で白ゲージが出ず鈍器で運用するには長い青ゲージの切れ味を持つ武器が割を食ってしまったのは悔やまれる。 剣士については「一式装備で使用するのが前提の防具」が多くなっており、カスタマイズの楽しみが薄れがちである。特に二つ名防具はこの傾向が非常に強い。(*10)。 とはいえ、『MH4(G)』で根強かった混合装備至上主義の風潮が薄れた事を評価する声もある。 またシステムそのものへの批判も多い。「護石(お守り)」への依存度も大幅に上がり、炭鉱夫と呼ばれるお守り採掘作業を強要されている、との意見がある(護石のSPやスロットは相変わらず高い。)。これを受けてか、お守りが短時間で大量に手に入る救済クエストも存在するが、結局目当ての護石が手に入るかは運頼み。 装飾品でのスキル発動が難しいことから、発売初期は強力なスキルが付く黒炎王リオレウスの二つ名装備一式が大流行することに。ただし情報が出揃ってきた現在では、一式装備以上の性能を持つ混合装備も増えてきており、この傾向は薄まってきている(*11)。 なお、ガンナーについてはアーク/フィリアS・R、アカムトR、グリードRなどカスタマイズ性に優れた防具が多く、そもそも必須スキルが多く二つ名防具を含め一式運用が難しい(*12)ことから、こういった問題を言及されることは少ない。 だが唯一「回避距離」のスキルは良いお守りが無いと発動が厳しい。同スキルはこれまでヘビィボウガンでは必須級といわれており、この仕様には不満が多い。回避距離無しでもリスクが少ない「ブシドースタイル」に人気が偏る一因となっている。 調整不足のニャンターモード 公式からは「火力は無い分サポート特化」とのことだった。しかしアイルーの攻撃力は最終的にハンターの1.5倍近くまで達するうえモーション値も十分高く火力は申し分ない。その一方で何をするにもゲージが必要で、ゲージが溜まりにくいことからサポートにはあまり向いていない。そのため公式と真逆の「火力はあるがサポートは苦手」といった状態になっている。 ニャンターの攻撃方法はモーション値が高いが近づく必要がある近接攻撃と、モーション値が低いが離れて攻撃できるブーメランと一見するとバランスが取れてるように見える。しかしブーメランを強化するサポート行動の「貫通ブーメランの技」と「巨大ブーメランの技」を使用するとブーメランの火力が近接攻撃を上回ってしまう。そうなると近接攻撃に有利な点がほとんどなくなってしまう。このような攻撃方法のバランスの悪さがたびたび指摘される。 また前述した必須スキルに欲しいスキルまで詰め込むと相当な厳選が要求される。サポート行動とオトモスキルは他のオトモから伝受する事もできるが、それぞれ一つづつしか教えられないので枠は慎重に選ぶ必要がある。 ニャンターはオトモアイルーと違いブーメランを上に投げられないので、高所攻撃だけは近接攻撃に分がある。ただこの近接の高所攻撃もモーション値が高いものは隙も大きいので余程のことがなければブーメランを投げた方が早かったりする。 ただし調整不足のおかげでハンターに匹敵する攻撃能力を有したのも確かである。一部のニャンター使いからは「次回作以降で弱体化されるのではないか」と心配されていたが、『MHXX』では現実のものとなった。 ブーメランは正面にしか投げられず照準も無いので少し当てづらい。 一度倒れた際に、「モウイチドングリ」を消費して復活するが 体力が中途半端にしか回復しないことと、復活するタイミングをプレイヤーの意思でズラせないので、起き上がりに攻撃を重ねられると連続でダウンする場合が多い。復活するモーションもやたらと長いので、ストレスになりやすい。 採取や運搬をする時などやたらとモーションを挟むので最初は可愛く思えても少し鬱陶しく感じる事も。 ゲージ周りの仕様も複雑なのにゲーム内ではほとんど説明がない。特に「"後半の目盛りほどゲージが溜まりづらくなる"」といった仕様は知らないと運用に差が生じる。 後に複数の攻略本が発売されたが、ニャンターに関しては詳しい情報がほとんど載っていない。アイルーに特化した攻略本が出たのにもかかわらず、である… そのため、各自で調べるか攻略サイトなどを参照するほかない。 オトモにも言えることだが、サポート傾向やスキルがランダムなため十分に有用なアイルーを手に入れるにはかなりの運がいる。それを補うためサポート行動やスキルを移せる“伝授”が存在するが、サポート傾向固有のスキルや配信専用スキルが優秀で枠がほぼ固定化されている。 またレベルによるステータス変化が大きいのに対し、レベルが非常に上がりにくい。上記のランダム性と合わせ、妥協レベルのアイルーが育てづらくなっている。 装備の作成方法が『MHP3』と同じく強化できないので作成時期≒性能となっている。そのため最終装備として使えるものはかなり少ない。ハンターの装備のほとんどが強化の仕様変更により使えるようになった分、余計に最終装備の少なさが目立つ。 (ほぼ)必須スキルが配信限定。ブーメランニャンターの運用において非常に強力な遠隔攻撃強化の術と地上最強の術を持つオトモが配信限定。ただし強力とはいっても地上最強の術は防具を着用していない時にステータスが上がるハイリスクハイリターンな物で(多少は防御も上がるが)ほぼ被弾が許されない上級者向け。一方で遠隔攻撃強化のオトモはブーメランなど飛び道具の威力が上がると言うシンプルでクセがないが、そのオトモは地域限定配信で既に配信も終了しているので手に入れるには人から貰うしかない。この点でも環境的な格差が大きいのは問題だろう。 DLクエストで作れる装備は最終装備としては使いづらい性能。通常の装備で存在しない”麻痺・ブーメラン特化"などの個性付けも無い。元々イベクエ装備は性能が控えめとはいえ、もう一声欲しかった所である。 また特殊個体から得られる端材が通常個体と同じといった問題点はそのままで、激昂ラージャン、怒り喰らうイビルジョー、リオレイア/リオレウス希少種に対応した装備は存在しない。 その他 オオナズチの戦闘BGM『深い森の幻影』は、『MH4G』では怒り時のオオナズチが霧を吐くと同時にBGMにくぐもったようなエフェクトがかかっていたのだが、本作では削除された。映像とマッチさせる凝った演出だっただけに惜しむ声も少なくないが、「戦闘が激しくなるはずの怒り時にBGMがくぐもるのは逆に迫力が削がれる」という声もあったので捉え方次第と言える。 再登場した『MHRise』ではこの仕様が復活している。 問題点 モンスターの挙動に関する問題点 モンスターの隙が少ない。 モンスターの高速化については殆ど改善されていない。まともに回復をする隙が少ないのもそのまま。 評価点で「確定威嚇」や「攻撃の隙」が増えたモンスターがいるとは述べたものの、モンスターの行動パターンは隙が少ないと批判された『MH4』基準。 ティガレックスやラージャンの振り向きながらの攻撃、ジンオウガやブラキディオスの苛烈なコンボ攻撃、超スピードの怒り状態テオ・テスカトルなどは相変わらず。 ただし、これらの攻撃の大半はスピードが遅くなる、判定が縮小化される、誘導が緩くなるなど調整され、理不尽さは『MH4』に比べればかなり抑えられている。 モンスターによっては「『MH4』の上位で理不尽な攻撃を持っていた→『MH4G』のG級個体で改善された」というパターンもある。この場合、本作は『MH4』と同じく上位までのランクしかないため、せっかく『MH4G』で改善された仕様に再度悩まされる羽目になってしまう。リオレイア希少種の回り込み風圧着地がその最たる例である。 また、モンスターが意図的に「起き攻め」をする上、頻度が多い。 ブシドーのジャスト回避や起き上がりディレイ(*13)でかなり対応できるようになったものの、起き上がりディレイのゲーム内説明は無し、最速起き、ジャスト回避後の無敵時間の切れ間に対応している攻撃連携が多いのは非常に理不尽で、一部の露骨なディレイは明らかに不自然。 スーパーアーマー中に気絶値が規定値に溜まるとノーモーションで気絶するのだが、不自然さが拭えない。 オトモの雇用数が少ない。 オトモの最大雇用数が少ない。最大まで拡張すれば60までは増せるのだが、ニャンター、オトモの厳選、モンニャン隊用のオトモを雇っているとすぐに埋まってしまう。配信オトモのコレクションなどをしようとすると枠が非常にカツカツになる。泣く泣く使ってきたオトモを解雇するハメになる事も。この点は次回作で多少雇用数が増える事で改善されたが。 モンスターのエリア移動だが、なぜか過去作に比べて「エリア移動の頻度」が跳ね上がっている。これは体験版の渓流でナルガクルガを狩猟するクエストの時から指摘されていた。 単純にエリア移動の頻度が上がっただけでなく、罠を張ったら移動、強化系アイテムor狩技を使ったら移動とタイミング的にも不自然な段階で移動することもある。 モンスターを捕獲する必要のあるクエストで罠を張った直後に逃げられると、ソロの場合はかなりのタイムロスになる。 また、普通のクエストなら単に面倒なだけで済むが、特殊許可クエストの高レベルクエストには「アイテム持ち込みが出来ず、支給品の罠数個で二つ名持ちモンスターを捕獲する」というクエストが存在。上記パターンで罠を無駄にするとクエスト失敗一直線にもなりうる(*14)。 「瀕死なのに休眠エリアに向かわない」行動の頻度も跳ね上がっている。 この行動パターンに入ると、近隣エリアをウロウロするばかりで、一か所に落ち着こうとしない。特に捕獲狙いの時は非常に鬱陶しく、せっかく罠をしかけてもすぐに他のエリアに逃げられてしまうことが極めて多くなっている。 またエリア移動のモーション(例として、飛竜種が飛び立つモーション)に入ると、モンスターが怯みや状態異常を起こさず、耐久値も0にならない仕様が追加された(部位破壊はできるが、破壊してもノーリアクション)。無理矢理攻撃を加えて移動を阻止することができなくなり、ユーザーからは不評。 歩いてエリア移動をしているモンスターが罠を踏んでも、罠が反応せず素通りする。ちなみにこの間で麻痺やスタンの蓄積値を溜めるとエリア移動した先で麻痺やスタンを起こす。 前作でエリア移動を促すこやし玉と閃光玉を組み合わせたハメが利用され、それの対策だと思われるが、あまりにも安直かつ不自然。 これは『MH4』からの仕様だがエリアチェンジ自体の仕様にも問題がみられる。下記の仕様と合わさってもモンスターのエリア移動関連のストレスは歴代最高といえる。 1つはオフラインでもロード中にモンスターが移動するようになり、過去作と違い最短経路で移動する点。よってモンスターによっては疲労による食事を阻止することが難しくなっている。 もう1つはエリア移動の範囲がかなり遠くまで及ぶ点。最悪なパターンとして古代林でラージャンがエリア6から最深部の10まで移動するというものがある。翼のあるモンスターですらここまで酷くはなく、上空を飛ぶ様はさながらミサイルか舞空術。 一部のモンスターの軸合わせバックジャンプ(通称:車庫入れ)の頻度の高さ。 オオナズチ、ジンオウガ、ナルガクルガ(原種・二つ名ともに)等は車庫入れの頻度が高い。 これらのモンスターは遠隔攻撃手段を持っていることが多く、車庫入れ→遠隔攻撃の確率増加→遠隔攻撃連打 のルーチンで待ちガイルのごとく壁際に陣取ることがある。 溶岩島の二つ名ディノバルドなど、ハンター侵入不可区域である溶岩から中々出てこないルーチンに入ることも。 近接武器は当然ながらこれを追って攻撃を仕掛けなければならず、意図しないエリアチェンジや壁際でのカメラワークの悪さに悩まされる。 小型モンスターの攻撃頻度の増加。復活したブルファンゴやランゴスタを含め積極的に妨害してくる。 最初の1回目の剥ぎ取りは判定が出るまで遅くなっている(『MHP』ぐらいと同じ)ため、1回剥ぎ取り中に妨害を食らうと過去作より剥ぎ取りが遅くなることも多々ある。 特にウロコトルに至っては地中急襲の頻度が上昇しているのに加え、攻撃の予兆のエフェクトがなくなって非常に避けにくくなってる。 また、本作ではたいまつが存在せずスキル「燃鱗」もない。よってルドロスやジャギィなどの火を嫌うモンスターを追い払うことが難しくなっている。 武器種内の調整不足 本作においても、同種内の他武器を喰うバランスブレイカーといわれる武器が存在する。 テオ・テスカトルの素材から作れる「勇猛と光明の凄烈弓」が、『MHP2』の「覇弓レラカムトルム」と『MH3G』の「大鹿角ノ破弾弓」といったかつてのバランスブレイカー弓を彷彿とさせる高い性能を持っている。高い物理攻撃力、優秀な溜めレベル、Lv2強撃ビン・Lv2属性強化ビン・睡眠ビンなどに対応、汎用性の高い爆破属性、空きスロットも2個とどこを見ても隙がなく、連射弓においては他のカテゴリの弓まで食い尽くしかねない鬼性能。オンラインで弓使いが来たら、9割方コレ、と言われるほどに流行っていた。 強力な古龍種であるテオ・テスカトルを狩る必要はあるが、作成難度はそこまで高くないのも人気の理由の1つだろう。 シャガルマガラの素材をベースにした拡散弓である「THE デザイア」も非常に強力。十分な物理攻撃力、汎用性の高い龍属性、拡散なのに驚きの会心率+25%、かゆいところに手が届く空きスロットが1つ付き、トドメとばかりに装填できるビンが強撃Lv2 属性強化Lv1とLv2、麻痺ビン、毒ビンと「勇猛と光明の凄烈弓」よりも使い勝手の良いビンが揃っている。 例によって、強すぎる武器が存在する事は「クリア出来ないプレイヤーへの救済措置」として好意的に捕らえる事が出来る。問題はやはり「使いこなす実力が備わっていないのに「強い」という評判だけでその装備を使う地雷プレイヤーが蔓延している」事である。 前作から行き過ぎた弱体化を食らう武器も多々存在する。 顕著なのはライトボウガン。前作で出来ていた「LV2通常弾速射」を没収され、代替となる強化も受けていない武器がかなりある。 特に前作では「回避によるオートリロードとLV2通常弾速射」で独自の立ち回りと高火力を実現していたセルレギオスライトは、速射対応弾の没収でものすごい勢いで評価を落とした。それぐらいライトの物理火力においてLV2通常弾速射は重要な要素だったのである。 他にも、かつては「漢弓」のあだ名で一世を風靡したティガ弓が「強撃ビン没収」により大幅な火力下落を受けたり、全体にガンナー武器を中心に酷い扱いの武器がいくつかある。 開発スタッフが『MHP3』と同じ都合だからか、『MHP3』で産廃性能→『MH3G』『MH4(G)』で性能が改善された武器が本作では再び産廃性能に戻ってしまっている例が多々見られる。 具体的にはアグナコトルのヘビィボウガンやウカムルバスのライトボウガンなどが当てはまる。 通常属性の中では、龍属性がやや不遇気味。 今まで通り飛竜種や古龍種によく効く属性として設定されているものの、過去のシリーズに比べると「龍属性だけがずば抜けて有効」というモンスターが少なく、多くの場合第二弱点武器でも十分すぎるほどのダメージになる。 龍属性武器自体が全体に癖のある性能だったり生産難易度の高い物が中心になっていることもあり、優先して作る必要があまりない。決して弱いわけではないが、通常プレイではあえて作る必要もない立ち位置になってしまった。 狩技・スタイル間の格差 武器間のバランスはいいが、武器内では特定のスタイルがやたら強かったり、一部の狩技が冷遇されていたりする。 使いにくい、ではなくどうしても優位点を見出せない所謂「産廃」な武器とスタイルの組み合わせ、狩技も存在する。 + 以下武器ごとの解説 大剣 大剣は専用狩技の性能がいずれも扱いづらく、「ストライカースタイルがギルドスタイルの劣化」と評されやすい。特に汎用狩技の「絶対回避」との相性がやたらいいため、「専用狩技なんかセットするぐらいなら、これを付けておけば十分」と言われがち。 専用狩技は「弱い」というより「癖がある」性能であり、狩技の特性を最大限把握して使って行けばストライカースタイルでもダメージそのものは十分伸ばせる。ギルドスタイルよりも狩技の枠が多く、ゲージも溜まりやすいメリットは無視できない。もっとも、それでギルドスタイルを越えるにはかなりの研究が必要ではあるのだが、もともと熟練者向けのスタイルとして設計されているのだろう。 ブシドースタイルとエリアルスタイルについては癖はあるものの独自の長所があり愛用者も多い。 双剣 双剣はブシドースタイルのジャスト回避の性能が頭一つ抜けている。鬼人化と鬼人強化中のジャスト回避の動作が攻撃判定を持つ上に鬼人強化ゲージが回復可能で、長い無敵を持ったステップを2回行う。このステップは他のジャスト回避と違い1回目と2回目のステップ開始前に方向転換が可能で、さらにX攻撃でキャンセル可能である。 ブシドースタイルのジャスト回避後のダッシュ時に被弾しやすい攻撃(通称ブシドー殺し(*15))ですらいなすことが可能なため、モンスターの動きさえ理解すればかなり強引な攻めをしても被弾を減らせる。 おまけにブシドースタイルのモーション制限は空中乱舞のみで地上での制限はなく、ギルドスタイルと大差がない。双剣固有の狩技は癖が強いこともあって、ギルドスタイルを選ぶ意義が少なくなっている。 現在では双剣の狩技は見直され、癖が強いながらも強力という位置に落ち着いている。 欠点は納刀と通常状態のジャスト回避は他武器と同様で、ジャスト回避後の反撃技自体は弱いため、鬼人強化ゲージがないと途端に弱体化する点。しかし本作の双剣は鬼人化中でも特殊攻撃ボタンで鬼人連斬が素出し可能で鬼人強化ゲージを溜めやすいのであまりデメリットとして機能してない。 ジャスト回避が必要なく、壁殴りに特化したい場合は、強走薬さえ飲めれば狩技3つでモーション削除の無いストライカースタイルに軍配が上がる。 また、圧倒的なヒット数と乗り蓄積を持ち、地上定点攻撃もそれなりに強いエリアルスタイルも評価されつつある。 しかし、ギルドスタイルはブシドースタイルの劣化になりやすく差別化が難しい。ジャスト回避が必要ない場面になると今度はストライカースタイルに食われるため非常に扱いにくい。 ただし、ストライカースタイルは強走薬の使用が前提となっている節があるため、強走薬を使わない場合や空中乱舞を活用する戦略ならばギルドスタイルも選択肢に入る。 ランス ランスはストライカースタイル以外では従来の3回目の突きが「力を溜めての多段攻撃」になったが隙が大きく使いにくい。貴重なスーパーアーマーがついている、属性ダメージを活かせるなどメリットもあるが、隙が大きいうえに物理ダメージの効率が悪いため基本的には新アクションなのに無い方(ストライカースタイル)が強いとされる。またこれのせいでギルドスタイルの「従来のアクション」というコンセプトもよくわからなくなってしまった。使えなくなる技こそあるものの、より影響の小さいストライカースタイルのアクションの方が前作にも近いのである。 ブシドースタイルはジャスト回避がない代わりにジャストガードが追加されている。タイミングも緩めなで扱いやすく、需要の高いガード性能を付けなくて済むため、スキル自由度の面でも強力。 火力スキルに特化できるため、TAなどでも愛用者が多かった。 狩技に関してはガードしつつ火力を上げる「ガードレイジ」が頭一つ抜けて強いため、一つしかつけられないエリアルスタイルとブシドースタイルは選択肢が狭まっている。 狩猟笛 狩猟笛はストライカースタイルが『MHP2G』と同様の攻撃システムになっている関係上、操作はシンプルだが、『MHP3』以降のシリーズの主力コンボが軒並み没収されてしまいる。代わりになるほど強力な技もなく、他のスタイルと比べて火力が著しく低い。 専用の狩技はソロ技、重音色の補助技、攻撃技と三種類あるものの、いずれも癖が強く汎用狩技が優先されがち。 特に攻撃技は「レベルが上がると総ダメージ量は増えるが隙も増える・ダメージソースは最後の攻撃・定点攻撃ではなく、最後の一発は吹き飛ばし効果」と扱い辛さが目立ち、使いこなすには熟練が必要。また、ダメージ計算式の関係上、序盤こそ十分な火力を出す事ができるが、上位後半では火力不足さが否めない。 スラッシュアックス スラッシュアックスは武器それ自体は十分強化されたのだが、狩技の「エネルギーチャージ」及び「剣鬼形態」が強力な上に相性が良く、この2つを利用する場合はギルドスタイルかストライカースタイルに限られる。特にストライカースタイルはダメージ効率の良いモーションが一部削除されているが、一刻も早く貯めたい「エネルギーチャージ」との相性が非常に良い。 専用狩技3種のうち2種が「剣モード(及びビン)を強化する物」であり、斧モードを強化する狩技がない。特に「エネルギーチャージ」の優秀さにより、最初から最後まで常に剣モードで立ち回る事も不可能ではなくなったため、売りのはずの「変形」要素が薄れている。また、「剣鬼形態」はビンの性能を高めるという技で、剣モードを大幅な強化が可能。過去作でも言われていた、実質的に「アックス」の機能の意義が薄い「スラッシュ“ソード”」の傾向がより強くなってしまった。 ビン格差も放置されたままで、「剣鬼形態」によってむしろ強撃ビン1強がより際立つ形となった。 なお、強撃ビンスラッシュアックスで狩技をフル活用し、スラッシュソード運用を極めた場合のダメージ効率は全近接武器中最強クラスではある。前作までは理不尽な弱体化を受けていた面が多かったので強化自体は歓迎すべきなのだが……。 チャージアックス チャージアックスは専用狩技「ヒーリングボトル」が使いどころのない狩技筆頭と言われている。「ビンを回復ビンに変えてサポートに」という触れ込みだが、通常のビンが使えなくなるため攻撃力が大幅に低下してしまうデメリットが大きい。本作は火力偏重の風潮が強いため、火力を捨ててでも回復に専念する機会が少なかったのも逆風であった。 もっともサポートとして考えた場合も、どの武器でも使える回復アイテム「生命の粉塵」で十分と言われやすく、活躍できる場面は極めて限定的であるのだが……。 弓 弓はブシドースタイルとの相性が非常に良く、頭一つ抜けて扱いやすい。他のスタイルが極端に弱いわけではないのだが、「他のスタイルでできてブシドースタイルでできないこと」が他武器種に比べて少なく、狩技の数ぐらいしか目立った欠点がない。その狩技にしても、溜め時間を短縮し移動速度を引き上げる「アクセルレイン」さえあればよし、という状況が多く弓の選択肢を狭めている。 ちなみにブシドースタイルであることで没収される行動手段は曲射とバックステップのみ。しかし今作の曲射はモーション値は大きく引き下げられた『MH4』仕様のままでありながら 攻撃力、属性値(状態異常ビンによるものも含む)にマイナス補正がかかる という更なる弱体化を喰らって産廃化しているので、使えないことがまったく問題にならない。それどころか暴発しない上に素撃ちの剛射が使えるようになるというメリットさえある。バックステップもできないことによるデメリットはさしてない。 狩技そのものの問題点 攻撃が広範囲に当たる狩技はヒットエフェクトが出ない場合が多く、どこの部位に当たったかわかり辛い。 また、大技系(大剣の地衝斬、チャージアックスのエネルギーブレイドなど)の技後の硬直が長すぎる。怯ませたら反撃確定は当たり前で、ダウン時に当ててもモンスターの復帰から攻撃まで間に合わず被弾することもある。 この手のシステムにありがちな問題点として、大技系よりも自己強化系の技の方が優遇気味なバランスになってしまっている。本作の狩技も、全体的にバフ(自己強化)系狩技が優秀で、状況選ばず採用されやすい。ランスの「ガードレイジ」、スラッシュアックスの「エネルギーチャージ」、ライトボウガンの「全弾装填」、弓の「アクセルレイン」が顕著。一応太刀の狩技3種は全て攻撃技だがバフも兼ね備えているため十分強力な物が揃っており、片手剣の「昇竜撃」のように使いこなせば強力な攻撃技も存在する。 仲間同士の攻撃が当たるフレンドリーファイア(*16)の影響で使いづらい狩技が存在する。(後述) マップ 明暗のバランスがおかしい上に原色が強くなって見づらいマップが目立つ。 明暗については、全体的に夜のマップと、昼夜含め森丘エリア5とドス火山、地底火山が暗すぎて見づらい。『MHP2G』や『MH4G』と比較しても暗すぎる。 にもかかわらず、ライゼクスの発光や火山のマグマなどはデフォルトでも非常に眩しい。3DS本体で明るさを調節しようにも互いに極端すぎて調節が難しい。 コントラストの強さとモンスターの配色の相性が良いのか、モンスターの色が「保護色」として機能することも。 コントラストが激しいのは『MH4』からの傾向にあるが、特に渓流エリア7の草が見づらくなっている。 高低差や斜面などが多く存在する『MH4(G)』のフィールドをそのまま続投したのは不評。過去作のマップが復活して余計に問題点が浮き彫りになっている。 一部のモンスターの初期エリアが非常に狩猟しにくいエリアにわざわざ変更されているモンスターもいる。 「旧砂漠」はハンターだけに不利な「流砂」も続投し、エリア2の流砂を出現させる岩が破壊されやすくなるおまけ付き。 全体的に乗りにくくなっている+エリアルスタイルの登場により過度な高低差と斜面の必要性がなく、ただの障害物にしかなっていない。 ちなみに旧砂漠を除く『MH4(G)』のフィールドは上位まで出てこない。「下位のフィールドは面白いが、上位から出るフィールドがつまらない」という声も聞かれる。 過去作のフィールドについては復活を喜ぶ声が多い一方で、モンスターの初期位置が遠かったり、移動が面倒という問題点は改善されていない。 良くも悪くも大幅な変化はないため、森丘エリア9など不評なエリアもそのまま。狭い場所に無理矢理段差を追加しているため、むしろ悪化してるともいえる。 新フィールドの「古代林」は平坦な場所が多く概ね好評であるが、エリア9にあるハンターの視界を遮るカーテンや、エリア最深部(9,10,11)まで遠い上にショートカットも無い点は不評。 ラージャンなどの一瞬で最深部まで移動するモンスターやキリンのように最深部が初期エリアのモンスターも存在するため、ショートカットが無いのはかなり不便である。 フィールドの選定については偏りがある。 各作品にてゲームを始めて最初に訪れるフィールドを網羅したのか、水と緑に溢れたフィールドがやけに多い。森丘、孤島、渓流、遺跡平原、原生林に本作初登場の古代林を含めて6つもある。 一方で砂漠系は『MH4G』から続投した旧砂漠1つだけ。ハンターに不利な流砂や段差がそのまま残されており、後述するように狩猟BGMのテーマ元であるモノブロス(ディアブロス)が不在のため、「ハプルボッカやラングロトラに合わせて『MH3(G)』や『MHP3』に登場した砂原を出しても良かったのではないか」という声もある(もっとも、砂原の狩猟BGMのテーマ元であるボルボロスも本作では不参戦だが)。 シリーズ別で見るとやはりデータを流用出来るためか、『MH4(G)』のフィールドが多い。しかし地底洞窟と天空山はリストラされてしまった。戦闘面では過剰なまでの段差から戦いづらいと不評を買っていたが、景観的に見ると前者は岩壁と水晶に囲まれた薄暗い洞窟、後者は雲より高い位置に座する高山地帯、と独自のアイデンティティーを確立していたため、「続投していればフィールドのバリエーションが更に賑やかになっていた」と削除を惜しむ声も存在する。 この2つの削除は生息していたモンスターのイメージにも影響を及ぼしている。 地底洞窟を根城にしていたテツカブラは、孤島や古代林が主なクエスト場に指定されるようになった。『MH4(G)』では未知の樹海を除けば豊潤なフィールドには現れないため、違和感が強い。BGMも地底洞窟の方が似合っていたという声が多い。 天空山の削除で被害を受けたのはゲネル・セルタス(とアルセルタス)。天空山の狩猟BGMはセルタス夫妻をイメージして作られているため、「モンスターは続投しているのにBGMが不在」という可哀想なことになっている。 新規、復活組については高低差について積極的に対応させようとは見られない。 1つはナルガクルガ、ドボルベルクといったそもそも『MH4』のマップに登場させないパターン。こちらに対しては概ね好評。 ただし、本作が「クロスする新旧要素」を掲げているだけに、過剰な段差や傾斜は調整した上で、復活したモンスターが『MH4』のマップで暴れる様が見たかったという意見も一部存在する。 もう1つは『MH4』のマップに無理矢理登場させながら適応できてないパターン。代表的なのは氷海エリア3のガムート。鼻が壁に埋まる、足が地面に付いてないは序の口。乗り状態がエリアの境目等や進入禁止で強制的に失敗させられる現象は改善されたが、氷海のガムートに限っては頻繁に失敗させられる。 酷い場合は乗り状態に移行した際にジャンプの高度不足(*17)によって失敗するという新手の調整不足も起こる。もちろん乗り状態の蓄積はリセットされ、さらに耐性も増える。 他にも、ツタの葉を貫通して空中急襲を行うライゼクス、地底火山で尻尾叩き付けが浮いたり地面に埋まったたりするディノバルド、闘技場の段差をローリングで駆け上がるラングロトラなど調整不足(というより調整を諦めた)も見られる。 一応、ドスファンゴは段差に上る際は突進を少し中断して段差を上るモーションを取る。しかし、そのあとノーモーションで超高精度の軸合わせを行いつつ再度突進するため非常に性質が悪い。 クエスト関連 本作は村クエスト・集会所クエストともに数が非常に多い。ボリュームの多さは歓迎すべき事でもあるのだが、似たようなクエストによる水増しが多いのが問題。 特に採集クエストが顕著。渓流での特産キノコ10個納品のクエストが2つ(*18)あったり、全く同じ条件の卵運搬クエストがハンターとニャンターモードにそれぞれあったりする。 やり込みプレイをしないなら全てクリアしなくても良いのだが、村クエストに関してはある強力な防具を入手するための条件に「殆どの村クエストをクリアすること」があり、ある程度やり込むプレイヤーには不可避となっている。 採集クエストの中に、難易度が運ゲーという意味で高いものがある。下記の依頼クエストにもあるため避けて通ることはできない。 特に難しいのが小型モンスターから剥ぎ取れる精算アイテムを5個納品するクエストで、剥ぎ取りで該当アイテムが出る確率が低めにもかかわらず、途中から対象となるモンスターの湧きが極端に減るという仕様。 酷い場合は剥ぎ取り回数を増やせるスキルを発動させた装備を駆使しても時間切れになる可能性がある。逆に運が良ければ適当な装備でもあっさりとクリアできる事も。 本作では村人から依頼を受けてから発生する「依頼クエスト」が数多く存在し、クリアすると様々な特典がありやりこみ要素の一つとなっているのだが、これも問題点を抱えている。 集会所で依頼されるクエストについては 受注したハンター以外はクリアした扱いにならない (要するに緊急クエストと同じ)。このタイプのクエストは、「パーティーでクリアした場合は他の人の依頼を手伝う」のが暗黙の了解であり、4人でクリアした場合は単純に4倍の時間がかかることになる。 かといって、依頼の中には高体力の獰猛化モンスター連続狩猟といった、ソロでは難易度が高いものも多く含まれる。マルチでさえ時間がかかり、報酬も固有の獰猛化素材が出にくいため敬遠されやすいのに、ソロだと制限時間が厳しく、それなりの腕前も必要になる。獰猛化の賛否が割れる原因の1つにもなっている。 前述の通りクエスト数が非常に多いことも相まって、集会所クエストコンプリートまでの道のりが無駄に長くなってしまっている。 一応これには「クリアフラグの管理が煩雑になる(未出現のクエストでもクリアした扱いになったりすると、シナリオの流れがおかしくなってしまう)」という理由があるだろうというのは推測できるが、せめて「出現済みクエストだけでも他ハンターの依頼受注でクリア扱いにする」など工夫もできたはずである。 依頼クエストは下画面の村のアイコンに「黄色の吹き出し」で表示され、該当の村で依頼を受け取れるのだが、これが曲者。 黄色の吹き出しは依頼とは関係のない「各種チケットの提供」でも表示されるので、依頼だと思って移動したらチケットだった、という事態が頻発する。 依頼クエストを受注できる人物で現れる場所が被っている者がいるせいか、黄色の吹き出しが消えたと戻って別の場所に移動した瞬間に、また黄色の吹き出しが現れる事もある。何度も同じ村に入り、依頼を受けて出るのを繰り返すのは、非常に面倒くさい。 依頼クエストには受注の条件があり、別の依頼クエストを達成しなければ出現しないものがある。その中には集会所の依頼をクリアしなければ出現しない、村の依頼クエストがある。もともと村クエストはオフラインユーザー向けであるにもかかわらず、「オンライン向けのクエストをクリアしなければプレイできない仕様」は本末転倒。 次回作『MHXX』では、該当のクエストを解禁している場合に限り、他のプレイヤーも同時に条件を満たせるようになった。 特殊許可クエストでは、前作のギルドクエストのレベル上げが単調だという意見を反映してか様々なシチュエーションが用意されているが、不評なものが主に3つある。 1つは弾、ビン以外持ち込み禁止でモンスターを捕獲するクエスト。 支給品に最低限の回復アイテムこそ4人用意されているが、何故か罠は2つ(クエスト開始時は1つ)しか用意されていない。捕獲のタイミングを間違えるとクエストクリアが絶望的になるといった、面倒な要素が目立つ。「捕獲の見極め」をつける、罠を置けるニャンターを使うなど、このクエスト用の工夫が求められる。特殊な許可を得られないと狩猟できない危険なモンスターに対して、アイテム持ち込み禁止な理由が語られず、世界観的にも不自然。見極めを付けても捕獲可能になって罠を置いた途端エリア移動などザラであり、大幅なタイムロスになりptの空気も悪くなる。 次に、エリアが1つしかないマップで2つ名モンスターと同時に出現した中型モンスターを狩猟するというもの。 2頭同時狩猟はあまり評判が良くないが、一番の問題は中型モンスターを倒しても一定時間後に復活すること。不自然な上に面倒な方向で難易度を上げている。 無限湧きを抜きにしても、中型モンスターが同時に出現する理由が適当で、本来出現するはずのない場所で平然と暴れるのはおかしい。例えば塔の秘境の地面は「固く並のモンスターでは潜ったりできない」という設定があるが、ドスファンゴは平気で地面から出てくる。 最後に、上述の要素依頼クエストにおける問題点と同じで、クエストを受注した人でないと次のレベルを受注できるようにならない点。 一応、クエスト受注主は特殊許可チケットを消費しないとならないため、チケット消費という代償を支払う代わりに次のレベルの解禁を可能にしているシステムであると言える。しかしこの特殊許可チケットは、すれちがい通信や、ゲーム内で有り余るほど溜まるポイントを交換することでいくらでも入手できるため、消費が殆どデメリットになっていない。結果として、自力でレベルを上げるためには少なくとも1度は自分でクエストを受注しなければならないという縛りになってしまっている。 ただし1度クリアすれば、同じレベルのクエストであれば2度目以降は他人のクエストに同行しても特に差支えないので、クエストを貼っても人がなかなか来ないという事態にはなりにくい。二つ名装備、武器を強化するのに基本的には同じレベルのクエストを数回繰り返す必要のある仕組みであるもの追い風に。 逆に、自分のレベルを一切上げずとも、他人のクエストに同行するだけでも最終レベルまでの全てクエストをプレイ出来、装備も最終強化出来る。しかし友達や掲示板での募集等で示し合せなければ、自分の行きたいクエストのレベルのものを他の誰かが貼ってくれているとは限らない。また、勲章の獲得条件に各二つ名モンスターのLVを自分で最大まで上げてクリアするという条件があるため、それを満たせなくなる点に注意。次回作の『MHXX』では勲章以外にも自分のクエストレベルを上げていないとある要素を解禁できないという要素が増えた。 総じて、レベルを上げることによる解禁要素が多くあるのに、自分で受注しないといけないという無意味な縛りを付けたことで、レベル上げに難儀するようになってしまった。クエストをクリアした全員がレベルアップの条件を満たせていればという意見は多い。 装備、アイテム関連 『MH4G』で有用なアイテムだった「応急耳栓」「万能湯けむり玉」「マタタビ爆弾」などが削除された。 燼滅刃ディノバルドの素材である「燼滅刃の塵粉」は武器や防具の強化で必ず必要となり、各武器ごとに3つ、防具は一式で5個と量もそこそこ要求される。しかし、剥ぎ取り、捕獲、クエスト報酬では一切出現せず、落とし物でしか入手できない上に確率も18%とかなり低い。ストッパー素材にしてもやり過ぎである。 落とし物を落とすタイミングは燼滅刃ディノバルドが頭もしくは尻尾に塵粉を纏った時にそこを攻撃し、怯ませた時。怯んだディノバルドは一定時間転倒し、無防備な姿を晒すので攻撃チャンスとなる。しかし、せっかくのチャンスなのに攻撃そっちのけで落とし物を拾いに行くハンターが多く、オンラインではトラブルの要因にもなる。 パーティープレイの場合は気心の知れた身内を集める、野良であればクエスト出発前に前もって一声かけるなど確認しておくのが望ましい。 下位・上位関係なくどのレベルでも入手可能で、入手確率も一切変わらないのが唯一の救いである。 一部防具の強化が面倒臭い。本作の防具の強化は鎧玉と素材を投入していく過去作との折衷のような形になっているのだが、最大まで強化するにはなんとその素材のモンスターの宝玉が一部位に一つ要求される事があるのだ。本作では比較的宝玉などのレア素材も出やすくなっているとはいえ、フル強化には骨が折れる。 鎧玉自体の入手難度が高いが鎧玉だけで強化できた前作とどちらがマシだろうか。 『MH4G』以前から非難を浴びていた、「対応するモンスターのクエストがゲーム中で出現せず、最終強化できない装備も何種類か存在する」という問題が懲りずに続投。当初は獰猛化したリオレイア希少種、リオレウス希少種、ラージャン、イビルジョーの個体の登場するクエストが存在していなかった。 現在はイベントクエストで配信されている。しかし配信完了まで発売から3か月も経過しており、出し惜しみとして非難が強い。 ちなみに、獰猛化イビルジョー関しては要望が多かったため予定よりも前倒しされてクエストが配信される運びとなった。 オトモアイルー(ニャンター)の武具に使用する端材や二つ名狩猟の証等の各種チケット等の種類数に対して、ボックスの収納数が少なく、アイテムボックスが一杯になりやすい。 元々足りなくなるのを前提に設計してるらしいが、回復アイテムやビン・弾等の消耗品を大量をストックしたり、色々な種類の装飾品を生産する事も考えると、収納数が少なすぎであり、もう1ページあっても良いぐらいである。 本作のセーブデータはすべてSDカードに保存されるため、過去作の様にセーブデータの容量の都合ではない。 バグ ニャンターのサポートゲージ周りの仕様が、バグによりほぼゲーム内説明通りになっていない。 「サポートゲージの溜まり方」は各オトモごとに存在する個性のはずなのだが、このせいで一部のサポート傾向以外のオトモはニャンターに適さない能力になってしまっている。 ニャンターの特技習得条件のモンスターを狩猟しても、特技を習得できないことがある。 チャージアックスの必殺技といえる「超高出力属性解放斬り」が、バグにより3hit目のダメージが消失しており、総ダメージが非常に低くなっている。 そのため、デメリット(*19)のみが残った「超高出力属性解放斬り」は絶対に使用してはいけない技とされており、アップデートで修正を求める声も多い。 NPCのセリフなどに誤植が多い。致命的な内容のものはないが、割と高い頻度で見かけるため人によっては気になるレベル。 とあるNPCの会話では「古代林に現れたブラキディオスを狩ってこい」とクエストを依頼されるものがある。しかし実際にクエストに提示されているフィールドは孤島であり、完全な誤植である。 全く同時に複数の攻撃判定がHITした時、攻撃判定が一部消失してしまう。 大半の武器では変な配置で爆弾を2つ以上置いた時くらいにしか影響がないが、このバグの影響を根本的な部分から受けてしまうのが「弓」。連射のLv4以上を撃つと、適性距離を通り越してよほど離れて撃たない限り、このバグの影響をほぼ必ず受けてしまい、HIT数が減ってしまう。その結果、Lv4以上の連射なのにLv3連射と威力が変わらないという事が起こる。 このバグの発生要因は本体の処理能力も含むため、旧3DSでプレイしている時のみ見られ、New3DSでプレイするとほぼ起こらない。本体を買い替える事で一応解決可能ではある。 システムの問題点 新システムに関わる問題点 新要素である狩技は「下画面をタッチして発動」するため、発動とゲージ表示を担う「狩技使用」のアイコンで画面のスペースを圧迫する。 コマンド入力にも対応しているが、拡張スライドパッドもしくはNew3DSでない場合、1つの狩技しか対応していない。また、アイコンが無いとゲージの溜まり具合も効果音を頼りに判断しなければいけなくなる。 狩技1のコマンド入力もR+A+Bと若干押しにくいにもかかわらず、ZLやZRはそれぞれ狩技2、狩技3にしか割り当てられないため狩技1を指定することができない。(狩技1を空白にして狩技2や3にセットすれば対処可能だが、初見ではまず気づかない) 闘技大会ではその様な設定を自分で変更する事が出来ないため、余計に不便さを感じる。 狩技使用のアイコンは1つ、ページめくりのある1つ枠、3つ枠のみで、ギルドスタイルに合わせた2つ枠が存在しない。 カリスタ教官から狩技を取得した際、「狩技を取得しました」とのみ表示されるため、何の狩技を取得したか分かり辛い。 カリスタ教官以外の人物から取得した際はきちんと技名が出るため、余計にカリスタ教官の不親切さが浮き彫りになる。 獰猛化の強化点のうちの1つ「威力値の増加」について。 威力値とはモンスターの攻撃をガードした際のリアクションを決めるパラメータのことである。獰猛化ではガード性能+2でもノックバック大+削りダメージを食らう場合が多すぎるため、ほぼガードの意味がない点は批判が大きい。本作は己の狩りを見つけ出せというキャッチコピーだが、ガード主体の戦術を使うプレイヤーがかなり不利になり、結果的に戦術の幅を狭めてしまっている。 ブシドースタイルのジャストガードなら問題なくガードできるものの、言い換えればランス・ガンランスは回避よりガード中心の武器なのにもかかわらずブシドー以外はそのガード(スキルで補強しようと)が役に立たないシチュレーションが多い。 前作からのシステムの劣化点 「アイテムのマイセット」の数が24枠から 8枠 まで減らされている。 前作までに存在した「BボタンでNPC会話を中断」の機能がなくなっており、クエスト受注など目的の行動まで会話を強制されるようになった。 会話をする際にはNPCにカメラが近づいてから会話が発生するようになり、本作のNPCは一部を除き会話が長い傾向にあるため地味に不便。 ルームサービスなど、Bボタン連打で会話終了できないNPCの存在。細かいことであるが、UIとして「Aで決定/YES、Bでキャンセル/NO」と統一されていないのは問題である。 例えばルームサービスの場合は、デフォルトカーソル位置の「モンニャン隊」を間違って選んでしまうことが多い(強走薬グレートが必要な武器種以外に需要は少なく、「交易窓口」の方が圧倒的に使用頻度が高い)。このときB連打でキャンセルしようとすると、「キャンセルしてもよろしいですか?」というウインドウで「いいえ」を選んでしまい、ループしてしまう。 闘技大会のUIがタッチパネルでしか操作を受け付けないようになり、操作性が大幅に悪化した。 食事のメニューが強化方式でなく、種類が順次増えていく方式になり、最終的には10ページ77種もの数になる。しかしその殆どは他の劣化効果でしかなく、同じような名前が多いのも手伝って有用な料理を探す際に邪魔になっている。 Xボタンで効果(攻撃力、防御力、属性耐性)をソートすることで多少は探す手間を省けるが、スキルまではソートはできず中途半端。 食事のスキルが発動しやすい料理のマークが、点滅で表示されるようになり見辛くなった。 モンスターの乗り耐性が上昇し、乗りが狙いづらくなったにもかかわらず、条件が『乗りを◎回成功』というサブターゲットがやたらと増えた。 過去作では酒類の食材を使用した時に発動する招きネコの悪運が出た時にプレイヤーが酔っ払ってフラフラになるリアクションがあるが、本作では何故か酒類を使うだけで頻繁に酔っ払う。適当なNPCに話しかけるなどしてすぐに解除できるとはいえ、少し鬱陶しい。乗り上手や火薬術などプレイスタイルによっては必須ともいえるスキルがあるので全く食べないという訳にもいかない。 調合をしながら歩き以外の行動をとることができなくなった。 メニューを開いた際の仮想十字ボタンが削除され、移動しながらメニュー操作を行うのが困難になった。 一部武器の仕様 全体的に武器の当たり判定が妙に小さくなっているため、攻撃が当てづらくなった。高い位置や広範囲を攻撃したければ狩技を使えということだろうか。 ゲネル・セルタスの腹など妙な亜空間判定が追加されていたり、ダウン中のモンスターがもがくモーションで攻撃判定外に押し出されることもあるため非常にストレスが溜まりやすい。特に双剣や片手剣など、元々リーチが短い武器に至っては密着しないと攻撃が当たらないことも少なくない。 狩猟笛は重音色により一部の笛では最大4行もの通知メッセージが出るにもかかわらず、メッセージボックスが巨大化したため非常に邪魔になっているという問題も。 ただし4行メッセージは注意していれば出さずに済むので慣れれば大きな問題ではない。それよりも重音色を回避するためにわざと空振りしたり、他人には見えない自己強化の演奏を挟む必要が出てしまったことが問題である。 また攻撃旋律を持つ笛の弱体化により旋律の格差は縮まったものの、モーション値は『MH4G』から据え置きのため単純に笛の火力が減ってしまった。味方を強化できるオンラインはともかく、ソロでは火力不足に陥りがち。 ガンランスのヒートゲージについては、特に前作で強すぎた武器ではないにもかかわらず、枷を付けられて立ち回りの自由度が狭まったとして批判が大きい。意識して砲撃を多めに入れていかないと赤ゲージまで伸ばすのは難しく、砲撃で仲間を吹っ飛ばすという問題もある。 おまけに本作に限り砲撃の攻撃力が前作の0.8倍(竜の息吹で『MH4G』相当に戻る)と大きく弱体化されており、ある程度武器バランスが改善された中、ガンランス1弱ともいえるバランスの悪さを誇る。 もっとも、無理に赤を狙わなくても橙色で前作の突きと同等の火力は出せるため、妥協すればゲージ維持に躍起になる必要はない。やや面倒だがあらかじめ誰もいないところで砲撃する「暖機」という運用もある。それでも批判が大きいのは、狩技やスタイルで様々なプレイスタイルを提示している本作で、砲撃オンリーか、もしくは突きと砲撃を織り混ぜて使うことを強いられたり、開幕竜撃砲を事実上封印されたりと、プレイスタイルを大きく狭めてしまう一点が非常に大きい。 ハンマーは特別強化や弱体化されたわけではないが。ウリであるスタン性能が片手剣の昇竜撃や減気の刃薬にお株を奪われた感があり、不遇脱却とまでは至っていない。 チャージアックスは前記のバグの他コンボルートの激変やモーション値とスタン値の削減で大幅な弱体化を受けてしまっている。 『MH4G』の仕様はやや強すぎる面があったためある程度の弱体化は仕方がないが、属性解放斬りIIの2ヒット目のモーション値が半減している(*20)のは些か理解に苦しむ。 相変わらずのフレンドリーファイアそれを考慮して戦うのがシリーズの基本とはいえ、狩技やガンランスのヒートゲージの追加により不満点として挙げられやすい。 特にド派手な攻撃の狩技は「広範囲・味方に当たると吹っ飛ばす」となっている物がやたら多く、パーティプレイとの相性が最悪。これに関しては発売前から懸念されていた事だが特に対策も無く、マルチでは攻撃技は自重され強化技や絶対回避ばかりが使われる事態になってしまっている。狩技くらいは味方には当たらない仕様でも良かったのではないだろうか。 一応、吹き飛ばしに関してはメリットとなる状況もあるのだが、効果的に狙うのは難しく、吹き飛ばされること自体を不快に思う人も多い。もし、協力プレイ中に仲間を吹き飛ばしてしまった場合は謝るのが無難。 その他 装備マイセットが40と非常に少ない。 前作の時点から装備の種類に対し装備マイセットが非常に少なく、複数の武器種を使うプレイヤーから不満点としてあげられていた。 今作からはさらにスタイルや狩技を装備マイセットに登録できるようになったため、さらにマイセットが圧迫されることとなった。 モンスターのリストラ 亜種がいないせいでリオレウス亜種がおらず、本当の意味での全メインモンスター集結とはならなかったり、ようやくドドブランゴが復活したのにババコンガがリストラされてしまったせいで『MH2』の牙獣種揃い踏みとはならなかったり、ギアノスはいるのにドスギアノスがいない、ジャギィはいるのにドスジャギィがいないと親玉だけ首になったりと、微妙に物足りない面がある。 不可解なことに、前作『MH4G』からリストラされてしまったモンスターも存在する。特に、せっかく復活したココット村が密接にかかわるモノブロス ディアブロスがまたもやリストラとなってしまったのは、残念なところである。彼らの場合、生息地の旧砂漠は普通に続投しているため唐突なリストラには疑問符が付く。 他にもネルスキュラとグラビモスがリストラ。こちらも生息地である原生林や地底火山は続投しているのでリストラする理由が見当たらない。 復活モンスターのチョイスについては概ね歓迎されているものの、モンスターの好みは人によって千差万別なため、復活組に選ばれなかったモンスターが好きな人を中心に不満はいくつか見受けられる。 新米ハンターの先生役を担うポジションとしてイャンクックとの共演が望まれていたクルペッコ、不気味なデザインや生態・生息地の共通点から名実ともにフルフルと対をなしていたギギネブラなど、参戦していれば相当に盛り上がったであろうモンスター達は無念にも復活とはならなかった。 殆どの超大型モンスター(*21)も敢えなくリストラ。特に、『MH3』から実に7年もの間手を変え品を変え登場し続けていた擊龍船での迎撃クエストは本作では完全削除されてしまった。 一応、超大型モンスターのシェンガオレンは古代林に脱皮殻とヤドの頭骨のみだが登場している。(*22) 本作に登場する超大型モンスターは、新規追加の集会所ラスボスを除けば 『MHP3』と全く同じ面子 というのも古参ハンターにとっては物足りない印象を助長させる。『MH3』と『MH4』のラスボスを共演させるなどは出来なかったのだろうか。 リストラされたモンスターは『MH4(G)』と違い、素材だけ何らかの形で入手できる、ということもない。本当に影も形もなくなってしまった。 モンスターのリストラは新規追加とトレードオフの関係にあり、どうやっても回避できないという事情はあるものの、やはり旧作からのファンには残念がる声が多い。 演出の劣化点 前作ではまるで映画のワンシーンのような迫力ある演出だった登場ムービーと打って変わって、本作の登場ムービーは「ただ歩いている(または何かアクションをしている)状態から唐突にモンスター名がドン、と出るだけ」という、歴代全シリーズの中でも、非常に短く地味である。しかもギャラリーに登録されることもなく一度しか見れない。 ただし、四天王の4体のみ、村クエの討伐クエストにて従来の生態ムービーに近いムービーが流れる。新モンスターとしての優遇なのだろうが、同じ新モンスターのホロロホルルなどは専用ムービーがない。挙句の果てにオンライン専用のラスボスはムービーすらない。 ラスボス及び超大型モンスターの登場ムービーが無い点については「スキップ可能とは言え、毎回戦う度に登場ムービーが流れるため、素材集め等で連戦する場合は煩わしく感じる」という点を解消してはいる。 せっかく復活したモンスターも同様の扱い。アマツマガツチなどの他のオンライン専用モンスターもムービーさえ用意されていない。 遺跡平原などの特殊な光源処理もなくなり、前述のストーリーの単純さもあってムービーやフィールド関連での演出面では『MH4(G)』にかなり後れを取っている。 また、本作はエフェクトを派手にしたという触れ込みであり、実際のブラキディオスの粘菌やクシャルダオラの竜巻などは過去作よりも遥かにリアル且つ迫力満点に仕上がっているのは評価点で述べたとおりである。 しかし、モンスターの突進や踏みつけ、ハンターの武器の叩きつけや振り回しなど、ほぼ全ての動作において逐一風や土煙のエフェクトが発生するため、度が過ぎて安っぽいと評価されることも。 ショウグンギザミの突き上げやテツカブラの岩掘りなど、モンスターが地面を抉る攻撃を行った時のエフェクトは、フィールドに関係なくほぼ全て黒茶色の岩が出てくる。砂漠の砂地であろうと、白みのかかった孤島の水場の地面であろうとおかまいなし。 まともなのはラージャンの岩飛ばしぐらい(火山で、溶岩の近くで岩を掘り起こすと、通常の岩の代わりに赤い溶岩の塊が出てくる)。 転倒してもがくオオナズチ、ダイミョウザザミの後方突進の〆のジャンプの着地など、過去作では砂煙のようなエフェクトが出ていたのに何故か今作では削除されて不自然に見えるパターンも散見される。 映像だけでなく、音声にも不自然な点が見受けられる。 低くかすれた声色で特徴的だったイーオスの鳴き声が、他のランポス主と同じくギャーギャーとした甲高いものに統一されてしまった。過去作で聞き慣れているハンターほど違和感が強い。 New3DSで起動した場合の変化 『MH4G』では旧3DSとNewで劇的に差が存在したが、本作では旧3DSに合わせてるのかそれほど差がなく、明確な差はロード時間程度である。 旧3DS側から見れば特に問題はないが、New3DS側から見れば『MH4G』と比較してフレームレートの低下、グラフィックが若干落ちるといったデメリットがある。 また、『MH3G』に搭載されていた立体視のオンオフ切り替えが復活したものの、目に見える程のフレームレートの変化は見られなくなってしまった。寧ろアンチエイリアスがかかる分、立体視オンのままの方がヌルヌルに見えることも。ただ、安定化させる効果はあるため、必ずしも不要な機能と化している訳ではない。 総評 シリーズの原点に立ち返りつつ、荒削りな点はあるが「狩猟スタイル」「狩技」の新要素の取り入れに成功している。 また「極限化」を筆頭に前作までの過度なハンター不利の要素を取り除き、ハンター側の大幅強化も相まって全体的に狩猟のしやすい環境となっている。 一方で、意図してかせずか、評判の芳しくない前作『MH4G』からの脱却に囚われている節があり、 強武器だったチャージアックスの度の過ぎた弱体化をはじめ、『MH4G』で好評だった要素の過剰なオミットに首を傾げる声も少なくない。 特に、問題点を抱えていたものの中毒性の高いやり込み要素として多くのヘビーユーザーを産んだギルドクエストの完全削除はヘビーユーザーを中心に賛否を呼んでいる。 ハンターの強化に対してモンスターが全体的に弱体化している等の理由で、良くも悪くも難易度は低下しているが、この辺は好みの問題が大きい。 また『MH4(G)』から劣化した各種UI、依頼クエストの仕様など今作独自の問題点も少なからず存在し、前作の正統進化とは言い難い側面もある。 とはいえ、新システム取り入れに成功し、長期シリーズの宿命とも言えるマンネリ化を払拭した功績は大きい。 また完全ではないものの『MH4G』の主要な不満点を取り除き、狩猟環境を整備したことを大なり小なり評価されている。 上記の問題点は決して無視できるものではないが、総合して見ると、期待の大きい本シリーズの中でも「良作」といってよい出来だろう。 その後の展開 本作のアッパーバージョンとして『モンスターハンターダブルクロス』が2017年3月18日に発売された。 様々な部分が改善されており、とても遊びやすくなっているので今買うならこちらがお勧め。 余談 本作とは全く関係ない『クロスハンター モンスターハンターバージョン』という作品がある。 リンク先を見ればわかる通り、タイトルが微妙に似ている以外は本作と何一つ縁のないGBC専用のRPGなのだが、『MHX』発売直後になぜか『クロスハンター』の方の売り上げが急激に伸びたという珍現象が記録されている。 よくよく商品説明を読まなくても、『MHX』と間違える方が難しいぐらいの別物なので本気で間違えて注文した人がどれほどいるのかは不明。駄作故に捨て値で買えるのでネタとして買ってみた人の方が多そうではあるが……。 同社製の音楽ゲーム『crossbeats REV.』は、本作発売をきっかけに本シリーズとのクロス、もといコラボイベントを行っていた。 「古代の息吹」「灼熱の刃~ディノバルド」が収録。現行バージョン『REV SUNRiSE』では「英雄の証」→「古代の息吹き」→「灼熱の刃~ディノバルド」と順番にプレイすることで解禁。 イベント内では新モンスターのうち一体であるディノバルドがプッシュされており、その楽曲とカスタマイズアイテムが配布されていた。 本作のモンスターには、目の前で罠を置かれた場合に警戒する「罠避けルーチン」があるという説が流れたことがある。 これは雑誌のインタビューが根拠とされているのだが、そのソースが提示された事はない。問題点でも指摘されている挙動から、広く信じられていたが、ユーザー側から確かめる術がないのが現状である。
https://w.atwiki.jp/gamegame03/pages/63.html
2004年3月第1作がプレイステーション2で発売されて以来、シリーズを重ねている、ハンターとなり、クエスト(依頼)を請け負い、さまざまな武器やアイテムを使って、多種多様なモンスターを狩っていく3Dアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズのプレイステーション2版第3弾。基本システムはシリーズのものを踏襲し、昼夜や季節といった時間経過の概念が導入されたほか、雪山や火山といったフィールドや新モンスター「古龍種」、新武器「太刀」「ガンランス」「弓」「狩猟笛」の追加、素材を使った防具の強化などの新要素が盛り込まれている。そのほか、「マルチマッチングBB」に対応しており、プレイステーション2専用ネットワークアダプターまたはBB Unitを使って、最大4人までのオンラインプレイが可能。なお、同日に、限定ハイパーリアルフィギュア「クシャルダオラ(1/100スケール)」をはじめ、肉焼きセット形キッチンタイマー「上手に焼けタイマ~」、壁画調の世界図イラストをプリントした「ワールドアトラスバンダナ」、猫モンスター「メラルー」を独特のタッチで描いた「メラルーマウスパット」を同梱した「DXハンターズボックス」が発売された。また、2007年7月19日に、お買い得価格の「PlayStation2 the Best」版が発売されている。 カプコン 価格:7,329円 発売日:2006年2月16日 モンスターハンター2(ドス)(通常版) モンスターハンター2(ドス) PlayStation 2 the Best レビュー 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/1643.html
モンスターハンターポータブル 2nd G part59-282~287,290 282 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/17(木) 18 40 25.63 ID MMBDq0310 MHP2G予約していい? 283 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/17(木) 19 25 46.16 ID KD49lsrWO 282 お願いします できれば集会所にいる猫、もといアイルーのご主人がどうなったのか知りたいんですが… 284 :モンスターハンターポータブル2ndG:2011/11/17(木) 21 37 29.79 ID MMBDq0310 赴任先であるポッケ村へ向かうべく雪道を歩む新人ハンター(プレイヤー) 突如現れた巨大なモンスター、轟竜ティガレックスに襲われ崖から転落して気絶してしまう。 気がつくとそこは雪深い山のふもとにある村。ここが目的地ポッケ村であった。 引退した村の前任ハンターが自分を見つけ運んでくれたのだ。彼の家を譲り受け、プレイヤーのハンター生活が始まったのであった。 ティガレックスにびびりながらプレイヤースキルを磨き(ゲーム的にはこれが一番重要)、倒したモンスターから素材を集めて 武器や防具を作り、村長や集会所ギルドからの依頼を次々こなしていくハンター。 宿敵ティガレックスやその他モンスターを打ち倒し、ハンターランクが上がっていくにつれて村が活性化し、 店のアイテムや、アイテムを採取できる農場の設備などが増えていく。 2ndはやったことないがここまでは2ndと同じだと思う。 285 :モンスターハンターポータブル2ndG:2011/11/17(木) 21 40 23.03 ID MMBDq0310 隠しボスもいるが、倒すとスタッフロールが流れる2ndGのラスボス的存在について 数々の難関クエストをクリアし今や超一流となったハンターに緊急のクエストが舞い込む。 崩竜ウカムルバスがポッケ村のある雪山の奥深くに現れたのだ。 シャベルのようなアゴで雪を掘り進むウカムルバスは、その巨体ゆえ移動するだけで雪崩が発生するという天災にも等しいモンスター。 このままではポッケ村が雪崩に飲み込まれてしまう。ハンターギルドは村に避難勧告を出すがハンターを信じる村人たちは誰一人として 避難しようとはしなかった。そしてハンターも村人の信頼にこたえ、ウカムルバスを倒し無事戻ってきたのだった。 286 :モンスターハンターポータブル2ndG:2011/11/17(木) 21 47 15.04 ID MMBDq0310 283 集会所には一匹のアイルーがいて、ずっと自分の主人の帰りを待っている。 ハンターランクが上がるたびにセリフが変わるが、詳細は覚えていない。ごめん。 最高ランクでの会話によると、彼の主人であるハンターは危険な任務を帯びていたため 自分が死んだかのような情報を流して自分がいた痕跡を消し、次なる任務に旅立っていったらしい。 そのアイルーは、主人についていくことはできないがいつか同じような任務を帯びたハンターが来た時のために いつも部屋をきれいにしておく、という。これが自分ができる唯一の主人の手伝いだから、と。 以上です。ざっくりとだけ。 細かく書きたい人はどうぞ。 287 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/17(木) 23 23 40.99 ID KD49lsrWO MHP2G乙です 自分は村でティガをなんとか倒してから詰んでしまって、 あの猫がどうなったのかずっと気になってたんです、可哀相で… 主人は生きてるけどいまは会うことはできないってことですか、 救いがあったのは嬉しいけど、ちょっと切ないですね 290 :ゲーム好き名無しさん:2011/11/19(土) 19 11 34.29 ID qZCKxUgB0 287 どういうつながりかは忘れたけど その主人は他のモンハンシリーズで登場してるらしい。 モンハンシリーズはNPCや書物上の人物など伏線的なつながりが多いね。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/3253.html
登録日:2011/01/17 Mon 18 38 42 更新日:2024/08/19 Mon 16 09 44 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 カラーバリエーション モンスターハンター モンハン 亜種 出しときゃ売れる 別種 原種・改 希少種 数の水増とか言わない 激昂 生態系の変化が異常 色違い 『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの分類の一つ。 数あるモンスター達の中には通常の種類とは同じ種ながらも違った進化を遂げ、体色や生態が異なるものが存在する。 これを一般的に亜種と呼ぶ。 また亜種の元となった通常の種類は「通常種」だが、MHFでは「原種」のほうが浸透していた。 更に亜種の中でも特に希少なものは「希少種」と呼ばれる事も。 ◇亜種と通常種の違い 亜種と通常種の違いは種によって様々で、イャンクックやゲリョスのような体色以外にあまり生態に違いが見られないものから、ウラガンキンやグラビモスのように食性が違うもの、中にはアグナコトルのように通常種が火山に適応しているのに対して亜種は凍土という真逆な環境に適応している極端な種もいるなど多種多様。 MHFではアクラ・ジェビアやドラギュロスのように、固有の名称が付いた亜種もいる。 大まかなパターンとしては ① 生息地、体質共に通常種とほぼ同じか強化した程度。→スライムとスライムベス位の違い。 ② 生息地は似ているが体質は別物。→スライムとメタルスライム位の結構な違い。 ③ 生息地が全く無関係。大抵体質も別物。→ホイミスライムとしびれくらげ位の大違い。 MHP2Gより前はミラボレアス種を除き①のパターンのみだったが、MHP2Gより③に該当する種が登場。意外にも②のパターンはMHP3のロアルドロスなどが初であり、一番登場が遅かった。 基本的に亜種は通常種と比べて能力値が高く、モーションや追加効果、行動傾向等もより強力になっている場合が多い。 中には亜種専用の攻撃モーションを持つ種もいる。 また適応する環境の違いに伴い攻撃属性や弱点、基本的な性質等が通常種と異なる場合も多いため、通常種とはまた違った対策が必要とされる事も少なくない。 ゲーム的に言えばいわゆる強化版モンスターと言っても過言ではない存在。MHGおよびMHPではG級クエストで時折通常種に代わって出現するレアモンスターであり、特に装備を作るには相当な苦労を要した。 MHP3以降メインシリーズでは基本的に下位クエストでは一切出ない。 ただしMHSTでは、MH4GではG級にしかいなかったネルスキュラ亜種などで、メインシリーズに無い下位素材をわざわざ用意したりしているが… しかし(プレーヤーの熟練度や好みにもよるが)中には通常種よりも亜種のほうが戦いやすいと言われる種も存在する。 例1 グラビーム連発で突進をあまりしないためグラビームの対処に慣れると的になるグラビモス亜種 例2 何故か亜種のほうが頭の肉質が柔らかく、行動も多少違う程度のナルガクルガ亜種 例3 仲間を呼ばないドドブランゴ亜種 例4 ぶっちゃけ麻痺より猛毒の方が強いギギネブラ亜種 例5 陸戦に特化したため水中戦が苦手な人には逆に戦いやすいラギアクルス亜種 …等々 また亜種モンスター共通の特徴として通常種に比べて毒に弱い傾向にある。(あくまで通常種と比べてだが) なので一概に強化個体とも呼べないかもしれない。 ちなみに余談だがディアブロス亜種は通常種の雌が繁殖期で警告色に変化しているだけなため厳密には亜種ではない。(ディアブロスの正しい意味での亜種は実はモノブロス) ヒプノックも原種の雄が繁殖期に求愛のため一時的に羽が生え替わっただけである。 またグラビモスやショウグンギザミ等の単なる食性で性質が変わる種も厳密には亜種ではないらしい。 しかしこれらは厳密には亜種ではないものの戦闘力や凶暴性、得られる素材の性質等の多くの違いからギルドでは亜種として扱われている。 なお、作品によっては亜種がいない場合も有り、メインシリーズではMH3、MHX/MHXX、MHRise(Ver3.9以前)が該当する。 特にMHXでは新規メインモンスターだけでも4体、加えて旧作からの再登場モンスターが多数(*1)、さらには「二つ名持ち」「獰猛化」といった特殊個体が存在するため、仕方ないと言えば仕方ないか。 また、亜種の固有モーションの一部が通常種に引き継がれているものもある。 ちなみに、MHX/MHXXでもリオレウスとリオレイアの希少種は続投している。 ◇亜種一覧 以下、メインシリーズで亜種/希少種が登場する種の別名や防具の銘の一覧。 種名 通常種 亜種 希少種 二つ名/特殊個体(参考) 初登場 別名 初登場 別名 防具銘 初登場 別名 防具銘 イャンクック MH 怪鳥 MHG 青怪鳥 クックU/Z - - - - ゲリョス MH 毒怪鳥 MHG 紫毒鳥 ゲリョスU/Z - - - - リオレウス MH 火竜 MHG 蒼火竜 リオソウル MHG 銀火竜 シルバーソル 黒炎王 リオレイア MH 雌火竜 MHG 桜火竜 リオハート MHG 金火竜 ゴールドルナ 紫毒姫 グラビモス MH 鎧竜 MHG 黒鎧竜 グラビドU/Z - - - - バサルモス MH 岩竜 MH4 桃岩竜 バサルU/Z - - - - フルフル MH 奇怪竜 MHG - フルフルU/Z - - - - ディアブロス MH 角竜 MHG 黒角竜 (MHW I)ディアネロ(MH3G)ディアブロU/Z - - - 鏖魔 モノブロス MH 一角竜 MHG 白一角竜 (MH4G)モノデビル(MHST2)モノブロU - - - - ガノトトス MH 水竜 MHG 翠水竜 ガノスU/Z - - - - キリン MH 幻獣 MH4 幻獣 キリンU/Z - - - - ラオシャンロン MH 老山龍 MHG 岩山龍 暁丸・皇/凛・皇 - - - - ミラボレアス MH 黒龍 MHG 紅龍 ミラバルカン MH2 祖龍 ミラルーツ - ダイミョウザザミ MH2 盾蟹 MHP2G 紫盾蟹 ザザミU/Z - - - 矛砕 ショウグンギザミ MH2 鎌蟹 MHP2G 鎌蟹 ギザミU/Z - - - 鎧裂 ババコンガ MH2 桃毛獣 MHP2G 緑毛獣 コンガU/Z - - - - ドドブランゴ MH2 雪獅子 MHP2G 砂獅子 ブランゴZ - - - - ティガレックス MHP2 轟竜 MHP3 黒轟竜 (MHW I)レックスロア(MH4G)レックスU/Z MH4 大轟竜 エクスゼロ 荒鉤爪 ナルガクルガ MHP2G 迅竜 MHP3 緑迅竜 ナルガU/Z MH3G 月迅竜 月光/白影 白疾風 ラギアクルス MH3 海竜 MH3G 白海竜 ラギアU/Z MH3G 冥海竜 アビス - ロアルドロス MH3 水獣 MHP3 紫水獣 ルドロスU/Z - - - - アグナコトル MH3 炎戈竜 MHP3 凍戈竜 アグナU/Z - - - - クルペッコ MH3 彩鳥 MHP3 紅彩鳥 ペッコU/Z - - - - ギギネブラ MH3 毒怪竜 MHP3 電怪竜 ネブラU/Z - - - - ベリオロス MH3 氷牙竜 MHP3 風牙竜 ベリオU/Z - - - オルムング ボルボロス MH3 土砂竜 MHP3 氷砕竜 ボロスU/Z - - - - ウラガンキン MH3 爆鎚竜 MHP3 鋼鎚竜 ガンキンU/Z - - - 宝纏 ナバルデウス MH3 大海龍 MH3G 皇海龍 ヘリオスZ/セレネZ - - - - ジエン・モーラン MH3 峯山龍 MH3G 霊山龍 大和・極/日向・極 - - - - ドボルベルク MHP3 尾槌竜 MH3G 尾斧竜 ドボルZ - - - - ジンオウガ MHP3 雷狼竜 MH3G 獄狼竜 (MHW I)ゴクオウ(MH4G)ジンオウU/Z - - - 金雷公 ケチャワチャ MH4 奇猿狐 MH4G 白猿狐 (MH4G)ケチャZ(MHST2)ケチャU - - - - テツカブラ MH4 鬼蛙 MH4G 荒鬼蛙 カブラZ - - - 岩穿 ザボアザギル MH4 化け鮫 MH4G 虎鮫 ザボアZ - - - - ネルスキュラ MH4 影蜘蛛 MH4G 骸蜘蛛 (MH4G)スキュラZ(MHST2)スキュラU - - - - アルセルタス MH4 徹甲虫 MH4G 斧甲虫 セルタスZ - - - - ゲネル・セルタス MH4 重甲虫 MH4G 砲甲虫 - - - - ガララアジャラ MH4 絞蛇竜 MH4G 水蛇竜 ガララZ - - - - ダラ・アマデュラ MH4 蛇王龍 MH4G 蛇帝龍 リベリオンZ/ライオットZ - - - - ディノバルド MHX 斬竜 MHW I 硫斬竜 ディノイエロ - - - 燼滅刃 タマミツネ MHX 泡狐竜 - - - MHR S 焔狐竜 陰陽の者 天眼 プケプケ MHWorld 毒妖鳥 MHW I 水妖鳥 プケラグーナ - - - - パオウルムー MHWorld 浮空竜 MHW I 浮眠竜 ウルムメア - - - - アンジャナフ MHWorld 蛮顎竜 MHW I 雷顎竜 ジャナール - - - - トビカガチ MHWorld 飛雷竜 MHW I 飛毒竜 ベニカガチ - - - - オドガロン MHWorld 惨爪竜 MHW I 兇爪竜 デスガロン - - - - ビシュテンゴ MHRise 天狗獣 MHR S 緋天狗獣 テンゴZ - - - - イソネミクニ MHRise 人魚竜 MHR S 氷人魚竜 イソネZ - - - - オロミドロ MHRise 泥翁竜 MHR S 溶翁竜 オロミドZ - - - - ヤツカダキ MHRise 妃蜘蛛 MHR S 熾妃蜘蛛 ヤツカダZ - - - - エスピナス MHF(S2.0) 棘竜 MHF(S2.5) 棘茶竜 (MHF)エスピナU/エスピスG(MHR S)エスピナZ MHF(S5.5) 棘白竜 ヴァイス - プレイヤー間で便宜的に付けられた通称 ティガレックス 希少種→希ティ ナルガクルガ 亜種→亜ナル 希少種→ルナルガ ラギアクルス 亜種→ラギ亜 ジエン・モーラン 亜種→亜エン ジンオウガ 亜種→ご苦労 亜種や希少種という呼称はMH2で定義されたものであり、MHGやMHPの時代は日本でも便宜上色+モンスターの名称という形で区別していた(赤フルフル、黒ディアなど)名残で、現在でもこの呼称を用いるハンターもいる。 一方で、海外版では亜種等「原種」にあたらない種は接頭辞+モンスターの名称で概ね統一されている。 例えばナルガクルガであれば、亜種はGreen、希少種はLucent、白疾風はSilverwindがそれぞれ接頭辞になっている。 更にはリオソウルやモノデビルに倣ってMHFのように名前を変えたパターンもシリーズ初期に考案され、非公式ながら極一部のイカレた古参ハンターの間で使われている。 イャンクック→クックオーシャン ゲリョス→ゲリョバイオ フルフル→フルフレア グラビモス→グラビコア ディアブロス→デモンブロスorディアデビル ガノトトス→グラノトトス ラオシャンロン→イェンシャンロン(岩山龍の中国読み) ◇おまけ・MHFの場合 外伝的作品のMHFでも、サービス開始初期のエスピナス種のように亜種の名を関するオリジナルモンスターが存在する。 しかし、全体で見るとオリジナルモンスターの厳密な亜種の数は稀といってもいい。 何故なら、アクラ・ヴァシムに対するアクラ・ジェビアの登場を皮切りに単なる「○○亜種」ではなく、名前が似ているけど中身は異なる「○○の近縁種」という位置付けに変化したからである。 MHFはオンラインゲームである性質上、ユーザーの気を引くためには原種と比較して1,2個程度の変更では注目を集め辛いため、殆どの近縁種が生態、行動パターンともに別物クラスの変貌を遂げていることが多い。 そのためメインシリーズ(特にMHP2Gより前)の亜種ぐらいの認識でナメてかかると痛い目に遭わされる。 追記修正は、アニヲタ亜種になってからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 新モンスターのネタ切れ -- 名無しさん (2014-11-05 17 03 12) 4Gでは極限化の影響で亜種のが弱いと言うね… まあおかげでギルクエ楽だが。 -- 名無しさん (2014-12-12 12 49 59) ヒプの亜種はファルノックだなきっと -- 名無しさん (2014-12-12 13 05 07) MSV「他人事とは思えん」 -- 名無しさん (2014-12-12 17 52 07) 取り敢えず逆の生態にしておきました感が凄いわw -- 名無しさん (2015-04-30 18 33 07) ジンオウガとかは色が違うとかじゃなく 強さの象徴として一種の信仰を集めれそうな原種と違い 禍々しすぎて地獄からやってきた悪鬼とか呼ばれる位、原種とは違う印象を凄く持たせれるから成功した部類だな 名前も色じゃなく獄だし おまけに厨二層の獲得に一役買ってるしな -- 名無しさん (2015-04-30 19 02 09) なんだかんだいないと寂しい -- 名無しさん (2015-11-17 23 15 59) ↑だね。triがほぼ全部新規モンスターだったのに、亜種がいないだけで物凄く貧相に見えて愕然としたわw -- 名無しさん (2015-11-17 23 51 29) 希少種は普通にいたけどな、レウスレイアしかいないけど -- 名無しさん (2015-12-23 23 08 32) Xでは亜種が一切出なかったけど、これはXG(仮)でドドンと解放されるパターンだな -- 名無しさん (2016-01-13 16 41 44) 二つ名と獰猛化で容量的に無理じゃね? -- 名無しさん (2016-01-29 20 44 19) 一番地味なやつは亜ナルさんだとおもう -- 名無しさん (2016-01-29 20 59 00) 2Gの亜種は本当に水増しだったな。色とモーションと肉質変えただけのゴミが多かった。3Gや4G -- 名無しさん (2016-08-06 14 24 57) ↑続き の亜種の方が原種と差別化されてていい。 -- 名無しさん (2016-08-06 14 25 54) アイスボーンの亜種は良い意味で原種とまるで違うね、まさに亜種って感じになってる -- 名無しさん (2019-09-11 16 48 04) XXは亜種無しでよくあそこまでのボリュームに仕上げたなあ。一応二つ名が亜種っぽい立ち位置といえばそうなのかもしれないけど -- 名無しさん (2019-09-11 16 54 55) 最近はナンバリングでも亜種を魔改造するな……誰だよパオウルムー亜種考えた奴…… -- 名無しさん (2019-09-11 21 29 24) 誰だよ繁殖期のディアブロスの雌を勝手に亜種呼びした奴 -- 名無しさん (2021-03-10 07 53 52) 青や銀のリオレウスはまだしも、属性や生息地までガラっと変わってる連中はもう「亜種」じゃなくて「外見が似てるだけの別種」なのではという気がしないでもない -- 名無しさん (2021-03-23 00 55 52) グラビコアとイェンシャンロンって完全非公式だったんか… -- 名無しさん (2022-03-22 19 50 29) ↑2 実際その辺りはかなり曖昧というか…例えばワールドのジュラトドスやラドバルキンなんかは亜種扱いされてもおかしくないけどゲーム中では別種に分類されているし -- 名無しさん (2022-07-30 11 26 09) モンハンNOWの亜種モンスターどもどいつもこいつも強くて草www草… -- 名無しさん (2024-08-19 16 09 44) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sugimoto/pages/12.html
モンスターハンターポータブル 攻略掲載ページ一覧 モンスターワールド モンスターハンターポータブル攻略メモ ワザップ セーブデータ
https://w.atwiki.jp/monhan99/pages/75.html
番号 称号 コメント 1 ランポスハンター ドスランポスを20頭狩猟 2 ゲネポスハンター ドスゲネポスを20頭狩猟 3 イーオスハンター ドスイーオスを20匹狩猟 4 クックハンター イヤンクック種を20頭狩猟 5 ゲリョスハンター ゲリョス種を20頭狩猟 6 ヒプノックハンター? ヒプノック種を20頭狩猟? 7 レイアハンター リオレイア種を20頭狩猟 8 フルフルハンター フルフル種を20頭狩猟 9 バサルハンター バサルモスを20頭狩猟 10 ディアブロスハンター ディアブロス種を20頭狩猟 11 ガレオスハンター ドスガレオスを20頭狩猟 12 ガノトトスハンター ガノトトス種を20頭狩猟 13 ザザミハンター ダイミョウザザミを20頭狩猟 14 ギザミハンター ショウグンギザミを20頭狩猟 15 ファンゴハンター ドスファンゴを20頭狩猟 16 コンガハンター ババコンガを20頭狩猟 17 ブランゴハンター ドドブランゴを20頭狩猟 18 イャンガルハンター イャンガルルガを5頭狩猟 19 レウスハンター リオレウス種を20頭狩猟 20 ナナハンター? 21 テオハンター テオ=テスカトルを20頭 22 クシャルハンター クシャルダオラを20頭討伐 23 ナズチハンター? 24 25 シェンハンター? 26 ヤマツハンター? 28 30 「青爪」 ドスランポスを50頭狩猟 31 「碧牙」 ドスゲネポスを50頭狩猟 32 「紅毒」 ドスイーオスを50頭狩猟 33 「赤鳥」 イヤンクック種を50頭狩猟 34 「閃光」 ゲリョス種を50頭狩猟 35 「猪突」 ドスファンゴを50頭狩猟 36 「竜姫」 リオレイア種を50頭狩猟 37 「砂塵」 ドスガレオスを50頭狩猟 38 「白闇」 フルフル種を50頭狩猟 39 「双魔」 ディアブロス種を50頭狩猟 40 「陰岩」 バサルモスを50頭狩猟 41 「王者」 リオレウス種を50頭狩猟 42 「堅盾」 ダイミョウザザミを50匹狩猟 43 「鋭剣」 ショウグンギザミを50頭狩猟 44 生け捕り名人 メインターゲットとなっていたもんスターを100匹捕獲 45 ジャイアント 狩ったモンスターのうち5匹以上がキングサイズ! 46 ギガンティック 狩ったモンスターのうち10匹以上がキングサイズ! 47 キングオブキングス 狩ったモンスターのうち15匹以上がキングサイズ! 48 ビッグマスター 狩ったモンスターのうち5匹以上がビックサイズ! 49 ジャイアントマスター 狩ったモンスターのうち10匹以上がビッグサイズ! 50 タイタン 狩ったモンスターのうち15匹以上がビッグサイズ! 51 ミクロ 狩ったモンスターのうち5匹以上がスモールサイズ! 52 ミニマム 狩ったモンスターのうち10匹以上がスモールサイズ! 53 チキンオブチキン 狩ったモンスターのうち15匹以上がスモールサイズ!
https://w.atwiki.jp/mh-hc/pages/772.html
08-37(RARE3) ハンターカード カードタイトル:ハンターナイフ パワー:300 ランク:★★ 武器系統:片手剣 必要素材:0 防具:チェーンシリーズ イラスト:えだやん <オート/キャンプ>:このカードが手札か準備ゾーンからキャンプに出た時、あなたのキャンプに★3以上のカードがないならば、あなたの山札の上からカードを5枚捨てる。 第8弾 暴れ狂う牙で登場した片手剣のハンター 収録弾 第8弾 暴れ狂う牙
https://w.atwiki.jp/bita/pages/2.html
メニュー トップページ モンスターハンター3triG とは お面一覧 キークエスト一覧 このページの総合アクセス数 - このページの今日のアクセス数 -
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/8530.html
このページはVer.3.2.0 (2021年7月29日更新)を基準にしています。 アップデートによるゲーム内容更新が不定期に行われるため、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。 特別な理由がない限り操作キー等の表記はSwitch版のもので記述します。 モンスターハンターライズ 【もんすたーはんたーらいず】 ジャンル ハンティングアクション 対応機種 Nintendo SwitchWindows(Steam) 発売・開発元 カプコン 発売日 【Switch】2021年3月26日DL版価格改定 2021年10月8日【Win】2022年1月13日 定価 【Switch】 パッケージ版:8,789円(税込) Best Price版:5,990円(税込) ダウンロード版:7,990円(税込) ダウンロード版改定価格:5,990円(税込) 狩友ダブルパック:16,779円(税込) 本体同梱版:42,240円(税込)【Win】 通常版:5,990円(税込) デラックスエディション:7,041円(税込) プレイ人数 1人(オンライン:1~4人) セーブデータ 3個 レーティング CERO C(15才以上対象) 備考 「日本ゲーム大賞2021年間作品部門」大賞 判定 良作 ポイント プレイヤーの機動性が大幅に強化シリーズ屈指の快適性日本文化や古典怪談がモチーフの舞台設定独特な新要素「百竜夜行」「操竜」アップデートの適用が前提のストーリーエンドコンテンツが全体的に縮小武器種バランス 護石の仕様に課題が残る モンスターハンターシリーズ 概要 特徴 その他・追加及び変更点 評価点 賛否両論点 新要素関連 全般 問題点 総評 Steam版 余談 その後の展開 解き放て、狩猟魂。 概要 モンスターと総称される強大な生物と「狩猟」をモチーフにした戦闘を行い獲物から素材を集めていく「ハンティングアクション」の金字塔シリーズの16作目。 ハンティングアクションとしては『モンスターハンターダブルクロス(以下MHXX)』以来4年ぶり(移植を除く)の任天堂ハードかつ携帯ゲーム機を含んだ市場(*1)での展開となる。 かねてより『MHW』とは別に任天堂ハード向けの作品を制作予定である事が明かされており、詳細が明かされる前から本作への期待は非常に大きかった。 基本的なゲームシステムは『モンスターハンター ワールド(以下MHW)』を引き継いでおり、狩猟フィールドは全てシームレス、武器種も14種全てが続投(*2)している。 『モンスターハンタークロス(以下MHX)』のようなナンバリングシリーズの新展開を受けての支流的な立ち位置の作品というパターンではなく、『モンスターハンターワールド アイスボーン(以下MHW IB)』に続くナンバリングシリーズの新作として扱われており、シリーズの世代を更新するようなシステムへの根本的な変更も多い。 拠点となるのは和風な佇まいの『カムラの里』。作品のテーマやデザインのモチーフには『和風』『忍者』『妖怪』などが含まれている。 カムラの里は、原因不明の大型モンスターの大群による大襲来「百竜夜行」という現象に悩まされており、50年前「怨虎竜マガイマガド」と共に現れた夜行によって壊滅寸前にまで追い込まれていた経緯がある。本作のシナリオは、50年ぶりに発生した百竜夜行から里を救うために主人公が戦っていくという展開である。 舞台は『MHXX』以前の大陸に戻っているが、『MHW』初出のモンスターも登場する。 開発には、シリーズ初となる「RE ENGINE(*3)」が使用されており、これによりSwitchでも『MHW』に準拠したグラフィックやシステムを実現できたことが語られている。 公式による略称は『MHRise』。プレイヤー間では『MHR』という略称が使われることもあるが、スマホ向けに配信されていた『モンスターハンターライダーズ』(こちらの公式略は『MH-R』)と混同されることもあり得るので注意されたし。 特徴 翔蟲アクションの追加 本作の優れたアクション性の根幹をなす。ビジュアル的にワイヤーアクションである。 カムラの里の周辺地域に生息し、 鉄蟲糸 (てっちゅうし)と呼ばれる強靭な糸を出す甲虫『 翔蟲 (かけりむし)』。カムラの里のハンターはこの蟲を実戦レベルで使役し、鉄蟲糸を利用した瞬発力を移動や狩猟に活用している。 翔蟲を任意方向へ飛ばすことで空中へ飛ぶ『 疾翔 (はやが)け』。着地前に回避ボタンで「空中回避」にも派生し高い機動力を生み出す。 モンスターにぶっ飛ばされた際に、納刀しながら体勢を立て直す『翔蟲受け身』。 武器種ごとの攻撃や移動アクションの幅を広げる『 鉄蟲糸技 (てっちゅうしぎ)』。 更には後述の『操竜』と呼ばれる鉄蟲糸術まで確立されており、様々な状況で活躍する。 特に「翔蟲受け身」は納刀に時間がかかる武器であるほど便利なアクションだが、受け身を発動した瞬間にハンターの無敵時間が消滅するため追撃に注意が必要。 本作では「疾翔け」で壁に飛びつくと、そのまま壁走り状態に移行する。ステージ中のほぼ全ての壁で可能であり、スタミナを大量に消費はするものの、ツタも何も無い垂直の壁を文字通り駆け登る事ができる。 翔蟲は常時2匹所持しており、1つ使うごとにゲージ回復を待たなければならない。ゲージが回復するまでは上記アクションを一切使えないため、どのタイミングで翔蟲アクションを出すかの判断も重要になってくる。 またフィールド上には野生の翔蟲も生息しており、これを収集することで一時的ではあるが翔蟲を3匹使えるようになる。 これらの移動や新アクションは旧作の「クラッチクロー」や「狩技」とコンセプトが似ている部分やそれらを意識した要素もある。 開発スタッフが「今作では翔蟲の導入で全ての武器種が共通で3次元方向への移動や回避が使用できるため、モンスター側のバランス調整もそれを踏まえたものとして行いやすくなった」という趣旨のコメントがあり、武器や戦闘の調整にも寄与していると思われる。 新たなオトモ「オトモガルク」 アイルーに続く新たなオトモとして「オトモガルク」が追加された。ビジュアルは現実世界の犬・狼に近く、『モンハン』世界では牙獣種に該当するとのこと。 オトモガルクはサポートの多彩さでいえばオトモアイルーに劣るが、攻撃性能・機動力に強みがある。 オトモガルクに騎乗したハンターはスタミナの消費なしに、従来のダッシュを遥かに上回る速度で移動できる。騎乗したまま採取もでき、ハンターの背丈を超える程度の段差であればそのまま登っていける。 また、ガルクに搭乗中でも機動力を損なわずに砥石・回復薬などのアイテムを使えるため、エリア移動したモンスターの追跡中に、研ぎと回復の両方を足を止めずに済ませられることは勿論、モンスターとの交戦中に搭乗すれば、研ぎや回復を回避に専念しながら実行できるため、状況を立て直す際にも役立つ。 プレイヤーはアイルーとガルクのうち最大2体を好きな編成でクエストに連れていくことができる。 騎乗したままガルクに攻撃させる事もできるが威力や使い勝手はイマイチ。縛りプレイでもない限りは、後述する「ソウソウ草」を刈り取る際や移動中のモンスターへの牽制に使う程度だろう。 大型モンスターを操る「操竜」 『モンスターハンター4(以下MH4)』以降、お馴染みだった「乗り」に代わる新システム。大型モンスターを鉄蟲糸で絡め取り意のままに操る技法である。 今作では、鉄蟲糸技や空中攻撃、大型モンスターの同士討ち攻撃などが当たることで「操竜蓄積値」が上昇。一定値(*4)に達すると大型モンスターは『操竜待機状態』となり、このときに近距離で納刀中にAを押すか武器攻撃(*5)が当たることで操竜状態に自動で移行する。 操竜が発生するとハンターはモンスターの背に乗り、制限時間中に移動・弱攻撃・強攻撃・突進離脱・回避等の動作でモンスターを自由に操ることができる。強攻撃を他の大型モンスターに当てればダメージと共にひるませ、3回まで落とし物をドロップさせる性質も持つ。 「突進離脱」は直後に操竜を放棄するアクションではあるものの、壁にぶつければ操竜しているモンスター自体へのダメージが狙える。別のモンスターに衝突させた場合は双方ダメージ+落とし物ドロップ判定と共に相手モンスターに膨大な操竜蓄積値も与えるため、乗り換えての操竜が狙える。 操竜中のハンターは完全無敵で、操竜されているモンスターによる攻撃は他のハンターにダメージを与えない。また、他のハンターから操竜中のモンスターへの攻撃は極端にダメージが小さくなる。 一度操竜待機にしたモンスターは、操竜の成功/失敗にかかわらず、再度待機状態になるまでに10分のクールタイムが必要。同じモンスターに連続して乗ることはできない。 新システムクエスト「百竜夜行」 通常のクエスト(採集・狩猟・討伐)とは異なるクエスト群。いわゆる「タワーディフェンス」的な要素が強い。 大型モンスターの大規模襲来を「 翡葉 (ヒヨウ)の砦」という特殊フィールドにて迎え撃つことになる。 百竜夜行は本作のストーリーとも密接に関わっており、ストーリークリアのためには避けて通ることはできない。 新たに「ヌシ」という系統のモンスターが登場し、百竜夜行では特定のモンスターが「ヌシ」として登場することがある。 発売当初の時点では「ヌシ・アオアシラ」「ヌシ・リオレイア」「ヌシ・タマミツネ」の3種類で、アップデートを経て「ヌシ・リオレウス」「ヌシ・ディアブロス」「ヌシ・ジンオウガ」が追加された。 いずれも通常種とは異なるビジュアルと攻撃手段を持っており、更に罠が効かない等、一筋縄ではいかない強敵になっている。モーションやデザインの一部に、『MHX(XX)』で登場した「二つ名持ちモンスター」を彷彿とさせる要素があるが、世界観上の関係性は不明。 これらのモンスターは初めは百竜夜行のみの参戦だが、条件を満たすことで通常フィールドでの単体討伐クエストに赴くこともできる。後にイベントクエストでも単体討伐クエストが配信された。 入れ替え技の導入 武器種ごとに特定のアクションを「入れ替え技」として変更できる。大剣の場合、「タックル」⇆「ガードタックル」、「真・溜め斬り」⇆「激昂斬」、鉄蟲糸技「ハンティングエッジ」⇆「金剛溜め斬り」…といった具合。 最初は武器ごとに1種類のみ使用できるが、条件を満たしていくことで3種類まで増えていく。 百竜強化と百竜武器 百竜強化は『MHW IB』までのカスタム強化をシンプルにしたようなもの。各武器に用意された3種類からひとつだけ選び、専用の素材を消費して強化を施す。多くは攻撃力や会心率、属性値、防御力などを微増させる効果で、劇的な効果と言う程ではないが利用して損はない内容。 百竜武器は各武器種に1系統だけ用意された特別な武器。そのままでは今ひとつな性能の無属性武器だが、百竜強化の枠が複数用意されており様々なカスタマイズを施す事によって、自由自在にその性能を変化させる事ができる。 妖怪をモチーフとした新モンスター 本作から登場した新モンスターは全て妖怪をモチーフとしている。(*6)パッケージモンスターのマガイマガドならさながら亡霊武者といった風貌で、どれも各妖怪の特徴や見た目を細かく再現されている。馴染みの妖怪やどこか聞いた事のある妖怪もいるだろう。 オサイズチは鎌鼬、ヨツミワドウは河童、ビシュテンゴは天狗(鴉天狗)、イソネミクニは人魚等々、攻撃モーションや名前は全て妖怪の特徴や各地域の方言、意味を指している。 再登場した既存モンスターもなんらかの妖怪に関連付けられている。例えばフルフルはろくろ首(のっぺらぼう)、バサルモスは夜泣石、トビカガチは 野衾 (のぶすま)といった具合。 ヒトダマドリと花結 フィールドの随所に浮遊する人魂のような容姿の小鳥は「ヒトダマドリ」と呼ばれ、大型モンスターの侵入しないエリアには多めに配置されている他、「ソウソウ草」と呼ばれる茂みを攻撃すると数匹飛び出してくる。 ヒトダマドリはクエスト終了まで持続するステータス上昇効果(*7)の花粉を保持しており、近づくだけで取得されるため、強敵相手の戦闘前にフィールドを巡ってドーピングを施すというプレイングも可能となった。 体力上昇 、 スタミナ上昇 、 攻撃力上昇 、 防御力上昇 、と4種(色)の薬効で区別される。 上限値と1羽あたりの上昇量は装備中の「 花結 (はなむすび)」によって変化し、ハンターランク上昇などに伴ってより上位の花結が登場する。 百竜夜行や闘技場・決戦タイプのクエストには、4色全ての薬効を最大まで上昇させる「虹ヒトダマドリ」が出現し、非常に頼もしい存在となる。 これを受けてか、体力を直接増加させるスキルは削除された。 カメラ 正真正銘の固定アイテム扱いのカメラアイテムそのもの。他のゲームで言うフォトモードに該当。 『MHW IB』のビューモードと観察キットを足して割ったようなアイテムとなっており、それに伴い双眼鏡がアイテムとして登場しなくなった。 本作では撮影したキャラクターやモンスターや環境生物を図鑑やギルドカードに貼り付けたり、マイハウスで飾ったり、そして加工までできるようになっている。 手記帳 本作の世界観を彩る、フレーバーテキストのようなもの。 各フィールドに12種類存在し、内容自体はそのフィールドに関連する一連の日記や童話、言い伝えや調査記録が綴られたものとなっており、どの手記も何かしらのモンスターを示唆する内容が仄めかされている。 集めていくと、雑貨屋からモンスターの木彫りを貰え、マイハウスに飾れるようになる。 探索意欲を向上させる要因になっているが、自力でコンプリートするには各フィールドを根気良く隅々まで探す必要がある。 グッド機能 マルチプレイでクエスト達成後、帰還するまでの間に他のプレイヤーに「グッド」を送ることができる機能。 お互いにグッドし合うと相互グッドの関係になり、参加しているロビーなどを検索可能になる。 グッドを送られた回数によってアイテムが入手可能。粉塵を始めとする使用頻度の多い消費アイテムが貰える。 その他・追加及び変更点 『MHW( IB)』の新要素も調整と廃止が施されている。 『MHW( IB)』を象徴するシステムであった 導蟲 (しるべむし)、痕跡、オトモダチ、特殊装具、スリンガー、クラッチクロー、傷つけは廃止。 ただし、いくつかモーションが流用されるなど、一部のシステムに名残が見られる。 環境生物の立ち位置が変更。ほぼ全ての環境生物が狩りに影響する効果を持つようになり、フィールドギミックやアイテムとしての側面が強まった。 新規の環境生物が多数登場し、『MHW』からは何らかの効果を持つ一部の環境生物のみ続投している。各フィールド内にいる狩りに影響する効果を持つ環境生物がほとんどだが、「希少生物」と呼ばれる狩りに影響する能力を持たない環境生物も登場する。何かしらの効果を持つ環境生物は、それぞれ『捕まえて任意の場所で使用する』『ボタン入力で効果発動』『近づく(触れる)と自動発動』の三種類。 モンスターやハンターの攻撃が当たらなくなり、環境生物を倒す事はできなくなった(攻撃すると逃げる環境生物も一部いる)。 一部の環境生物は環境生物かごにアイテムのような形で最大5匹まで捕まえてその能力を一時的に使用できるようになっている。使用しなかった生物はクリア後に自動的に自然に返す仕様になっている。 捕獲してペットにする事は出来なくなったが、カメラで写真を撮る事でハンターノートに記録される。 装飾品の入手は生産のみ、護石の入手はランダムのみ、と『MHXX』以前の形に戻った。なお護石はマカ錬金によるランダム生成でのみ調達可能となり、鉱床採取やクエスト報酬では入手できなくなった。 装飾品のレベルも再調整されており、火力や回避・ガードに関するスキルの多くがレベル2以上に設定された。これらの取捨選択が重要になった一方で、余りがちになったレベル1スロットには状況に応じて属性耐性や状態異常耐性を積む余裕ができた。 また、装飾品が生産可能になったことに伴い『MHW』の上位防具の「α/β」の区分けは不要になったため、従来の上位装備を示す「S」1種のみに統合された。 一部スキルは効果が変更されている。強すぎたスキルの弱体化や、傷つけを前提とした調整を受けていたスキルの再調整など。 『MHW( IB)』のマルチ補正自体は健在だが、本作では最大の4人でも体力が210%と補正がかなり緩められた。部位耐久値補正もかなり緩和され、マルチにした途端に部位破壊がしにくくなるような事態にはならなくなっている。 また、3人用の補正が追加され、3人プレイでも遊びやすくなった。 集会所の上限人数が従来の4人に戻り、『MHW( IB)』に存在した最大16人で対応するクエストも廃止された。 その代わりか、拠点の全エリアにて他のプレイヤーを招待することが可能となった。 クエスト仕様が『MHXX』以前のようにソロプレイ専用の「里クエスト」とマルチプレイ対応の「集会所クエスト」の2種類に戻った。それに伴い、緊急クエストと「セレクトクエスト」と言う従来のキークエスト(HR昇格にクリア必須のクエスト)に相当する制度が復活し、『MHW( IB)』の任務クエストと調査クエストは廃止された。 なお、本作は里クエを一通りプレイすると集会所下位をスキップできる専用の「特別許可試練」というクエストが出現する。元々従来作で村クエからプレイしていたハンターは集会所下位のクエストが消化試合になってしまうことが不満点として上がりやすかったが、これにより上位までの道のりを大幅に短縮出来るようになっている。 これに伴い、ストーリー進行が絡む集会所クエストでも最初から参加可能な仕様に戻り、ムービースキップも再び可能になった。「救難信号」は「参加要請」と言った具合に名前と一部の仕様を変えて続投している。 クエストボードの仕様も従来のものに変更され、クエストの受注はカウンターで、他プレイヤーへのクエストの参加はボードで受注という形に置き換えられた。 本作では『MHW( IB)』の探索と従来の素材/採取ツアーの要素を掛け合わせた形で「探索ツアー」と言うクエストが登場。上述の2点の違いとして他のクエスト郡とは棲み分けされ、全フィールドで昼か夜に出発するかを選択できると言った違いがある。 ハードウェア変更に伴い諸々の基盤が一新されたため、『MHW( IB)』と比較してゲーム開始時やクエスト前のロードはかなり早くなった。Switch版の『MHXX』と比べても大差ない程度であり許容範囲。 他にも拠点内のエリアを跨ぐ際もロードでは無く一瞬の暗転のみで行けるので、拠点内の活動でストレスになることは無くなった。 それなりの大きさの箱庭フィールド、最大3体の大型モンスターと最大4人のハンター、最大4体のオトモが読み出されることを考えると、『MHXX』からそこまで増えていないロード時間はかなり健闘しているといえる。 ボイスにも一部仕様変更がなされている 主人公がゲームプレイに応じて台詞を発するようにするか選択できるようになり、多種多様な声の種類や台詞パターンが用意されている。その際は掛け声以外のボイスをオプションでいつでも変更可能となった(*8)。ストーリームービーでも主人公は登場するが、あくまで喋ることはなく、頷く際の返事程度にとどまる。 ボイスに関する性別の制約が撤廃され、体型や男女関係なく全てのボイスパターンをキャラメイクで選択可能となった。 言語選択でモンハン語を選択すれば、ボイスをオンにしている限りモンハン語を喋るようになる。この場合、台詞の発音は聞き取りやすさと覚えやすさを重視してかどのパターンでも発音や内容は統一されるようになっている。 ボイスについては20種から選択可能で、一度選択したボイスを変えるには後述の身だしなみチケットを消費するが、別に販売されている有料DLCボイスについては別枠でカウントしており選択したボイス1種+購入済みのDLCボイスについてはプレイ中自由に切り替え可能。 オトモの仕様が『MHW( IB)』からまた変更され、一点物のスタイルから従来の複数のオトモを雇用する機能へと回帰した。既存のものだけでなく、キャラクリしたものを自分のオトモにする事も可能。この仕様により、『MHW( IB)』のふらっとオトモの機能は廃止された。 従来のモンニャン隊に続くシステムが本作では「オトモ隠密隊」と言う名称で登場。 『MHW( IB)』では同期や一度知り合ったプレイヤーのオトモ、そして原住民族である獣人種のオトモダチに探検させると言う設定であったが、本作では従来の仕様に回帰したためか、雇用したオトモを遣わせると言う設定になっている。 また、一定の確率で隠密隊だけで百竜夜行に行かせる事が可能。 マルチプレイでは人数に関係なくオトモを一匹だけ連れていけるようになっている。 オトモに対するフレンドリーファイアが状態異常時を除いて廃止された。 ハンターが高台にいても同じエリアで比較的見えやすい位置にいた場合は発見されれば威嚇して遠距離攻撃してくるようになった。その為、高みの見物はしにくくなり、一方的な優位性はなくなった。 それまでの作品では飛び道具とは無縁だったアオアシラ等のようなモンスターでも高台の上にいると飛び道具で攻撃してくる。 伝統のペットであるプーギーが廃止され、代わりにフクロウのような生物である「フクズク」が新登場。 フクズクは最初から所持しており、プーギー同様に名前を付けたり、着せ替えを楽しんだりする事も可能。 モンスターの位置を教えてくれるなど狩猟にも関わっており、過去作における導蟲やペイントボールの役割を持っているとも言える。 評価点 ハンターの移動性能の向上 疾翔けからの空中回避や壁のぼり、大翔蟲によるショートカット、オトモガルクへの騎乗はハンターの移動速度を劇的に向上させ、目的地へ素早く向かうことが非常に楽な物となった。複数のキャンプとファストトラベルも前作から続投。 移動、戦闘がシリーズでもっとも立体的である。 「忍者」が新規アクションのモチーフであるだけに登れない壁は本当に少ない。過去作から復活したフィールドにも翔蟲を活用した要素がこれでもかと盛り込まれており、その違いを楽しんだり、「ここには何かあるはず」と探索する意欲を沸かせてくれる。 運搬の仕様も見直されている。見えない壁がほぼ排除されたおかげで色んなルートで運搬ができるようになり、他にもスタミナ切れを起こしても落とさなくなったり、翔蟲を使った移動により落下高度をリセット出来たりとこれまでのストレス要素を大幅に削減する調整が施された。 また、支給品・納品ボックスを一つのキャンプに絞った事で、必然的にそのキャンプを目標に運搬する仕様となり、道を塞がれる/面倒なルートを強制されるなどの理不尽さも大幅に減った。 翔蟲によって戦闘スタイルが拡大、三次元要素が増加 疾翔けで一気に距離を詰める、鉄蟲糸技で瞬間火力を出す、ピンチ時には翔蟲受け身……など色々な状況で翔蟲を使うことになるため、どこでどの翔蟲アクションを出すかについてプレイヤーの戦術センスが問われることになる。 モンスター側の攻撃にも翔蟲の存在を意識したものが多く、連続で繰り出してくる技は「翔蟲受け身キラー」にもなり得るほか、薙ぎ払いブレスやモンスターの周囲を攻撃する技など翔蟲を使用して回避する事が前提の攻撃もある。特に終盤のモンスターは下手に受け身を取ると追撃される……という攻撃を持つ者が多いため、受け身を取るか無敵のまま転がっておくか、という見極めが極めて重要になった。 鉄蟲糸技には狩技が思い起こされる部分が強く、それらのリメイク的な要素も含まれるが、あちらが「ゲージを蓄積して解放」する大技的な扱いだったのに対して、こちらは「常時使えるがクールタイムが存在する」という通常技のような扱いであることが明言されている。 元々プレイヤーが管理すべきゲージはHPとスタミナの2種類(武器種固有の要素は除く)だが、第3の管理要素として翔蟲のストックが新たに加わった。 「翔蟲使い」スキルを積むことでゲージ回復の速度をUPさせることもできるが、装飾品のサイズが他のメジャーな火力スキルと競合しており、この点もプレイヤーの判断に委ねられている。 これらはバトルの根本部分に手を入れられているにもかかわらず既存要素とコンフリクトしたり強要される感覚などもなく上手く馴染んでおり、賛否が分かれやすいハンティング部分の新要素としては非常に調整バランスが良い。 快適性の向上、過去作からの改善点 『MHW( IB)』で見直された要素は勿論ほぼ続投し、快適性のため多くの要素に調整が施された。 百竜夜行以外で一回以上狩猟したモンスターの部位肉質や属性耐性、素材入手確率をハンターノートで開示。 クーラー・ホットドリンクの廃止(過去作における耐暑耐寒スキル常時発動に相当)。 食事の食材新鮮システムの廃止(体力、スタミナの上昇量は団子の種類を問わず固定となった)。 力尽きても食事効果が消えない(ヒトダマドリ効果と同様にクエスト終了まで持続)。 バリスタや大砲の遠距離固定型武装の弾の装填が不要に(無くなっても自動で補充される)。 マップ上で全ての大型モンスターの位置がアイコンで常に表示され続ける(自動マーキングスキル常時発動に相当)。 回復薬・回復薬グレートの回復量と使用感の上方修正(最大回復量の数割を即回復した後に残りを徐々に回復する仕様となった)。 大型モンスターの要注意攻撃の直前に、ハンター自身がボイスでアナウンスする(強力な攻撃のタイミングが分かりやすくなった)。 大型モンスターが瀕死になると、モンスターのアイコンに瀕死のマークが表示されるほか、アイルーを連れて狩猟していると捕獲可能になった時点で教えてくれる(スキル「捕獲の見極め」にあたる)。 装飾品・装備品のマイナス補正スキルの廃止(ハンターにとってメリットのあるスキルのみ発動され、打ち消されるスキルはなくなった)。 釣り時のQTE及びそれに準ずるアイテムの廃止(どんな魚でもアイテム無しで短時間で釣れるようになった)。 スリンガーは廃止されたが、従来の投げナイフに相当する「投げクナイ」が所持数無限になり投げ放題になった(リロード不要で使い勝手もスリンガーより向上)。 どの武器種でも空爆が可能に(翔虫による空中移動可能に伴い、タル爆弾の空中投下が可能に)。 ベースキャンプ関連の仕様変更(キャンプ場関連の設備の殆どがテント内に集約され、ファストトラベルのキャンプ選択画面への遷移も高速化)。 採取ポイントでの採取回数が一回のみに短縮(採取一回で複数のアイテムを採取・採掘するようになった)。 装飾品「耐衝珠」(ひるみ軽減スキル)が小サイズに変更(フレンドリーファイアを小珠ひとつで手軽に予防可能)。 等々、移動性能以外にも多くの快適重視の調整がなされ、歴代最強のハンターと称される程である。 特にモンスターの情報(肉質、素材の入手確立など)は、ハンターノートに記載されている内容が 攻略本に匹敵するレベル で具体的な数値まで明記されている。 一方で、『MHW( IB)』のハンターノートでは記載されていた「破壊可能部位」は今作では記載されていない。 フィールドのマップデザインが見直され、『MHW( IB)』では何層にも分かれて大きく入り組んだ地形や狭い通路、段差が多かったため、迷いやすく戦いにくい場所が散見され、モンスターが地面や壁にのめり込む現象もしばしば見られた。 本作では、その点が大きく改善され、『MHXX』以前のようにモンスターが行動するエリアは広く平坦な場所が多くなったため戦いやすくなり、壁や地面にのめり込む現象も格段に少なくなった。 複雑な地形や細い道などは「サブエリア」といわれる大型モンスターの出現しない探索専用のエリアにわけられたことで、「探索のしごたえやフィールドごとの個性」と「戦闘のしやすさ」が両立されている。もっとも一部の戦闘エリアには比較的目立つアンジュレーションや段差があって完全にやりやすい平坦地形になったわけではない。 また、フィールドが何層にも分かれていることは無く、多くても2層構造になったため、後述する点を除き、彷徨う確率は『MHW( IB)』と比べて減っている。 拠点の利便性も更に向上し『MHW( IB)』で登場した施設のシステムの殆どは少し形を変えて続投している。集会所ではほぼ全ての設備が充実しており、完全にここに引きこもってクエストを回していくとが可能になった。なお、一部の施設は過去作に登場した他の施設と統合されているものもあり、移動の手間が省かれている。 また、拠点内の全エリアでオンラインで他プレイヤーと交流できるようになり、翔蟲やオトモガルクを使った移動までできるようになったため、拠点内の活動の自由度が大幅に向上。 そして前作のトレーニングエリアに当たる修練場の自由度も大幅に向上。中央には実際のモンスターさながらの戦闘が可能な巨大なからくり蛙が設置され、遠距離武器のための的や大翔蟲、バリスタや大砲まで設置されているため、ありとあらゆる戦法の練習が可能。無論マルチプレイにも対応しているため、パーティとの連携確認も可能になっている。 マルチプレイ時では3人用の難易度が追加されたため、人数によって不利になる難易度が無くなり、クエスト中にプレイヤーが退出しても参加要請を出している限りは空いた枠も埋められるようになった。難易度もその都度調整される。 これにより、オンライン協力プレイをより気軽に楽しめるようになった。 『MHW( IB)』の救難信号の問題点も改善され、参加する側はクエストが選びやすくなり、時間経過による報酬減少・クリア不可の仕様は撤廃され集まるクエストに偏りが出る事は少なくなった。 野良でのクエスト途中参加では、ギルドカードを交換しない限りは一期一会な交流となる事が多かったが、本作ではグッド機能の追加により相互グッドしたプレイヤーと再会しやすくなった。 ガルクかアイルーのどちらか一匹のみとは言え、オトモの性能を3人以上のマルチプレイでも気兼ねなく発揮してくれるようになった点は純粋に高評価である。 また、オトモに対するフレンドリーファイアの判定は原則撤廃されているため、彼らの行動を意図せず阻害してしまうことは無くなった。 武器の生産や強化の際に要求される素材が軽くなっており、過去作よりも気軽に武器を作りやすい。 本作では属性武器が弱かったり武器種ごとの格差が大きいなどで多様性が低いのでフルにメリットが発揮されたとは言いがたいのが惜しい。とはいえ序盤から中盤などでは十分に嬉しい部分である。 前作であまりにも多く不評だった、ベース武器にモンスター素材を貼り付けただけの派生系であるいわゆる「皮ペタ」武器がほぼ撤廃され、デザインが個性的なものに戻った。 『MHW』出身モンスターの武器に皮ペタが健在なものもあるが、少数派に留まっていることもあり、「一種の個性」「これはこれで味がある」と概ね受け入れられている。 武器の攻撃力表示が『MHXX』以来となる武器倍率(実際の攻撃力)になったため、ダメージ計算が行いやすくなった。 過去作では変更される度に賛否が巻き起こっていたが、ダメージ表示が導入された『MHW』ではモンハン独特の攻撃力表示(*9)はわかりづらいだけとの声もあったので、今更批判される事は少ない。 似たような内容の水増しクエストや卵などの運搬クエストといった面倒なクエストが軒並み削除・或いは「サイドクエスト」としてまとめられた。 小型モンスター討伐のクエストの多くが数種類のモンスターを合算した討伐数をクリア条件になっており遊びやすくなっている。 サイドクエストは本筋のクエストとは関係がないので、面倒な場合は無視してもクリアが可能。 『MH4』の頃に外国籍のカプコン社員が外部的な視点から改善点として列挙したことが実っているといえる。 セレクトクエストの可視化 過去作のキークエストはそもそも可視化されておらず、闇雲にクエストを受注してクリアしてもストーリーが進むかどうか分からなかったが、今作ではちゃんと可視化されるようになったため、ストーリーを効率良く進めやすくなった。 里クエストのみ登場する「特別許可試験」 村クエストを先に進めることで下位限定で集会場の進行度であるハンターランク昇格の特別クエスト「特別許可試験」を里クエスト内で行えるようになった。 やや難易度は高いもののランク上げのショートカットとしてみれば妥当な難易度であり、今まで問題視されていた村クエスト後の集会所が消化試合になりがちといった点を解消していることから高評価を得ている。 一方で、クーラー・ホットドリンクの廃止や、モンスターを探すといった、リアルな狩猟生活を感じさせる要素が簡略化されたことを惜しむ声もある。 賛否両論と言えるほどの数ではないが、旧来のシリーズファンからはシンプル化しすぎてリアリティに欠けるなどの意見もある(*10) モンスターを捜索する部分が無くなったことは確かに狩猟風味や難易度への影響が大きいものの、全般としてはこれらの要素は受け入れられていることから当wikiでは快適性の寄与とみなし評価点として扱う。 戦いやすく調整されたモンスターの行動 大型モンスターの行動には多くの調整が入り、特定の行動の前後に確定でスキを見せるタイミングが増えたり、ハンターが一方的に攻撃できない時間が減らされている。よく行動を観察して敵の攻撃を捌き、チャンスに攻め立てるターン制のような戦闘はやりがいがあり腕前の向上を実感しやすい。 特筆すべきは過去作品で糞モンスの蔑称をほしいままにした、リオレウスやクシャルダオラがついに抜本的に改善されたことである。 + ... 両者ともに空中で長時間ホバリングする点が長年問題視されていたが、今作では攻撃アクションの一環としての飛行という形に(*11)変更され、行動終了後に着地して空中に長時間居座らなくなった。龍風圧バリアや咆哮からのブレス、竜巻接地など、理不尽だったり面倒だった隙潰しの要素もことごとく改善されている。『MHW』の変更で突進や尻尾回転のノーモーションもほぼ廃止されたため、ようやく戦いやすくなった。 かといって、理不尽な部分が排除されたから単純に弱体化されたわけでもない。空中行動そのものは素早く正確になったり、過去作の派生モンスターのG級行動の追加などで補われているし一撃の威力も高い。加えて、両者ともに『MHW』の歴戦個体の閃光玉耐性が追加されたことで「閃光ハメ」も成り立たなくなっているため、真っ向から戦える相手になった反面、真っ向から戦わなければ勝てないデザインに変わったとも言え、公式によるハメ推奨バランスが様々な方向から廃止されている。 リオレウスに関して言えば抜本的な行動パターンの変更に加え、高威力+火属性やられが付随された噛みつき攻撃の多用、更には非常に派手な大技・滞空火炎放射を使用するようになった。滞空火炎放射は使用後に確定で着地+隙を見せるためしっかり見切れば安定して反撃を叩き込める。 大技の習得による駆け引きのメリハリと迫力を獲得したことから「ようやく戦闘が楽しくなった」「名実ともに真の大空の王者になった」と好評を得た。 リオレウスやクシャルダオラは、参戦が明らかになると否定的な意見も多かったために、いい意味で期待を裏切ることとなった。 アップデートで単体狩猟クエストが登場したヌシモンスターは『MHXX』の二つ名を動きを踏襲しながら新要素を追加したようなモンスター群であり、これらに関しても元々の高評価だったモンスター故に評価が高い。 例外的にヌシ・リオレウスは大技以外に共通点がないが、黒炎王リオレウスの仕様は批判も多かったので妥当な調整と言える。 操竜の追加に伴って合流時の行動パターンも変化している 今作は大型モンスターが複数集まると、積極的に同士討ちを行いすぐに片方が操竜待機状態になる。操竜は容易に大きなダメージを狙う事ができ、落とし物による素材的な旨味もあり、合流は一転してプレイヤー有利な調整となった。 また、操竜大技が終了したモンスターは他のエリアへの移動を優先するため、落とし物を拾ったり他のモンスターとの戦いを邪魔されにくいのも地味ながら嬉しいポイント。 過去作品では合流したモンスターは優先してハンターを攻撃するため、こやし玉によって片方を移動させるのが事実上必須であり、合流は「面倒なアクシデント」としての側面が強かった。 モンスターが、ハンターより脅威であろう大型モンスターを優先して攻撃するのは世界観的にも自然である。 操竜それ自体も、大型モンスターを自由に使役して攻撃を繰り出すのは爽快感がある。操竜中はハンター自身は無敵である事も含めて、ひとつの初心者救済として機能している。 強力なモンスターであるほど操竜時も高性能である事が多く、今作のメインモンスター・マガイマガドや旧作から幾度となく立ち塞がったラージャン、前作で絶大な存在感を見せたバゼルギウス等は無類の強さを誇る。 武器の調整(評価点) 過去作では時々「ボウガンで照準を出すと強制的に下向きになる」「ガンランスでヒートゲージが追加されて使いづらくなる」などその武器種そのものを根本的に使う意欲が減少してしまうような要素が散見されたものの、本作ではその手の調整不足は見当たらない。 武器種間のバランスは後述のように難があるものの、致命的なまでにゲーム内で使い物にならないような武器はなく、低難易度の作風もあり、格差を気にしなければどの武器も触って楽しめる範囲には収まっている。 片手剣のモーションやコンボルートで不評だった部分が『MHXX』依然のものに戻り、ガンランスの起爆竜杭とそれに伴うアクションは削除された。 スラッシュアックスやチャージアックスのかち上げが削除されるなど、『MHW』で実施された基本アクションのパーティープレイでの使いやすさに関する見直しがより進んでいる。 過去作ではトリッキーな不人気武器であった狩猟笛が抜本的に仕様変更され、「火力は低いが無敵・アーマーが豊富で生存能力が高い」「適当に武器を振っていても自動で支援効果が発動する」といった仕様へと調整された。露骨に有利な仕様も多く、『MHX』のニャンターのような初心者救済措置の役割を担っている。 百竜武器の自由度が高い 百竜武器の百竜強化の内容には専用のものが用意されており、攻撃力や会心率を通常武器より極端に上下させられる他、武器が持つ属性そのものや切れ味ゲージの配分、ガンランスの砲撃タイプや狩猟笛の旋律、アックス2種のビンといった各武器専用の要素にまで至り、まさに変幻自在。 百竜武器の性能はもちろんカスタマイズ次第だが、ほとんどの武器で最終的に「属性や運用次第では1番手を狙える」「普通に使えば2~3番手くらい」程度に落ち着くものが多い。 百竜武器が強すぎる弓、弱すぎる操虫棍といった問題点もあるが後述。 また、百竜武器はその 見た目を既存のすべての武器から選んで変更できる という唯一無二の特性があり、多少の性能差を差し置いても採用理由になり得る。今作は武器種内での格差が比較的大きく、序~中盤に登場するモンスターの武器は早い段階で最終強化を迎えてしまい「見た目はいいのに性能が……」といった武器も多いので、その救済にもなっている。 反面、中途半端な武器を作るくらいなら無難に百竜武器で事足りる状況も多く、武器を作るために様々なモンスターを狩猟するという目的が弱くなってしまったのは課題と言える。 旧作要素の復活 『MHW』とは並行しての開発かつ『MHXX』のスタッフを中心に本作が制作されたため、『MHW( IB)』では廃止されていた一部の機能・要素が復活している。 メニューで項目を選択・決定する際のSEがシリーズファンからは馴染みのあるものとなっていたり、一時停止機能やオフライン・オンラインの切り替えが復活していたり(*12)、ロード画面の背景のイラストが復活したり、『MHW』で廃止されたガッツポーズが食事後ポーズになっていたり、オトモの雇用機能が復活したり、狩技・狩猟スタイルの要素の一部が入れ替え技に取り入れられていたりとような形でシリーズファンには懐しい要素が本作に取り入れられている。 出る量こそ過去作から減らされたものの、ヒットエフェクトの出血も再登場した。出さないように設定もできるため、気になる人にも安心。 過去作の狩猟フィールドがリメイクされて登場する。対象となったのは『MH3(G)』及び『MHP3』に登場した水没林と砂原の二つ。もちろん、全エリアがシームレスに繋がった箱庭となった。 「旧作のフィールドを『MHW』準拠のシステムやグラフィックで再構成したものが見たい」という要望は多く、実際にその期待に応えられた形となる。 特に、過去作では水没林の背景にあるだけだった巨大なピラミッドを実際に登ったり玄室へ侵入できるなどの要素は過去作品の経験者たちから発売前後にかけてよく注目された。 水没林は水中戦が引き続き撤廃されている為、同じく「水中エリアが無い『MHP3』仕様での水没林」としてシームレスなフィールドにリメイクされている。 『MHW( IB)』のモンスター素材は【○○の素材。△△の部位破壊で入手しやすい。~】といった汎用テキストばかりだったが、従来の凝った説明文に戻った。 なお『MHW』初出のモンスター素材は一新して書き直されている。 NPCのキャラクター性が強まった シリーズで初めて会話可能な登場人物全てに固有名詞が付き、一般的な日本型ロールプレイングゲームの登場人物のような存在になった。また、『MHW( IB)』でも大団長、受付嬢、調査団員等などのキャラクターに対して「口だけばかりで何もしていない、主人公に丸投げしている」「言動に何度も苛々する」とキャラ付けや言動、役割の不評が前作で槍玉に挙がられていた。流石に見直しが入り、不満を取り除くかのように本作は万人向けで癖が少なく、若年層にも理解しやすいキャラクターとして描かれている。 高齢でありながら頼もしいカムラの里長フゲン、竜人族の双子姉妹で本作の受付嬢を務めるヒノエとミノト、アイルーとガルクが大好きな男の子イオリ、爽やかで愛弟子思いだが言動が少し滑っている教官ウツシ、明るい性格の茶屋の看板娘ヨモギ等々。特にヒノエとミノトは巫女風の衣装を纏う正統派な美女姉妹であり、デザイン面でもかなり高評価を得た(*13)。戦うところを除けば従来作の受付嬢と同じ立ち位置に戻り『MHW』経験者からの受けが良い。 従来モブだったシステムNPCや会話のみの一般人も固有名詞と従来の村人より少し強めな個性が付与されている。中には個性というか癖が強すぎる人物もいる。 これらの人物はほぼ全員主人公と同郷の隣人で顔なじみであり、旧来のギルド所属のビジネスハンターとしての狩猟生活とは一味違う、拠点と一体感のある設定になっている。 声優もそれぞれ土師孝也氏、佐藤利奈氏、伊藤静氏、花江夏樹氏、阿澄佳奈氏など人気や知名度の高い声優が多数起用されている。また、有料DLCではあるが、ボイスパターンをメインのNPCのものに変更する事が可能。キャラメイクやコーデによっては本当にこれらのNPCを操作しているかのようなゲームプレイが可能になっている。なお、NPCボイスは特別仕様で自由にオンオフの切り替えが可能。 一部のキャラは百竜夜行限定だが戦闘時に共闘する。今まではストーリー中や特別なクエストのみしか戦わなかったが随時、百竜夜行クエストで戦ってくれるのはナンバリングシリーズで初。呼び出して使用することでタワーディフェンスでいうところの「ボム」や「スタン」などの有用な効果を発揮する。 『モンハン』の世界ではハンター以外の人間が自衛を越えるレベルで武器を使うことは許されていないのだが、カムラの里では百竜夜行は「里の防衛」という形で住民一丸となって武器を使うことが許可されている事が本編にて語られている。 音楽 過去作に勝るとも劣らない高品質な音楽は健在 本作の雰囲気に合わせ和楽器と人の声(コーラス・歌)を取り入れた楽曲となっており、過去作とはまた違った魅力を持つ楽曲に仕上がっている。 特にボーカル付きのメインテーマ(拠点のテーマ)や戦闘BGMは評価が高い。 有料DLCになるが、本作のBGMには多彩なアレンジ版が存在する。原曲とはまた違った雰囲気の曲調で中々聞きごたえのあるものとなっている。 お馴染みの「英雄の証」やモンスター専用BGMなどの既存楽曲も全て和楽器やコーラスを取り入れた新規アレンジが使用され音楽的な統一感を持たされている。 プレイヤーの選択肢の増加 今作で追加されたオトモガルクは、オトモアイルーよりも火力に優れ、移動・採取・戦闘中の立て直し等、快適性の向上に大きく寄与する。しかし、先述のとおりマルチにも1匹だけオトモを連れて行けるようになったが、火力・快適性に有利なガルクだけ選んでいればいいというわけでもない。 オトモアイルーの各種サポート行動やぶんどりによる素材収集も非常に強力・有用であり、移動性能に限れば他の要素で一定のフォローが可能であるため、マルチでもアイルーを連れて行くプレイヤーも多く見られるようになった。そればかりかソロでもアイルー2匹、あるいはガルク2匹といった選択肢は十分に有用であり、ガルク・アイルーのバランスは非常によくまとまっている。 ガルクは、獣人といった趣のアイルーとは異なってその見た目はまさに大きな犬であり、利発で従順なものの高度な文化を持たず言葉も喋らずより動物的で、触れ合うときの所作も随所に犬らしさが溢れているため犬派にはたまらない。特にクエストクリア時のタイアップ演出にオトモとの触れ合いシーンが追加されたため、ペット好きのプレイヤーは必見の内容となっている。 開発スタッフによれば「猫だけでなく犬も連れていきたい」という要望に応える形でオトモガルクを実装した事をインタビューで明言している。 アイルーと同様に、すべてのモンスター(+α)素材に対応してガルク用の武器・防具が新規にデザインされており、とても多くのリソースを割いて開発された事が窺える。 一部のみとは言え、限られたエリアでしか使用できなかった環境生物を捕獲して任意のタイミングで使用できるようになり、利便性と有用性が向上した。 『MHW( IB)』から狩猟で大いに役立つ効果を発揮する環境生物の種類が増えており、その中には今作では廃止された特殊装具に類似した効果を持った生物も存在する。 固定アイテムとしての側面がなくなったため必須品として持っておく必要性は無くなり、狩猟前に必要な生物を捕獲してからターゲットに向かったり、逆に「敢えて持ち込まずに己の実力のみでモンスターに挑む」と言ったプレイヤーの選択肢も増えた。 賛否両論点 新要素関連 百竜夜行 ひと味違ったゲーム性を持ち込み、シリーズのマンネリ感や単調化を避ける試みであるものの、賛否が分かれている。仕様に馴染めば一つのコンテンツとして遊べるが、人を選ぶ部分があるのは否めない仕上がりに。 1プレイにかかる時間が比較的長く、どれほど効率よくプレイしてもあまり短縮できない。 クエスト内で任意のノルマとしてランダムに提示される「サブクエスト」の条件がやたらに量が多かったり(「モンスターを10回状態異常にする」など)複雑だったり運に左右されたりと、ハードで手間がかかる。 サブクエストの内容次第では高評価を得ることが非常に難しくなってしまう。 また、ソロプレイはとにかく忙しく、特に高評価を狙うと文字通り縦横無尽に戦場を飛び回り、設備の設置や操作に忙殺される。マルチに比べるとモンスターの数は少なめになるがそれを差し引いても大変。その忙しさや考える事の多さが楽しい部分でもあるのだが、ソロプレイヤー全てがその楽しさを感じられるわけではない。 砲台は高台の上に設置されていて兵器を使うだけでも翔虫が必要であり、被弾するとダウンして落とされるなど基本システムとの食い合わせが悪い。それを見越してフィールド内には大量に野生の翔虫が設置されているものの、尚利便性の低さを感じる時がある(特にソロ時)。 マルチプレイでは作業を分担できるために幾分楽になるが、野良では細やかな意思疎通は難しい。特異なゲーム性のため、効率のよいプレイのためには通常の狩りとはまた異なる知識と経験が必要になるが、チュートリアルが説明不足な事もあり、セオリーを理解していないプレイヤーの流入は避けられない。 どうしても意思疎通したければ定型文マイセットを用意するなどの方法があるが、インターネットプレイでは英語、中国語、朝鮮語、スペイン語、フランス語などが乱れ飛ぶためすべての文章を揃えるのは到底無理である。 上述のとおりストーリー上避けては通れない上、武器の強化や百竜武器作成のためには周回を余儀なくされる。ヌシの単体クエストを出現させるためにも一度は百竜夜行をこなす必要がある。 アップデートで百竜夜行限定だった報酬を得られる狩猟クエストが追加されたので、各種フラグに関わるいくつかの百竜夜行をクリアすればもうやらない、という選択もしやすくなった。その場合も難易度の低い低ランクの百竜夜行だけは行う必要があるが…。 一方で「ひと味違ったゲーム性は新鮮で面白い」と長時間のプレイによるマンネリを打破し得ると高評価する声もある。最初は戸惑うものの、それ以降は慣れてしまえばソロでもマルチでも問題なく遊べる。 これまでのシリーズにあったバリスタ砲台や連射砲などの固定兵器を用いて大量のモンスターを撃退したり、狼煙が上がったときに超強化された攻撃力で武器を振り回すのはどちらも純粋に爽快感がある。 またクエスト失敗の条件が最終関門の突破だけで、クエスト中は何度力尽きてもクエスト失敗せず、報酬金も減らない。2乙までならクリア報酬に関わるクリアランクにも影響しないので気持ちに余裕ができる。 クリア後に様々なモンスターの素材が一度に大量の報酬として手に入る旨味や達成感があるなど、全く見どころがないわけではない。単体クエストで自信が無い人から見ると及第点。 前述の通り、意思疎通できて立ち回りを理解したメンバーを揃え、ノルマを達成しやすい状況であれば通常の狩猟よりも共闘感のようなものは感じやすい。 クリア時の評価についても、メリットは「報酬が増える」のみで、高評価時限定の報酬といった類もないため効率的なプレイを目指すのでなければさほど意識しなくてもよい。 現在では攻略についての情報が出揃っているため、そういったセオリーを覚えてしまえば誰でもソロクリアができて百竜夜行独自の報酬は取れるようになっている。最高ランククリアは難しいが前述の通りそれが必須というわけではない。 また、集会所クエストにはチュートリアルに相当するクエストが無く、 里クエストを進めていない場合は、ぶっつけ本番で挑むことになってしまう 。 この仕様こそ百竜夜行を賛否両論たらしめた最大の原因と言えなくもない。 + ネタバレにつき折りたたみ やり玉に挙げられるのは集会所★2・★4の 緊急クエスト 。 ★2は大物が弱いので仕様を理解していなくても然程問題にはならないが、★4の方はチュートリアル履修済みでも今作としてはかなり高難度とされる場面であり、 ろくに予備知識の無いまま初めてのヌシ個体に蹂躙されるハンターが続出した 。続く★6にも控えており、こちらは新モンスターと戦う事になる。 百竜夜行の絵巻物がロード画面で登場するのだが、その絵の中にはゴシャハギとイソミネクニも描かれているにもかかわらず、ゲーム内では全く登場しないので演出と実際の内容とで齟齬が起きている。 因みにオロミドロとマガイマガドも描かれているのに、発売当初はゲーム上では一切登場していなかった。アップデートによりこの二体は追加され、後者に関してはトリックスターのような形でかなり特殊な仕様で登場するようになっている。 また、本作では他にも通常のモンスターとして登場している筈のロアルドロス、ボルボロス、ドスバギィ、ウルクスス、ベリオロス、ラングロトラ、クルルヤック、トビガカチ、ジュラトドスと言ったモンスターまで百竜夜行に未登場であり、出現モンスターの基準に謎が残る。 ちなみに、オトモ隠密隊で選択する百竜夜行では、これら未登場モンスターのアイコンも確認でき、素材も報酬として獲得出来るため、世界観上は登場している模様。 もっとも、厄介な状態異常を使うドスバギィ、ラングロトラ、イソミネクニなど、ゲームバランスを考慮した時に仕方が無いと思える面もなくはない(*14)。 主人公は「他の里守が戦っても撃退できなかったモンスターを最後の関門で防ぐ」という配置に付けられたと作中で明記している。よって百竜夜行に設定上は襲来しているが主人公がゲーム中でたまたま遭わなかったモンスターがいるという説明はできる。 世界観から言っても、一体一体が大自然に生きる力強い存在であるはずの大型モンスターがまるで雑魚敵のようにわらわらと関門に押し掛ける様は、特にシリーズ経験者から見ると違和感が強い。またその脅威に対しハンターでもない里の民が参加して迎撃に向かう(*15)、モンスター同士に繋がりも無いはずの群れを一体のモンスター(大物と呼ばれる個体)が統括しているなど、シリーズが積み上げてきた世界観と比較すると不自然な点は数多い。 特に古龍級生物たるラージャンが一般モンスターに混じって百竜夜行に登場するのは、納得しがたいファンも多いだろう。 ヒトダマドリ関連 ヒトダマドリは全体的に見ればプレイヤーに寄り添うシステムなのだが、やや賛否が分かれる部分がある。 食事や装備、スキルによって過去作品に匹敵するステータスは得られるので、ヒトダマドリの取得によって上昇する分は純粋にプラスアルファである。狩猟の効率を重視する熟練者は無視すればよいし、初心者は時間をかけて遠回りしても、これを集める事で安全に狩猟を進められる。メインの戦闘エリアや通路からは外れた場所に多くいるため、収集無視しても狩猟の効率が落ちる事はほぼ無く、純粋に選択肢が増えたのは評価点。 モンスターのエリア移動を追跡する過程で自然と獲得するバフによって狩猟時間が伸びるほどハンターも強化されるため、時間切れに対する補助要素にもなっている。 また、マップの探索を促す動機づけにもなっている。ヒトダマドリがいそうな場所を探してみたり、新たな採取ポイントや環境生物、効率的なルートの発見をプレイヤーに探らせる設計になっている。 防具が整うHR100を超えるとあまり積極的に集めることもなくなるが、アップデートで追加された「重大事変」と名の付くイベントクエスト群において、強化個体ヌシモンスターが出現し、剣士装備でも一撃で倒されかねない強烈な攻撃が出てきたことで、改めてヒトダマドリによる体力増強、防御力増強の意義が見直されている。 一方で、収集の工程は作業的で億劫という感想や、マイナスをプラスにする儀式という価値観で捉えるプレイヤーも少なくない。 今作は体力ゲージ・スタミナゲージが食事だけでは最大値に届かず、ヒトダマドリで補う部分の伸びしろが外見上余白として表示されているのも一因である。 決戦用フィールドなどの専用マップでは全能力を即最大値にする虹ヒトダマドリが開始地点に設置されており、敵のステータスも強化前提に引き上げられているので、攻撃力と守備力に関しては実質的な意味がないのでは?という感覚を持ちやすいのも後押ししている。 特にマルチプレイの体力補正との嚙み合わせが悪く、初心者がヒトダマドリを集めている間攻撃効率が落ちるので、戦闘に遅刻するとして批判されやすい。 和風テイストの押し出しが強い 本作では大型モンスターに、日本の妖怪(又は神格)のモチーフ・イメージが取り入れられている。 これは既存モンスターも例外ではない 。端的に言えば、多くの既存モンスターは後付けのモチーフ・イメージが追加されたということである。 また、大型モンスターには生態ムービーを兼ねた登場ムービーが存在するのだが、全て琵琶法師による怪談風の語り及び字幕とホラー映画を彷彿とさせるノイズ風のエフェクトが入っている。そしてムービーの後半にモンスターの決めポーズと共に筆文字でモンスター名が表示される。 こうした設定や今までとは毛色の異なるムービーにシリーズ経験者を中心に、「既存モンスターを妖怪に当てはめること自体が強引」と言う声や、琵琶法師の朗々としたナレーションが独特であり、やや否定的な感想も見られた。 開発スタッフによれば既存モンスターに対するモチーフ入れに関しては、どんどん取り入れられるネタが少なくなっていったようで、「モチーフ探しと取り入れには苦労した」と語っており、実際にやや強引な部分も見受けられる。 一方で、日本の芸能を取り入れた映像の完成度自体は高く、「本作の和風な雰囲気に合っている」「新鮮で面白い」と評価する声もある。 特にオサイズチやラングロトラ、プケプケなどの序盤で対峙する中型、大型モンスターでもムービーだけで威圧感や恐怖を覚えるとして高評価。「妖怪」というホラーなコンセプトは決して損なってはいない。とはいえあくまでも『モンハン』なので、極端に恐怖感のある映像表現はないのでその手の描写が苦手な人も安心。 また、単におどろおどろしさを強調するものではなく、勇ましさを感じさせるものやユーモアを交えたテイストもある。中には終始テンションが高かったり、狡猾なモンスターが嫌いなのかボロクソに貶してたりと琵琶法師自身もコミカルな一面が垣間見える。 海外版(英語音声)では独特の口調の再現が難しいと言う事を逆手に取り、琵琶演奏とナレーションの内容はそのままに落ち着いた口調でモンスターを紹介すると言う手法を取っている。 ムービーのリアルさも相まってまるで自然番組のような雰囲気が出ており、これはこれで非常に味のある内容となっている。 本作で登場する全ての大型モンスターにムービーが用意されている点を評価する声自体も多い(*16)。 過去作では特定のクエストを開始して特定のエリアに侵入するとムービーが流れるようになっていたものが多いが、本作では『MHX(XX)』のように特定のクエスト開始時に登場ムービーが流れるようになっている。 これにより、ムービーを見終えるまで参加要請を発信できない仕様やスキップできないという不満の声が解消された。 ギャラリーで再閲覧する際は、エフェクト・ナレーションの字幕を消した状態にもできる。この場合は従来の生態ムービーと同じような雰囲気になる。 モンスターのアイコンが妖怪にマッチした墨絵風になり、雰囲気こそ出ているものの、マップ上では識別性が悪いという声もある。 一部に和風押しが強すぎ、従来の要素と取り合わせが悪い(*17)との評もあるが、概して和風テイストのアートは好評である。 主人公のキャラクター性について よく喋るようになった主人公 発表当初こそ難色を示すファンも多かったが、オプションによって調整可能な事やゲームプレイ時では状況に応じてありがたい情報をプレイヤーに教えてくれたり、場所や場合によっては囁き声で話したり反響したりなど細かい部分にも作り込みに力を入れており、何よりこれまで分かりづらかった主人公(ハンター)の心情をうまく表現された台詞の内容から一転して好評を博した。 ボイスはテンプレ男性主人公、武人、快活な女性、成熟した女性などキャラ付けが濃い。少年のようなボイスがあるなど振れ幅が広くとられている(*18)のは評価できるだろう。 このような仕様を取り入れた理由の一つとして「外部ツールを使わずとも、他のプレイヤーとコミュニケーションを取れるようにしたかった」からとの事。実際にその面でもうまく機能しており、ボイスチャットが無くてもプレイヤーの気持ちをうまく代弁してくれる上、相手の事を咎めるような不快な発言は一切無い。 しかし、本作のNPC以上にどのボイスパターンもやたらと厨ニ的で仰々しい台詞回しが多く、ボイスの内容については未だ賛否両論。 どうしても気になるのであればボイスをモンハン語にするかオフにするといった手もある。 システム面でも若干作り込みの甘い部分がある 同じエリアにいるモンスターに居合わせると運搬中だろうが釣りの最中だろうが、狩猟クエストに赴いてない時であろうが、一戦交えようとする内容の台詞を発することがあり、プレイヤーの思惑と一致しないことがある。 一応、この台詞自体にはプレイヤーの近くにモンスターがいることを伝える意味もあるので無意味な仕様にはなっていない。 「大型モンスターがプレイヤー(ハンター)を狙っている」と言う内容の旨を伝えると言うものがあるのだが、マルチプレイ時では全員が同じ内容の台詞を同時に発する上に名指しされないのでどこの誰に対して言ってるのか分からないと言う指摘もある。こちらも台詞自体は「大技が来る」という注意喚起としては機能しているので無意味な仕様ではない。 主人公のキャラ付けの固定はいくばくか改善されるが、それでも作ったアバターによっては違和感が生じると言う場面はチラホラと存在する。 今作の主人公は「カムラの里で生まれて他所へ行ったことはなく、ハンター志望の修行中で本編開始時に資格を取った」という設定が固定されている。それに反する設定でロールプレイをしたかったり外見を壮年~老年で遊びたいプレイヤーには引っかかるものがある。このあたりはアバター型主人公と設定の迎合性の問題点でもあり、よく囁かれる話ではある。 だが注意深く確認すると、実は「主人公が子供の頃から付き合いがある」と明言しているNPCは老人がほとんどなので、主人公を中年の外見で作成しても「遅咲きのハンターを目指した中年」となるが矛盾はしないようになっている。 カムラの里では歴史的な経緯から住民は武芸を磨くことが求められており、里独自の戦闘技術を習得した者を「ツワモノ」と呼ぶという設定がある。主人公は本編開始直後にハンターの認可を受けたが、この時点で「カムラの里でも指折りのツワモノ」と呼ばれているのでギルドに登録されるハンターになったのは最近だが、ツワモノとしては既に成熟していたということらしい。 フィールド構造の複雑化 文字通り縦横無尽にフィールドを駆け回れる楽しさが評価されている一方で、過去作以上に複雑化したフィールドはストレス要素ともなりうる。 移動ルートの自由度が増えた反面、上下の高低差が大きいフィールドも多く、特に戦闘中で高所から落下してしまうと元の場所に戻るのが一苦労。 単純に登れる場所がわかりにくい場所も少なくない。ゲーム中で登れない場所(滝が流れている箇所等)について説明はあるが、それ以外にも登れない場所がある。 フィールドを駆け回っていたら登れずに立ち往生し、マップを見ると境界線まで来ていたといった事象も珍しくない。 本作ではモンスターへの案内の矢印を表示出来るのだが、『MHW( IB)』の導蟲と違ってかなりざっくりとした方向しか示してくれず、特に対象との間に高低差があるとマップを見て動かざるをえない場合もあるが、マップはマップでやはり高低差がわかりづらい。 恐らく『MHW( IB)』と違って固定されたルートがなくなったため、明確な最短ルートを示すことができなくなってしまったと思われる。 マップ上ではフィールド内の階層の繋がりがわかりにくく、複雑でややこしいとの不評もあり、後半のフィールドほどわかりにくさが増大していく。 複雑な構造なのにコクピット表示の全体マップに採集ポイントを表示させることができないのも問題点。 特に、地図上では採集ポイントが表示されているのに周辺に見つからず、どれだけ探してもないと思ったら異なる階層だった……などの事態が頻発する。 新要素の手記帳についても、探索要素として一定の評価を得ているものの、一部の配置がやたらと高難易度になっている。 隠し部屋や高所を見つけた報酬のようなものはともかく、草むらの中に無造作に配置されていたり、入り組んだ場所に隠されていたり、到底想像し得ないような場所に配置されていたりと、情報無しで完全収集するのはかなり難しい。 モンスターの仕様 新規モンスターは全体的に高評価だが、一部のモンスターは賛否が大きく分かれている。 中でもオロミドロは面倒な要素の多さから評価が大きく分かれている。 不評とされている要因は、狙いやすい前足の肉質が堅い・見切りづらい独特のモーションが多く、それらを組み合わせた連続攻撃を仕掛けてくる・一部の技の攻撃範囲が常識外れに広い・泥の地形出現(怒り状態時はスリップダメージ有り)……などなど。特に巨大な泥の柱で有利な地形を作り出す光景は一般モンスターとしてはあまりに規格外で、下手な古龍種より超常現象を引き起こしているとまで言われる。 過攻略の糸口に繋がる大きな打開策がないのも厄介で、攻撃に多用してくる尻尾を破壊しても先端がわずかに欠けるだけで攻撃のモーションや範囲は全く変わらない。 独特で長い溜めやコンボ技の多用、わかりにくい後隙からどのタイミングで付け入ればいいのか分かりにくく、想定以上に駆け引きが難解なモンスターになってしまったといえる。シリーズファンの中には動きが覚えやすく肉質がどれも柔らかい上に判定も有情なガノトトス(*19)のほうがまだマシという声もあり、今までのモンスターの中で一番嫌いという意見も少なくない。 このように散々に言われてしまっているが、理不尽な面は過去作の不評モンスターのガノトトス等と比べると控えめである。 全体的に動きが遅い故に予備動作も隙も大きい。射程と範囲に長けた攻撃が多い反面、懐に潜り込めば意外なほど簡単にやり過ごせたりする。泥による視界や足場の妨害はあれど、オロミドロ自身がダッシュや回り込みステップなどで無闇矢鱈と動き回ることはないため、相手の攻撃が終わっても頭や尻尾の先端がハンターの射程内に残り続けていることも多い。そのためガードやアーマー付きのアクションで凌げば長めの隙が丸ごと反撃のチャンスとなる。 オロミドロの実態は攻撃後の隙を突いてくるタイプのモンスターであり、ダメージを受けるのもプレイヤーが無理にオロミドロの後隙を狙おうとして攻撃しすぎた結果によるところが大きい。 尻尾の泥球を破壊した時や、半身を地中に埋めている時に怯ませた時は長めのダウンを奪える。部位が大きく動きが少ないと言う点から、一つの位置に長時間止まる武器種とはかなり相性が良い。前足の硬さについても弾かれない技を持つ武器種で対策することは可能。具体的には、尻尾や泥を使った攻撃の範囲外から安全に狙撃できるガンナー全般、弾かれない攻撃を多数持つガンランス、相手の攻撃をタックルで凌いだ後、大火力の溜め斬りを差し込みやすい大剣などが挙げられる。これらの武器種に慣れた人からは「不評の理由が分からない」と言われるまでの高評価を下されることもある。 メインモンスターを務めるマガイマガドは、攻撃力・範囲共に強力で、高い緊張感と達成感を評価する声も多い。 しかし、攻撃前後にステップやダッシュでハンターを撹乱する動作が非常に多いこと、動きの軌道が縦横無尽な点から行動パターンが掴みづらい。隙を見せる頻度は多くタイミングも明確だが、どれも一呼吸する程度の短いものばかりで威嚇や身震いといった長い隙は皆無なため、下手な反撃だと先に相手に動かれてしまう。鬼火纏い状態では多くの物理攻撃に付随して爆発性のガスを設置するのも厄介。 ポイントとしては、相手の攻撃後の隙を突くと言うよりも、攻撃中も安置への移動やカウンターでの受け止めを意識し、攻撃後は即座に反撃出来るように立ち回るのが重要。また、動きの着地点を読んであらかじめ大技を「置く」ように発動すれば面白いようにダメージが入る。そこまで熟練するのが大変だが。 上位になると新モーションが多数追加され「メインモンスターとはいえ強化が露骨すぎる」という指摘もある ヤツカダキは部位破壊によって隙ができるというタイプのモンスターなのだが、不評な要素が多い。 最大の不評部分は、普段は弱点の頭部が隠れていることにある。このためスタン狙いの武器はその用途では事実上役に立たなくなってしまう。 また、部位破壊を行っても、肝心の攻撃タイムが短すぎてろくに攻撃する暇もない。更には、破壊しなければならない尻側の部分を攻撃して反対側の頭部が出現するという形式のため、ただでさえ短いボーナスタイムが余計に縮む。 弱点以外の肉質は渋く、独特の戦闘を強いられるため、面倒な印象を与えやすい。 全般 グラフィック 本作は、『モンハン』シリーズ全体及びSwitch向けソフトの中で比較すればかなりグラフィックが書き込まれている。 特に本作で復活を果たし、グラフィックがブラッシュアップされた既存のモンスターやフィールドに関しては大きな注目を集めた。 グラフィックもさることながら、『MHW( IB)』に準拠したシームレスのフィールドを実現したことは称賛に値する。 一方で、ハードのスペック上仕方ない部分ではあるものの、『MHW( IB)』と比べた場合グラフィックは劣る。『MHW』が劇的なグラフィックの向上で高評価を得たこともあり、その落差がやり玉にあげられることも多い。 またエフェクト面でも『MHW( IB)』とは違った方向性であり、『MHW( IB)』のエフェクトを好んでいた層からは否定的な意見もある。 また、同じSwitchで比較した場合でも、『MHXX』でも携帯モード720pを誇っていたにもかかわらず、本作ではTVモードで750p、携帯モードでは540pほどと解像度が低下。解像度が低いことで映像は焦点の合わないピンボケになりテクスチャ解像度も低いため、書き込みが挙がったにもかかわらず「『MHXX』よりもグラフィックが劣化した」という印象を与えがち。 あくまで解像度の比較において『MHXX』に劣っているだけであり、モデリングや法線マッピングの向上でグラフィックの質が上がったのは間違いない。また、解像度の犠牲はフレームレートの安定化に繋がっており、携帯モードでも4人同時ネットワークモード常時30fps前後を実現するためには、仕方ないと言える。 Switchの性能を考慮するとギリギリのラインであり、プレイ中は特に本体の温度が上がりやすくバッテリーの寿命も減りやすい。 こうした事情もあり、本作のグラフィック面の評価はシリーズ経験数などから、正反対な評価が並立するという複雑な状況にある。 全体的に難易度が低め 特にハンター側の強化が著しく、シリーズ過去作と比べても「易しめ」という評価を受けることが多い。 一方で、『MHW』の不動・転身の装衣や回復カスタムのようなシステムレベルでゴリ押しを可能とした要素はまとめて廃止されており、アクション面での難易度は下がったものの他の部分でバランスは取れているとの声もみられる。 ベテランのプレイヤーからすれば物足りなく感じるかもしれないが、シリーズ初心者やアクションゲームが苦手な人がプレイする分には程よい難度であろう。 下記に述べるようにバランス調整不足と取れる点も多々あるが、どのような武器や戦術を選択しても十分にクリア可能である程度には自由度が高いといえる。 従来はモンスターの挙動をしっかり覚えなければならず、知識として知らないとどうしようもない部分も問われるなど、獲物への習熟が「狩猟っぽさ」を盛り上げるのに一役買っていたため、慣れや知識がなくともプレイヤー側のリアクションでそこそこカバーできるような今作の戦闘に対して、(毎度おなじみの声ではあるが)「モンハンらしくない」との評価もある。 アクションの方向性の変化 受け身機能は便利な反面、新たにハメられるパターンが増えている。受け身を取ることで逆にコンボを受け続けて死ぬような罠も増えた。 今作によって追加された技等により、ほとんどの武器種がモンスターの攻撃を無効化するカウンターや、ノーリアクションで受け流し、ダメージも軽減するアーマー行動を備えるようになった。これによってハンターの生存力は向上し、また敵の攻撃を避ける以外の新しい選択肢が生まれ、リスク・リターンを天秤に掛けた駆け引きが楽しめるようになった。 一方、ガードが可能な武器種はガードできる事自体の価値が相対的に低下し、引き換えに与えられたデメリットが目立つ結果となってしまった。具体的には、抜刀時の移動速度や納刀が遅いものが多く、位置取りで攻撃を避けるのが困難であること。ガードを活かすためのスキルが重く、それらが必要無い武器種と比べて、スキルの自由度が低くスキル面で格差が生まれていること…など。 優秀なカウンター・アーマー技の有無が武器ごとの格差を生じているほか、ハンマーはカウンターもアーマーも追加されたのに、どちらも低性能で使いづらいという別方向の問題を持った例も。 元から空中攻撃を得意としていた操虫棍は、「攻撃を受けにくい空中から攻められる」という強みが相対的に薄れてしまった。同じく強みであった「乗り」も今作ではクールタイム有の操竜に置き換わっているため、過去作ほどのアドバンテージはない。 また、本作を突き詰めると翔蟲や鉄蟲糸技をある程度使いこなす必要があり、新たなコマンドや管理すべきソースが増加したことで複雑化の要因にもなっている。 翔蟲で移動能力が上がった反面、フィールドの広大化で移動には翔蟲かガルクのどちらかが必須になり、それらはただ走るだけと比べると要求操作が増えてしまい、普通に移動するだけでも入力の手間が増えて面倒くさい面もある。 壁走りが思ったように出なかったり、壁や段差を利用したアクションの操作が多かったり、多用する割には少々不便な点もある。 装備品関連 大部分の武器が防御技を手に入れたことで武器ごとで出来ることの差が無くなりつつあり、十分なリーチ、やたらに高火力な技、3種類ものカウンター(敵の攻撃無効)のある太刀さえ使っていればいいとなりがち。 大剣が『MHW』での仕様のまま 大剣は元々抜刀攻撃と納刀を繰り返し当ててダメージを稼ぐというシンプルな戦法がウリだったのが、『MHW』で発動に時間がかかる真溜め斬りを主軸にしたモーションで根本的に別物になってしまい、「未来予知が必要」と言われるほど人を選ぶ難解な武器になってしまったのだが、本作でもそれが踏襲されている。 しかも、真溜めのモーションにさえ入ってしまえば溜めなくても高威力が保障されていた『MHW』と、最後まで溜めないと威力が出なくなった代わりに追加アクションで真溜めまでのプロセスを大幅に短縮できるようになった『MHW IB』に対し、本作は「最後まで溜めないと威力が出ないのに短縮手段まで取り上げられる」という両者の悪い所取りといった仕様になってしまっている。 加えて『MHW IB』で登場した従来通りの使い方ができるスキル「冰気錬成」も廃止されてしまったため、再び難しい武器になってしまった。 単純に据え置かれたわけではなく、新規要素や真溜め斬りに頼らない別な戦法も登場しているため、全く逆戻りというわけではないが、旧作型の大剣は帰ってこなかった。 同じく、ヘビィボウガンはしゃがみ撃ちが消されたまま。今のままではライトボウガンの長所に対してヘビィボウガンにやや劣る点も目立つ。ただ両者を比較した場合、運用法にもよるが決して弱い訳ではない。 「狩猟笛」の仕様が大幅に変更され、本作では別物に近いほど様変わりした。これについて、前よりも扱いやすくなったという声がある一方で、独特の立ち位置で愛好されていた武器ということもあってか、仕様変更を嘆く声も聞かれる。 狩猟笛の変更も不人気武器のテコ入れという明確な理由があったことから一概に否定されるべきことでもない。 『MHW』で遅くなって不評だった強化状態の移動速度が『MHW IB』で改善されたのにまた逆戻りしてしまっている。 『MHX』で初登場し、武器種の一つとして十分に確立していたニャンターが本作でも再登場しなかったために、再登場の望みを断たれたアイルーファンや使用者から残念がられた。 とはいえニャンターは仕様が他の武器種とは大幅に異なるため再登場できないのは致し方ない面もある。 「α/β」装備の差分の撤廃 『MHW( IB)』とは打って変わって「α/β」の差分がなくなったため、装備を直感的に選びやすくなったが見た目の自由度が下がってしまった。 過去作では「剣士/ガンナー」又は「α/β」で防具の外見が2種類あったが単純に1/2に半減した。代わりにオトモガルク用の装備デザインが増えているがハンター用のファッションを重視したい層には不満となる。 新規要素を成立させるために従来の強みやできることを減らされるような調整がなされている。 例えば、操虫棍は新技の「降竜」の代わりに「強襲」が削除された。スリンガーと全く関係のない基本アクションながら削除されたのはこの武器だけ。 ガンランスは「踏み込み突き上げ」の移動距離が減少した。鉄蟲糸技に関しては問題点を参照。 双剣は入れ替え技の「鬼人突進連斬」の威力が『MHW( IB)』よりも更に低下して雀の涙のようなダメージ量になってしまった。 これらの武器は目新しい要素こそ手に入れているものの、前作までは出来たことができなくなるような使用へと変更された為、賛否が分かれている。 モンスターのチョイス 本作では「大型モンスターの幼体・未成熟体は登場していても肝心の成体が未登場」というパターンが非常に多い。 過去作でもそのようなパターンがあるにはあったのだが、今作ではそれが顕著である。こうした点も未完成商法や出し惜しみが疑われる要因になった事は否めない。 特にやり玉に挙げられるのが「バサルモス」の成体である「グラビモス」の不在。『MH(無印)』から登場している最古参であるのに加え、バサルモスのモンスター図鑑にははっきりと「グラビモスの幼体」と成体名が書かれているのである(*20)。そのため、グラビモスがいつ狩猟出来るようになるかと期待していたプレイヤーは肩透かしを食らう事となった。 本作では火山系統のフィールドのみに生息する大型モンスターが新旧含めて一切登場しない。 他のシリーズでは一つに限定された環境下にのみ生息するモンスターが登場するのに、溶岩洞という火山型フィールドがあるにもかかわらず、上述したモンスターが一切登場しないのは前代未聞であり、違和感がある。 本作のヌシとコンセプトが被ってしまうためか仕方ない面があるかもしれないが、『MHX』以来となる亜種・希少種が未登場なのも残念がる声がある。 一方で、亜種モンスターは水増しとの批判も強く、武器を強化していく内に亜種の武器になってしまうなどの理由から未参戦を喜ぶ反応もあり、評価は分かれている。 開発のインタビューによれば、このような状況となったことにも事情があることが推測される。 過去作からの登場モンスターの選択は、クエストの進行に合わせて順次敵やハンター側の武器の属性を登場させていくことや、難易度段階ごとの役割、フィールドごとの設計など総合的な面から判断して選ばれるという。もし、本作に成体やボス系統のモンスターがすべて出演した場合、序盤相当のモンスターがやけに多くなったり、後半につれて火山出身のモンスターが偏るなどの状態になっていただろうし、必ずしもセットで出さなければならないという決まりもない。 もっとも、プレイヤーにとっては開発の裏事情まで気にしようがないので不満は払拭しがたいのだが。 相変わらず使いまわしの多い縄張り争い 『MHW IB』でも指摘されていたが、本作でも縄張り争いのモーションの使い回しが多い。 一応、『MHW( IB)』には無かった組合せの争いが見られたり、新造されたモーションの争いもあるのだが、やはり使い回しが多いため、違和感や残念さが目立つ。 アンジャナフvsディアブロス、リオレイアvsティガレックスなど、挑めるランクも危険度も一回り以上差があるはずのモンスター同士が互角の縄張り争いを繰り広げるのは違和感の最たる例。 組合せ毎に違う内容の争いを求める声が多いのは事実だが、やはり時間や予算の都合上難しいのだろう。 ご都合主観的な設定・世界観の簡略化 環境生物の扱いやモンスターの行動パターンについてリアルな描写を重視していた『MHW( IB)』に比べて、本作はゲーム的な快適さや遊びの幅を広げる方向性となっている。 上述した本作の評価点に繋がっている一方で、世界観を重視するプレイヤーからは「御都合主義的」「不自然」に感じやすい設定・描写も目立つ。 例えば、環境生物はアイテム(又はフィールドギミック)としての側面が強調されており、目玉である翔虫にしても「あまりにも人間にとって便利すぎる」とも取れる。 その他にも例を挙げれば、『MHW( IB)』ではモンスター毎にハンターを目撃した際のリアクションがバリエーション豊かだったのに対して、今作では全てのモンスターが「ハンターを見つけたら即臨戦態勢」と、『MHXX』以前の仕様に逆戻りしてしまっている。 また、従来では大型モンスターが瀕死状態になると、エリア移動時にずっと次のエリアまで足を引き連って歩くと言う移動法だったのだが、本作では通路に入ると途端に猛ダッシュするというやや違和感のある描写に。シームレスなマップとの相性やハメの防止など理由は考えられるのだが違和感はぬぐえない。 そして、大型モンスター同士が同じエリアにいると、ハンターを認識していなかった場合、二匹とも争う事なく闊歩し発見すると同時に争うという違和感のある状態になる事がある。操竜の仕様上、勝手に回数制限のある待機状態になるとゲームバランスに支障をきたしてしまう為なのかもしれないが、やはり不自然な描写に見えやすい。 フィールドギミックのうち、大型モンスターに大幅なダウンを与えられる大掛かりな仕掛けは全て撤廃。 一応、フィールドギミックが無い訳ではないがその大半が環境生物に置き換わっており、『MHW( IB)』と比べると見応えのあるダイナミックな描写は薄い。 本作の拠点で提供される食事の見た目は過去作に比べてかなりシンプルに。過去作では豪快な食いっぷりを見せてくれる美味そうなものが多い傾向があったため全てのメニューが三色団子に変わっている点については残念に思う声がある。 しかし、そもそも食事ですらない『MHP3』やチーズフォンデュの『MHX(XX)』などがあったことも考えると、本作の和風な雰囲気に合っているため、コレはこれでアリだと言う意見もある。またどれを選んでも同じ見た目の料理が出てきた過去作に対し今作では選択内容によって団子の見た目がしっかりと変わる点は評価できる。 開発コメントによれば「わかりやすさと見た目の楽しさを重視してカラフルな団子に統一した」とのことなので、ここで書かれる不満は想定した上で採用したと思われる。 拠点の仕様に関しても従来の仕様に回帰されている。 『MHW( IB)』では時間経過や特殊な条件下により拠点内のBGMや景観が変化したり、期間限定で集会所の催し(*21)が行われたりといった具合にかなり凝った仕様が施されていたが、本作では廃止に。 この辺りは本シリーズにどういった要素を求めるかで評価が変わってくる面もあるだろう。 これらの仕様変更もまた、海外では面倒な要素が嫌われやすいという教訓に基づいているのかもしれない。また、ハードスペックの都合などもあると思われるので仕方ない面もある。 BGMの仕様 本作では過去作の中型モンスターが数多く復活しているが、『MH3』以降初となる中型モンスターの汎用BGMが廃止となっており、小型・大型モンスターの区分に分かられる事となった。これには中型モンスター戦の新曲や従来のBGMのアレンジを期待していたファンから嘆く声が少なからず出る事となった。 もっとも、過去作の汎用BGMは特定モンスターの専用BGM同然になっていた事も多く、特に『MHW( IB)』の中型モンスター汎用BGMでは顕著な物であった。そうした意味では、曲数を絞る事によって、各汎用BGMが印象に残りやすくなったとも言える。 過去作から復活したフィールドの砂原と水没林は汎用BGMが一新されている。新曲もクオリティは高いのだが、過去作の曲のアレンジに期待していた者は肩透かしを喰らうこととなった。 一応水没林のBGMに関しては『MH3』が初出の曲のフレーズや雰囲気をある程度引き継いでいる。 前作『MHW( IB)』では、乗り状態に当たるBGMが本作の操竜状態時には短いフレーズを繰り返すオリジナルの楽曲が全モンスター兼用で流れるように変更された。 前作では各モンスターのBGM毎にパーカッションパートを追加すると言う凝った作りのものを流しており、それを聞けなくなって残念という声もあるが、乗りも操竜状態も通常の戦闘パート程長い状態が続かず、流れるタイミングもかなり限定的だったため、廃止は仕方ないと言う声もある。 既存曲のアレンジも曲の構成自体は原曲重視ではあるが、邦楽器やコーラスの多用には賛否両論がある。 「原曲よりも迫力が出た」と言う声もあれば、「邦楽器やコーラスが多用されて原曲とイメージが変わりすぎ」等受け取り方次第で評価が分かれる。もっとも、この辺りはシリーズ物の宿命であり、個人の感性次第ではある。 過去作同様にボーカル付きのBGMには全て日本語歌詞が設定されている(コーラスや掛け声のみの物は除く)が、ゲーム中で流れるのはいわゆるモンハン語版のみ。本作はボーカル付きのBGMが多いのだが、日本語版やオフボーカル版はサウンドトラックでしか聴けず、ゲーム中でも聴きたかったという声も多い(*22)。 ただし、日本語版がゲーム中で流れないのは本作に限った仕様ではない。世界観や海外を意識してモンハン語版のみにしているようだが、キャラクターボイスは日本語にできるので、ユーザーは違和感を覚えやすい面もあるのだろう。 マイハウスのカスタマイズ自由度が低下 本作では前作の『MHW IB』と違い、マイハウス内の大幅な模様替えはできなくなっている。 出来ることは、置物と掛け軸を入れ替えられる程度。自分好みの部屋に作り変えられないのは少々残念な所。 また、その置物や掛け軸をコンプリートするにはやや条件が厳しく、色んなバリエーションを選択できるようになるまでかなり時間が掛かる。 置物の大部分は雑貨屋がセール時に行う福引の大当たりで入手できるが、「セールの開催」「景品に置物が含まれるか」「大当たりを引けるか」と何重にもランダム要素が含まれるため、コンプリートにはかなり運が絡む点に否定的な意見がある。あくまでもオマケだが勲章獲得のためにはコンプリートが必要。 実は福引の置物は表示されてる景品の有無とは別に「景品が何であろうが大当たりを一定数引けば置物ももらえる」という救済措置が仕込まれているので「置物が景品になっている時だけ福引を引く」ということをしているとドツボにハマるが、とにかく福引が出たら機械的に弾き続けていればクエストを1000回程度行く頃にはコンプリートできる。クエスト1000回は多そうに見えるが他のやり込み要素を進めている間に余裕で達成できる数である。 環境生物を捕まえて放し飼いする事は出来なくなった。 どの環境生物もバリエーション豊かで、『MHW( IB)』ではハンターと戯れる事が出来たのだが、それが無くなってしまったのは惜しまれる。 また、この仕様変更に伴ってか魚は環境生物から従来のように単なるアイテム扱いに戻っているが、グラフィックが『MHW( IB)』並に凝っているのに、こちらもマイハウスでそれを自由に鑑賞出来なくなった点は残念である。 それに伴ってレア環境生物やサイズ違いを集める勲章なども無くなったため、面倒に感じやすい収集要素が無くなったともいえる。 『MHW IB』と違い、選曲して流せるBGMのバリエーションも最低限のものはほぼ出揃うようになり、拠点内全てのエリアでBGMを変更できるようになったのだが、相変わらず自由に聴けないBGMも存在する。 特に気になるのが小型モンスターとの戦闘時のBGMとモンスターがエリア移動する時のBGM、そして食事場のBGMを選曲できない点である。 また、闘技場のBGMを選曲できるようにする条件が何故か厳しい(*23)。何も知らないと選曲できないBGMと誤認するプレイヤーが多いだろう。 とは言え、これらの要素は本作のゲーム性にはそこまで関与しない点ではあるので、ゲーム性重視の人はそこまで気にならないかもしれない。 NPCとの会話内容 今作ではショップなどの機能のあるNPCとの会話中に一定時間経つと、「時間はたくさんあるから焦るな」と気遣ってくれるという仕様がある。 単なる遊び要素であり台詞自体も親切心に溢れたものなのだが、この「一定時間」が割と短く、特に加工屋などの利用頻度の高いNPCでは頻繁に聞くことになり、「逆に煽られているようで苛々する」という意見も少なくない。 特に集会場側の加工屋のナカゴは、どこか小憎らしくも感じられる飄々とした表情やボイスから嫌うプレイヤーにはとことん嫌われており、モブながら5chにアンチスレが立つなどわけのわからない注目の仕方をされた。 一方で特有の台詞回しなどが一周回ってクセになったり、重ね着装備が彼の発案であるとの設定が明かされると手のひらを返し絶賛するプレイヤーも相次ぐなど、なんだかんだでネタ的に愛されているキャラでもある。 どうしても気になるのであれば、モンハン語に切り替えたりNPCのボイスを消してプレイすると良いだろう。 問題点 アップデートを適用しないとストーリーが完結しない ストーリーの完結(元凶となるモンスターの討伐)は発売日から二ヶ月後に配信されたver.3.0にて「追加エンディング」のような形式で搭載されたのだが、この点について最初から入れるべきだったという批判は根強い。 他にも初期バージョンは強化が途中で止まる武器が数多くあったり、一部スキルの装飾品が未実装であったりと、アップデート前提の要素が多くみられた。 これらの要因によって実質ver.3.0がver.1.0だという揶揄がなされることになってしまった。メジャーアップデートの内容そのものは好評なので、本当に最初から入ってさえいれば、この部分に関しての評価は変わっていただろう。 仮に最初からver.3.0相当の内容がリリースされていたとしても、Switchの8GBゲームカードのデータ量を超過するため、単価の高い16GBゲームカードを導入する必要があった。カプコンがそこまで意識したかは不明だが、コスト等の関係からアップデートを前提とした内容になった可能性もある。 スタンドアロン型のゲームでありながら進行状況をメーカー側にコントロールされるため、ある程度まで進めたらやることが尽きる、といった展開になりやすく、ver.3.0が配信されるまでは不満が吹き溜まっていた。 特に、発売直後のバージョンではラスボスに相当するモンスターを倒すとマカ錬金を回すくらいしか先行してゲームを勧めた層にとってはやることがなく、以降のアップデートでも内容が小出しになって途中で進行が止まり目標がなくなることも、後述の「ボリュームが少ないゲーム」との印象を強くしていた。 ただし、本作の開発期間中は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による世界的なコロナ禍の真っ只中であり、開発体制に様々な影響が出ており、世相を鑑みるとやむを得ない面もある(*24)。 しかし、それならばそれで発売を延期してでも、「全て入れるべきだった」という意見もある。 当然ながら、アップデート自体は無料となっている。また、アップデートのロードマップ自体は発売前から告知されており、追加エンディング実装のアップデートは発売から約3か月後と、それほど長い期間が空いたわけではなかった事はせめてもの救いではある。むしろ、数ヶ月で一通りクリアして持て余してしまうというのもガチ勢ぐらいで、1日に数時間しか遊ばないようなプレイヤーにとってはさほど気にならない期間である。 また、 現在であればアップデートを適用する事が前提になるため、ネット接続が不可能な環境で購入・プレイしない限りは問題にならない 。対応ハードがSwitchであるため、ネット環境を持たない人物でもフリーWi-Fiのある場所に持ち出せば接続が可能。 大型アップデート時、特にver.2.0はガラリと変わった装備環境や多くの追加モンスターがいた事もあり、リアルタイムで遊んでいた界隈には一定の盛り上がりがあった点はフォローできる。 しかし、ver.3.0ではあくまでストーリーの完結に重きを置いていたためか一転して追加モンスターの数が少ない上に、新要素と改善点も少なかったため、ver.2.0のような内容を期待していたプレイヤーからは肩透かしを喰らうこととなった(*25)。 また、ver.3.0のメイン内容である 奇 (く)しき 赫耀 (かくよう)のバルファルクに関してもやや面倒な仕様があり、ストーリーをクリアしてHRを100まで上げないと狩猟できない。過去作と比べてHRを上げやすくなっており、ストーリークリアまでは一定の条件をクリアする度に緊急クエストが出現するため飽きにくいのだが、それ以降は出現せず、クリアしてないクエストの消化や効率の良いクエストの周回になりがちでマンネリ化しやすく、目標のHRに行き着く前にダレやすい。 マカ錬金の仕様 本作の護石周りの仕様は、非常に悪いものになっている。 護石の入手方法がランダム入手に戻ったのだが、過去作で散々やり玉に挙げられた最適解といえる護石の出現率が低すぎる点に改善がみられず評判が良いとは言い難い。勿論運はあるのだが、理論上出現しうる最高のスキルとスロットの組み合わせの護石を求めた場合、効率よく護石を集めるためだけのプレイを3時間ずつ毎日続けたとして、100年以上やり続けても出現を期待できるほどの試行回数にはとても足りない(*26)と言えばわかってもらえるだろうか。そこそこの性能の護石で妥協しても膨大な時間がかかりかねない。 過去作品で良質の護石のためにひたすら採掘を行う、効率の良いクエストをひたすら周回するなど作業的という批判が根強く、入手方法をモンスター素材を支払う方法とすることでハンターの本文である狩猟と紐づけ批判に対応したと思われる。しかし素材毎のポイント格差が大きく結局効率のよいクエストをひたすら周回するという図式はそのままだった。 過去作から毎度、低確率ならば相応にスキルの移植やスロットの増加などプレイヤー側が関与できる要素や、ソシャゲのガチャでいう「天井」のような救済措置が必要だといわれていたが、過去作からの不満を全く吸収しておらず、全く進歩がないどころか悪化している点は大いに批判された。一応、排出されるスキルを選択できる要素も存在するが需要の多いスキルに対応していないことから空気と化している。 前述した難易度の低さも相まって現実的に入手可能な程度のスキル内容でもプレイには支障はないのだが、理想の装備が組めないなどのフラストレーションは如何ともしがたい。 過去作で配信された救済クエストのような効率よく大量に入手する手段がない点にも不満の声がある。 さらには、『MHXX』にあった護石の専用リスト画面がないため、不要な護石の再利用時に選択するのが非常に面倒くさい、モンスター素材をセットするにも一々選択するための操作が非常に面倒くさいとモチベーションを削がれるような要素ばかりである。 エンドコンテンツの乏しさ 本作には、『MH4』のギルドクエスト、『MHX』の特殊許可クエスト、『MHW』の歴戦の個体といったエンドコンテンツに相当するものが本作には存在しない。 Ver.3.0以降もアップデートによってイベントクエストが追加されているが、量・質共にエンドコンテンツとして見るにはやや物足りない。 その、イベントクエストのクリア報酬も、ポーズやチャットで用いるスタンプばかりで新しく作れる武具が少ない点についての批判がある。過去作のような武器や一式防具を作成できるイベントクエストや、挑み甲斐のある高難易度クエストも少ないため、1回クリアすれば用済みになってしまうクエストばかりなのも味気ない。 また、いわゆるコラボクエストも他者とのコラボは数件のみで物寂しい。PC版も発売された事(*27)や、世界同時展開である(*28)といった事情は察せられるが。 ここまでを纏めると、難易度の低下も相まって、長期間やり込むモチベーションを保ちにくい。念のためフォローしておくと、ver.3.0の時点では標準以上のボリュームを備えており、単体のゲームとして客観的に必要十分な内容量ではある。しかし、エンドコンテンツ以外にも上述したアップデート前提の内容やコラボレーションの少なさ、薄めなストーリー、実用的な武器種の少なさなど様々な要因から本作には「(モンハンとしては)ボリュームが少ない」という評価が多く見られることになってしまった。 回避が弱体化 今作はモンスターの攻撃の追尾が非常に強く、しかもディレイをかけてくる敵も多いため、位置取りやローリング回避だけでよけながら戦うのが困難になってしまった。 従来通りの感覚で回避しようとすると、本当にタイミングがきつく、ジャストでのボタン押しが要求される。時計回り回避や位置避けで立ち回っていたプレイヤーにとっては不満が大きい。 代わりに、回飛距離アップのスキルが強化されている。要するに、今までできていたことが弱体化され、それを補うためにコストを支払う必要が出た。 また、回避行動に付与される無敵時間も大幅に短縮されてしまった。無敵時間による回避は本シリーズの快感で重要な要素だったために、プレイングの楽しみが減少する結果に。 代わりにカウンターがバラまかれている。要するに、新要素を押すためにプレイヤー側の選択肢を狭める結果になっている。 よって、武器種ごとの適応・不適応の差も大きく、今作の武器格差の大きな要因の一つとなっている。影響が大きかったのは位置避けや回避を多用する片手剣、無敵時間を利用していたランスやガンランスである。これらは根本的に立ち回りの見直しを余儀なくされている(*29)。 『MHXX』でも、狩技の長い無敵時間やイナシや剛・鬼人切りなどのカウンターアクションが豊富だったものの、それらは位置回避やフレーム回避と両立しており、プレイヤー側の選択肢を純粋に増やす物だった。 武具の調整不足 近年の作品としては、かなり 明確な形で 武器種感の性能差が存在している。 + 強武器とされる武器についての問題点 強い武器種として挙げられやすいのは、ガンナー3種(ライトボウガン、ヘビィボウガン、弓)及び剣士では太刀。とくにボウガンの「斬裂弾」と「徹甲榴弾」はバランスブレイカー気味である。 今作のモンスターは弾肉質を固くすることでシリーズ恒例の遠距離有利のバランスを調整しようとしているように見られるが、この2種の弾は弾肉質を参照しないため猛威を振るっている。 斬烈弾は切断属性のダメージ与えるが、その威力が非常に高く、モンスターによってはほとんど調合分の斬裂弾のみで狩猟できてしまう。 徹甲榴弾は肉質無視のダメージ+スタン値を与えるが、十分な火力に加えスタン値が非常に高く、レベル3ならば頭に2発だけでスタンが取れるという打撃武器を遥かに超えるスタン能力を誇る。 しかしこの2つの弾は言わばボウガンの立ち回りから逸脱した効果を持つ、「弾属性」に属さない攻撃手段であり、「ボウガン自体が強い」か否かについては疑問符が残る。 実際、評価の高いボウガンは斬裂弾又は徹甲榴弾に特化した武器ばかりである。 こうした環境が出来上がった原因は、今作のモンスターの弾肉質がやたら硬いことにある。例え弾弱点とされる部位でも、斬撃や打撃に比べると明らかに低い肉質値であることがほとんど。(シリーズ恒例ではあるものの、)中には「弱点特攻」がギリギリ適用されない、露骨な肉質もある。また、非弱点部位は特に極端であり、中には弾肉質1=物理弾ダメージ99%カットというかなり厳しい肉質を持つモンスターも存在する。 アップデートによる追加モンスターは弾肉質がさらに渋い傾向にあり、弓を巻き添えに斬裂弾&徹甲榴弾偏重がますます助長されてしまっている。 弓は火力でいえば全武器中トップクラスだが、操作難度が高いためかボウガンほど槍玉に挙げられることは少ない。 前述の通り、今作はモンスターの弾肉質が劣悪だが、そんな環境でもなお弓がトップクラスの火力を発揮するほどに、基礎性能が恐ろしく高い。物理面だけでなく属性面も強いのが大きな追い風となっている。 しかし操作難易度についてもシリーズトップクラスに高い。『MHW( IB)』のチャージステップが続投している一方、照準した部位をステップ後も狙い続けてくれる機能が廃止されているため、高い火力を出すためには左右に激しくステップしながら弱点部位をエイミングして射撃し続ける必要がある。 本作ではジャイロ操作による右スティックなしでのエイミングが可能であるため、弓使いはこれの習得を奨められることが多い。 逆にいえば、ここまでしなくても平均的な火力は十分出せるため、武器種自体の敷居が高いというほどではない。 剣士では太刀が特に強く調整されている。そこそこの移動速度、豊富なカウンター 回避手段、飛翔蹴り→兜割りの瞬間火力が優秀……と一通り揃っており、弱点が殆ど見つからない。シリーズ過去作では「ガード不可」が短所として挙げられがちだったが、本作の太刀は防御面すら優秀なレベルに仕上がっている。 スタッフからも「本作における初心者向け武器は片手剣ではなく太刀」と明言されており、基本的なアクションだけである程度戦えるようにしたという点では明らかに狙った調整であると見られる。 最大火力を発揮するにはカウンターを的確に決める必要があるためターゲットが分散するマルチへの適性が低めという欠点はあるのだが基本的なアクションだけでも十分に強いため欠点といえるかは微妙なところ。 武器調整と直接の関係は無いが、ストーリー上で明らかに太刀が優遇されているシーンが見受けられたことも「作品全体で太刀が贔屓されている」と批判される要因となった。(該当シーンの詳細はネタバレにつき伏せる)実際の開発の思惑は不明だがかなり重要な場面に使われてしまったこともあり、良からぬ勘繰りが生まれるほど太刀が突出して強かったということは事実。 + 弱武器とされる武器種についての問題点 ガンランスに関して、スキル構成による火力の頭打ちが早い(*30)ため、攻略はともかくタイムアタックレベルのやり込みではどうしても他武器種に大きく劣ってしまうため、中~上級者からは不満が多い。 ただ、ブラストダッシュが常用できるようになったため、斬れ味及び残弾数と引き換えにはなるものの、遠距離の機動力に関しては歴代ガンランス中最高…どころか、本作の全武器種で比較してもトップクラスに食い込んでいる。火力の乏しさは否定できないが、今までの鈍重なイメージを覆した変態的な立ち回りの自由さについては比較的評価されている。 チャージアックスの超高出力属性解放斬りは、当たり判定の調整によって全弾命中がかなり困難になった上にダメージまで下げられている。当てづらいのに当てても弱く、最大の大技が弱体化されていることには不満の声も多く見られる。太刀とは逆にリスクに対してリターンが乏しい、或いは返しでの反撃リスクが高く、高出力型の人気が低下してしまった。一応、前作で超高出力型が強かったことを受けた措置ではあるのだが……。 超高出力以外の攻撃方法としては高圧廻填斬り(前作で言う斧強化)をメインに据える手もあるが、これも「斧モード解除で強制解除」という厳しい制約があり、火力を出し続けるためにはできるだけ斧モードで立ち回る(=移動・安全面を犠牲にせざる)を得ない。正直なところこの型では火力・防御・使い勝手等ほぼすべての面で太刀と同等以下としか言えないのが実情である。 また、各種強化を施し本領発揮するまでに相変わらず時間がかかるため、設備攻撃と武器攻撃が何度も入れ替わる百竜夜行とは相性が悪い。 雑に使っても火力の出る太刀と比べると、隙が大きく動作も固いというデメリットが目立つだけの不満の残る調整である。 操虫棍は体験版時点では「死に武器」に近いほどの火力の乏しさだったが、本編では体験版で使えなかった要素により、それなりに復権。「空中戦特化」という個性が強く押し出されるようになっている。ただ、全体的な操作の複雑さに対して火力の伸びが微妙な欠点は変わっておらず、「乗り」の削除もあって一線級の武器と言うには微妙なところ。とはいえ、他の武器にない独特な立ち回りが可能で「性能はともかく、使っていて楽しい」と概ね好評。 猟虫のシステムが極限までシンプル化され、単に「店で買った虫を装備するだけ」になり、育成などの要素は撤廃された。ハンターごとの差別化という意味では不満の声もなくはないが、今までの形式が複雑すぎた感は否めないので方向性としては理解しやすい。 猟虫は4系統用意されているが、唯一「通常型」は際立った個性がなくある程度慣れたプレイヤーからはまず選ばれない。もっとも、通常型の猟虫はシステム的に明らかに「初心者向け」として調整されている感はあるので、ある程度意図的なものと思われる(*31)。 ヘビィボウガンは弾肉質に関係ない部分で強武器と認識される一方、特殊弾である「狙撃竜弾」は隙だらけの危険なアクションにもかかわらず低威力でまったくリスクとリターンに釣り合っておらず、半ば死に要素と化している。 そして誰からも忘れ去られ、公式使用率堂々の最下位となったランス……もとい「流転棒」はかなりいびつな武器と化していた。 ランスとは切っても切り離せないガード性能の装飾品が大きくなったことで付けづらくなっており、さらにセットで付けたいガード強化も3段階に分かれるなど、スキル周りでの不便さがアップしている。なら回避ランスを……と言いたいところだが、前述の通り本作の回避は不遇なので頼りない。 ランスの中で文句なしに強いといわれるのが鉄蟲糸技の「流転突き」なのだが、ランスとは思えない高火力の代わりに 操作が非常にピーキー で、2撃目を出すための操作が移動スティックを倒すだけで出てしまうため、うかつな操作を許さない。しかも、ゲーム内の説明に載ってないフィニッシュ攻撃が存在する。そんなところまで玄人向けにしなくても… 他の鉄蟲糸技である「アンカーレイジ」「デュエルヴァイン」は問題があると言わざるを得ない。前者は『MHX(XX)』に存在した「ガードレイジ」に似たカウンター バフ技であり、バフが赤(弱)と橙(中)と黄(強)の3段階存在しているため当然ながら黄で取りたいのだが、 ガード性能を積むと黄になりにくい という仕様がありチグハグ感が否めない。後者はモンスターに糸を括り付け、糸がつながっている間はモンスターまでジャンプできるという技なのだが、そもそも糸を括り付けるアクションの判定がすさまじく小さい 硬直が長い、糸をつけてもジャンプできるだけ、そして蟲消費が2個と使い道が果たしてあるのかと言いたくなるようなさんざんな性能であり、しかも入れ替えできないということでランス使いは笑うしかなかった。 入れ替え技として『MHX(XX)』から「ジャストガード」が復活しているのだが、ジャスト判定が短縮されていたり成功時に出せる十字払いが弱くなっていたりと、リスクリターンの見合った技とは言えなくなっている。 前述のとおり無敵技やカウンターが多くの武器種に配られたことにより、ランス最大の強みであるガードの信頼感が相対的に弱体化しているにもかかわらず、その補填も十分とは言えない状態である。 百竜武器の性能は先述のとおり、「二番手~三番手」に落ち着きがちだが、弓は頭一つ抜けて強力な一方で操虫棍は弱すぎる。 弓はカスタム枠が6とぶっちぎりに多く、デメリットなしに矢レベルを最高まで上げられる点が強力。かつては全ての属性と矢タイプで百竜弓が最適解になる程であった。アップデートにより強力な武器が増えた現在ではさすがに全てとは言えずとも、未だに多くの通常武器を食ってしまっている。 操虫棍は専用要素である猟虫Lvが低く、これを向上させるカスタムは攻撃力を大きく下げるという、弓とは真逆のデメリットを背負っている。カスタム枠も3つしかなく、どう使っても弱い。発売当初から一貫してナルガ武器が最強の座に君臨していた事もあって、操虫棍使いの武器選択にまつわる不満は大きい。 ボウガン2種も操虫棍ほどではないが弱い。ブレ・反動・リロードが全て劣悪で、そのうちどれか一つ程度しか改善できない。そもそも徹甲弾・斬裂弾の扱いに長けた武器以外選択されにくいため、あまり話題に上がらないが……。 一部の鉄蟲糸技・入れ替え技が調整不足な物が散見される 最も顕著なのがヘビィボウガンで、「近接攻撃」「回復機関・狙撃竜弾」はまず用いられない。それぞれ「タックル」「機関・狙撃竜弾」に出番を奪われてしまっているのが実情であり、入れ替え枠の3分の2がまともに機能していない。ただ、前述のように狙撃竜弾そのものが火力が低すぎるので、「狙撃竜弾ヘビィを使うなら、一応回復になる回復機関・狙撃竜弾の方がまだ使い所がある」と斜め上の評価をされて採用されるケースもなくはない。あくまで消去法で選ばれているだけで、この入れ替え技が評価されているわけではないが… ガンランスの「地烈斬」は使用後一定時間、砲撃のダメージが1.2倍になりと強力…というより これでやっとまともな威力になるよう調整されている ため事実上一択であり、「デバフ解除」「儀式」とすら揶揄される。効率を考えると競合する「ヘイルカッター」を選択する理由がほぼ存在しない。 また、大剣の「ハンティングエッジ」も調整不足な傾向がある。利便性やゲージ消費量を考えて「金剛溜め切り」が圧倒的優位とみなされている。 ハンマーは鉄蟲糸技の「インパクトクレーター」が飛び抜けて高火力……というより他のモーション全ての火力が抑え気味で、効率を突き詰めると「狩猟中に何度インパクトクレーターを当てるか」という内容に行き着いてしまう。 属性・状態異常武器が冷遇気味で、モンスターの体力や属性肉質を見ても、属性攻撃が有効になりにくい。 「攻撃」「見切り」「弱点特効」など、物理火力を飛躍的に高めるスキルは豊富で積みやすいが、属性面の強化となるとバリエーションに乏しい。また、「会心撃【属性】」の弱体化も大きい。 これにより威力は低いが手数の多いコンボを使う意味が薄くなっている。 『MHX(XX)』に存在した武器の究極強化のようなシステムがなく、多くの武器がゲーム後半の性能に達しないで強化段階が終了してしまうために、武器の選択肢が乏しい。この点も「無属性武器の優位」に繋がってしまっている。 属性を有効活用できるのは弓と双剣だけであると言ってよく、ほとんどの武器種は強力な無属性武器を持っていれば大抵の状況に対応できる。ボウガンは属性弾も不遇なため、斬裂弾&徹甲榴弾偏重がより加速している。 『MHW( IB)』も物理に偏りがちなゲームバランスであり、その一端を担っていたスキル「無属性強化」を廃止しているのになおこの状況である。斬裂弾の強力さといい、前作と同じ轍を踏んでいる。 同様に状態異常属性も不遇気味。システムの変更に伴ってモンスターの体力が従来より大きく増えた関係で、毒や爆破、睡眠時のタル爆弾といった固定ダメージソースが相対的に弱体化した。麻痺も物理性能の低さを補っているとは言い切れず、効率重視の狩猟では使用される事は少ない。 ただし、状態異常が強すぎるとハメの横行やバランス崩壊を招き、実際に過去作品でも度々調整ミスを起こしているため、これらの調整には慎重にならざるを得ない事情は窺える。 一応、百竜夜行のミッションの中に「モンスターを状態異常にする」項目があり、これを素早く達成できる属性重視の爆破武器には一定の需要がある。 上述のように武器や技にバランスの問題を抱えてるのにもかかわらず、『MHW( IB)』でなされていたアップデートによる武器のバランス調整には消極的な姿勢が見られる。 直接的な調整であるモーションの火力や隙の軽減・増加などはされず、ほとんどが不具合修正に留まっている。 追加モンスターの弾肉質など、直接的な調整を行わずにバランスを取る姿勢こそ見られるものの、裏目に出てしまっている。 特に、武器種の中で火力面で完全に取り残されているにもかかわらず有利に使える不具合挙動は修正されたガンランス使いからの不満が多い。 いきなり完璧な調整を求めるのは高望みだがアップデートで修正してくれればよいという期待があったものの、公式が「『サンブレイク』の発売に合わせて武器バランスを調整する」と発表した。実際は『サンブレイク』配信の1日前に調整パッチを配信したが事実上は発売からサンブレイクまでの1年3か月の間、本作は武器の調整アップデートを放棄したに近しい。他の不満点で「エンドコンテンツが乏しい」というものがあったが、武器バランスの調整を一度もしない上にエンドコンテンツが乏しいということになり、不満点が複合して叩かれる要因となってしまっている。 武器調整が不評だったことの証左として、次作サンブレイク発売前の武器紹介動画のいくつかに 低評価が殺到 したことが挙げられる(*32)。動画で紹介された新要素に対しての批判もあるだろうが、内容に何ら問題の無いはずの太刀の紹介動画にすら低評価が多く付けられたことから、真因としては ライズ時代の武器調整への不満が爆発してしまった というのが正しいだろう。 該当ページに記載の通り、サンブレイクは本作の批判を受けてかシリーズでもトップクラスの良調整となっており、本作での不満の多くは解消されたといえる。 しかしせっかくの新作PVに多くのブーイングが寄せられるほど、本作の武器バランスが劣悪だったこともまた事実である。 ストーリー性の欠如 プロットを抜き出すと、本作のシナリオは「単に出来事が進むだけ」であり、感情移入や意外性のある展開や普遍的な要素がなく、ピンチなどの盛り上がりやメリハリに欠け、かなり物語構造が弱い。というよりも、ほぼ構造が存在しない。 登場人物の固有名の設定などで人間NPCの「キャラクター性」は強まったものの、物語の骨格に寄与するような人物がおらず、シナリオ的な意味での存在感がない人ばかり。掘り下げがない、などと言われている。 和風設定もストーリー面ではそこまで活かされておらず、拠点の雰囲気作りと住人の特徴づけ程度の意味合いしかなかった。 ストーリーの進行はNPCとのテキスト会話と最低限のムービーで済まされるのみで、ムービーはフルボイスではあるものの味気無さは否めない。 視覚的にも文字情報的にもプレイヤーにとって「百竜夜行の脅威」を具体的にイメージさせるものがなく、結局主人公も歴代の主人公ハンターのように請われるがままに淡々と戦うだけであり、「自分自身が状況に貫入していく一体化感覚」を感じようがない。 『MHW』のストーリーはNPCの扱いや描写こそ批判されたものの、ゲーム内でリアルタイムに展開されるシネマティックな演出やアドベンチャー部分自体は高評価を得ていた。ただし、これはスペックの都合もあるため、仕方ない部分もあるだろう。 そもそもストーリーの基本構造が「嵐を操る古龍に追い立てられたモンスターが里を襲う」と、『MHP3』とほぼ完全に一致してしまっている。もちろん、様々な要素により差別化はされているが、和風系の拠点ということも合わせて「オマージュ」というよりは既視感の方を強く感じる。 村クエストのストーリーも、ストーリーというより事実が並んでいるだけで薄すぎる メインモンスターであるマガイマガドも物語の根幹である百竜夜行とは直接的に関係なく、倒さないといけない事情はあるものの倒しても百竜夜行の解決そのものにつながらないという微妙な立ち位置である。 これまでのメインモンスターはストーリー上で実際にゲーム内で対峙する場面は複数あることが多いのだが、本作ではムービーイベントでの顔合わせ後にマガイマガド対策を進めるストーリーに移行、最後に会う時は決着をつけるクエストのため、ゲーム内で顔合わせする機会はたったの一回のみになってしまっている。 50年前に被害をもたらした存在として、過去の災禍を現在の主人公が乗り越えるという流れになっていること、主要キャラであるフゲン、ハモンといったキャラとの因縁があるのだが、すべてあっさりと処理されていてヤマがない。 シナリオ自体、里クエスト→集会所下位→集会所上位と続く構成であるため、先に集会所から進めた場合はストーリーにも違和感が生じてしまう。 もっとも村クエストの概念がない『MHW( IB)』を除いても、村クエストを進めないと重要な要素が得られないという作品が『MH4』から連続で8年以上、4作にわたって続いている上にもちろん今作でも里クエストを進めるように誘導した上でそうしなければ未クリアの表示が常に残り続けるのでこの状態でなおも里クエストを進めず集会所のみ進めるケースは限られると思われる。 一部メインNPCの扱い カゲロウとロンディーネの二名は公式サイトで紹介されている割にはストーリー上のテキスト会話ですら全くと言っていい程関わって来ない。 一応二人とも施設を開いているため、何かしらの形でお世話になる事が多い。しかし、テキスト会話を見る限りでは武術の心得があるかのような内容が垣間見えるが、百竜夜行で彼らを呼び出す事は出来ない(*33)。ロンディーネに関しては「すぐにでも助太刀したいが、海の向こうにいる主が許可してくれない」と明確な理由が語られている。 そして一番影が薄いのがコミツである。ストーリーに関わる事は無くも無いが、出番は短く、ムービーのみである。 また、上述した2人と違い、ゲーム的な面でもお世話になる事は無いため、公式サイトで紹介されている割には他のモブキャラとほぼ同等な扱いになってしまっている。 発売直後にカプコンが出したインタビューでコミツ役の声優が「上手に焼けましたー」の声を収録したことを述べているが作中には出てこない。収録したボイスをカットすることはゲームでは珍しくないが当初は現在と異なる描写をする予定だった可能性はありうる。 モンスターの仕様 マルチ補正は緩くなったとはいえ、モンスターの耐久力は前作『MHW IB』から依然として高めの調整になっている。 体力については、今作は操竜システムを筆頭にモンスターに大ダメージを与える手段が充実している上、翔虫アクションでハンター側の手数も大幅強化されているため、タフすぎるという印象は『MHW IB』に比べるとかなり改善されている。 部位耐久値については、おおむね全てのモンスターの部位が200~300代と過去作品と比べても高め。しかもその殆どが2回以上怯ませないと部位破壊が達成できない仕様となっており、部位破壊の難度は歴代シリーズでも高い。 部位破壊で最も悪名高いのはボルボロスの頭殻で間違いないだろう。 打撃属性でしか破壊できない条件はそのままに耐久値が不自然なほど引き上げられた。「ハンマーや狩猟笛で複数回スタンさせても壊れない」「頭しか殆ど攻撃せずに捕獲ラインまで削ってようやく破壊出来た」といった報告が相次いでおり、余りの壊し辛さに残り体力が絡んでいるのではないかとも推測されているが詳細は不明。 マガイマガドやラージャン、奇しき赫耀のバルファルクなどは体力に比べて全身の部位耐久値が高めで、特に体力の少ない複数狩猟、部位耐久値の跳ね上がるマルチプレイでは、一、二部位ほど破壊した時点で既に瀕死という状態も珍しくない。 一部のモンスターは耐久値とは別ベクトルで部位破壊の難度が上昇している。 『MHW( IB)』ではリオレウス/リオレイアやプケプケの背中破壊は、乗り状態時に岩や樹木にぶつけさせることで容易に達成できたが、乗りがなくなった今作では武器でしっかり狙わないといけなくなり、部位破壊の難度が急上昇。一方、同じワイバーン骨格であるバゼルギウスの背中は、腹と部位判定が共有になったことで、腹を攻撃するだけで簡単に破壊できるようになった。(*34)上記3体にもこのシステムを流用することは出来なかったのだろうか。 トビカガチは前足の判定が『MHW( IB)』からやたら狭くなり爪の入手が困難になった。捕獲でもそこそこの確率で手に入るのが救いか。 ジュラトドスはスリンガーの削除で身体に纏った泥を能動的に剥がせなくなってしまい、攻撃して怯ませるしか泥を剥がす手段がない。そこから更に攻撃して部位破壊達成となるのだが、戦闘中にも頻繁に泥を纏い直すため一部位も破壊できずに討伐してしまうことも多い。こちらも入手に部位破壊が大きく絡んでくる素材が無いのは救い。 エリア移動が多い 従来作と比較すると、エリア移動の頻度が高く、フィールド上で追いかけっこになりがち。また、睡眠状態にしてから攻撃して目覚めさせると必ずエリア移動をするようにルーチンが組まれており、遅延が多い。 ヌシモンスターはそれぞれ固有の素材を持つが、その用途は百竜武器と一部の装飾品のみであり、防具が存在しない。 強大なモンスターを制した証としてその意匠を取り込んだ武具を作成する事は、シリーズの魅力でもあり、この仕様を惜しむ声は多い。 百竜武器にしても、デザインは初期装備の色違いもしくは重ね着による既存武器の模倣であり、見た目にはヌシ素材の意匠は全く感じられない。 小型モンスターからの戦闘中の横槍が非常に激しい。 この点に関してはシリーズ全体を通して多く見られ、およそ聞かれないことがないほどよく聞かれる不満点だが、本作では明確にプレイヤーの妨害を狙ってくることが多く、ストレス要因になりがち。 特に、限られたエリアにしか出現しないものの、デルクス(*35)の妨害は突き抜けた鬱陶しさ。 何度も繰り返しプレイヤーを突け狙い吹き飛ばすケストドンも相当なストレス源。 攻撃に巻き込まれて死亡するのもお構いなし。例によって、世界観やリアリティを損なっている。 ビジュアル面 オブジェクトがカメラに近づくと段階的に表示が消えていく。この際の方法が半透明にするのではなく網目状にグラフィックが欠落していくため汚く見えやすく、キャラが近づくだけでも手摺やテーブルなどが網目状に肉抜きされてしまうので不自然で見栄えが悪い。 カメラワークの問題 三人称視点で自由に視点を移動できる3Dゲーム特有の、「カメラと操作キャラとの間に障害物があると強制的にカメラが極端にキャラへ接近して視界が悪くなる」問題が最近の作品と比べて気になりやすい。 過去作でもこの問題がつきまとっており、作品を経る毎に少しずつ改善されてきたものの、本作では昔の頃のように気になりやすくなってしまった。 直近の数作で比較すると、本作の壁際カメラはワーストクラス。壁だけでなく頭が見える程度の段差を背にするだけでもかなり視野が狭くなってしまう。 『MHW( IB)』でカメラがキャラに近いと指摘されることが多かったためか、本作ではカメラが引いていて視野が確保しやすい。この点自体は純粋に評価点なものの、逆に最も寄った状態でも従来作より引いているため、写真撮影時やモデリングを鑑賞するときなどには不便である。 システム関連 UIの練り込みが甘く、使い勝手に難がある 特にやり玉に上げられるのが、『MHXX』までに存在した護石の専用管理メニューが消失したこと。性能がランダムに戻ったため、一覧しやすいリストでの管理は重要なのだが、何故か今作では削除されている。 装飾品の管理画面は存在するので、この仕様は大きな疑問である。 このために装備構築や不要な護石をマカ錬金で処分する時に大きな手間がかかり、また、どのような護石があるのか把握しにくくなったためただただ不便でしかない。 マカ錬金で素材を選択する際や、アイテムボックスで護石のスキルを検索する際など、デジタルキーの左右でページスクロールできない。何度も使うメニューなのに効率が悪すぎる。 UIの悪さもあってマカ錬金で間違って必要な護石を処分してしまう恐れがあるが、ロック機能などがない。 +ボタンで出せる従来で言うスタートメニュー内での右スティック操作を「有効」にしても多くの場面で右スティックによるカーソル移動が無効でカメラ操作になってしまうため、移動しながらメニューを操作しにくい。 フィールドで地図を閲覧する際に、何故か操作がリバース操作に成っていて混乱しがち。 また、コクピット表示の全体マップと部分拡大マップをワンボタンでトグル出来ず、ショートカットの表示と同時に切り替わるかオプションからどちらかを選ぶかしかできない。旧作よりも操作性が劣化しており不便。 ショートカットのレスポンスが悪く、入力を受け付けるようになる時間が遅い。また、内部硬直の関係もあって反応しないことも多く、フラストレーションの原因になる。 ショートカットとターゲットカメラの受付時間の感覚が短くなっており、誤爆しやすい。 ハンマーで溜め歩きしながら誤爆してしまうと攻撃が暴発するため使い勝手が悪い。 また『MHW( IB)』と異なりアイテムマイセットでアイテムショートカットの記録・読み込みができない。 パレットセットは4つまでしか保存できず、使用弾の異なるボウガンや弓を使い分ける場合都度パレットの入れ替えが必要となることが多くユーザーからの批判が多い。 細かな点だが、『MHW( IB)』にあったアイテムボックスの換金アイテムの一括売却機能がなくなった。 ロビーの仕様 まずロビーに部屋名を付けることが出来ないことが挙げられる。任意の募集文を使用した目的にあった集会所のマッチングが大幅にやりづらく、価値観の合ったプレイヤー同士の同流や目的ごとのスムーズな募集などが不可能で、ロビーが下火になる原因になってしまっている。 この仕様については『MHW( IB)』からの仕様であり、世界同時展開になったことによる影響が大きく、全世界のプレイヤーが部屋名をチェックできるようにするために定型文のみでの部屋名になってしまったものだと思われる。 しかし選択できる文章が多くなく、到底ニーズに見合っていないため役に立っているとは言いがたい。 しかしながらそうした問題への対処を諦めて、十分なゆとりのあるブラックリストや検索除外ワードリストなどの処置もないのは一般ユーザーの利便性を顧みていないとの批判も避けられないだろう。 ロビーに入室する際、メンバーの装備武器種やクエスト状況などの情報が見られず、ロビーに入ったのに参加要請で参加枠が埋まっていてクエストに参加できないなど検索の使い勝手が悪い。 Switchの前作に当たる『MHXX』では集会所に入ったら挨拶しあったり気軽に交流したりという光景が繰り広げられ、大変な賑わいを見せていたが、今作では「 集会所なのに挨拶すらしない (*36)」「身内以外には妙によそよそしい」「入っても枠が救難で埋まってしまっている」と、前作とはまるで正反対な殺風景なオンラインになってしまった。 「グッド機能」の意義が薄い グッドされることでわずかながら実利的なメリットがあり(フレンドも含む)全員に送ることができるため、マルチプレイではクエスト終了後には事務的にグッドしあう風潮が強く、逆に「グッドしないことで低評価扱いする」ような使い方も目立っており、恐らく開発の想定とは異なった使用方法になっている。 また、クエスト終了後は剥ぎ取りや落し物の回収などで忙しいのにチマチマした作業を行う必要があるのも面倒くさいと言った反応もままある。 「(事務的にやるだけだから)自動グッド送信/返信機能が欲しい」「いっそ消して欲しい」などあまり評価には恵まれていない結果になった。 集会所はアクセスしたい機能が集中しているが、何故かフレンド機能や部屋検索など重要な機能を持たされた郵便屋だけが設置されていない。 マルチプレイの観点からは一番使いたいNPCなのに集会所にいないという本末転倒な状態になっている。 食事効果リセット潰しが組み込まれている 従来であればクエストから帰還すれば食事のスキル付与はリセットされていた(メシリタといわれる小技)のだが、今作ではリセットしても同じスキルしかつかない仕様になってしまい、目当てのスキルが付くまで意味不明に無駄な手間を食う仕組みになってしまった。 『MHW( IB)』にあったアクション確認用小動画の廃止 前作では武器や特殊なアクションを行うアイテムの説明の場合にはゲームプレイ時の小動画が付いていたのだが、本作ではその表示が全て廃止。一応テキストの説明はあるのだが、アクションの説明は文字だけでは分かりにくいものが多いので入れ替え技を選ぶ時はやや困りやすく、実際にアクションを行わないとどんなものかが分かりにくい点があるのは不便である。 スペック上の問題点もあるかもしれないが他のSwitchのゲームのチュートリアルではちゃんと表示される事が多いので不満点になりやすい。 オトモガルクの仕様 オトモガルクの前身として『MHW』ではオトモダチモンスターが、『MHW IB』ではモンスターライドのシステムが存在するのだが、本作ではその内後者のように「騎乗するためだけに呼び出す」システムがオトモガルクには存在しない。 『MHW IB』と違い、本作ではオトモをアイルーのみに設定しているとガルクの騎乗システムは全く使用できない。戦闘補助ではアイルー・ガルクに有用性の度合いに隔たりはないものの、戦闘に関係しないフィールドの移動面ではアイルーだけがかなり不利になってしまっている。 ソロではどちらか一匹をガルクに設定してしまえばこの問題は解決できるが、マルチプレイではどちらか一匹しか連れていけない。現在でこそガルクを使用せずに効率良く移動する手段も考案されているが、騎乗のためだけに呼び出せなくなった点に関しては不便になってしまったと言える。 キャラクリ時の問題 本作のキャラクリのパーツは『MHW( IB)』からやや少なくなっている。 スペック上の問題で表現できる顔が少なくなってしまったのかもしれないが、単純に顔の表現の幅が少なくなったのは劣化点である。 『MHW( IB)』と同様の仕様だが、一度作ったキャラクターの外見は髪型などの一部だけは自由に変更できるが、大きく変更するには有料DLCの「身だしなみチケット」を消費する。(2枚だけは無料で配布される)追加料金がかかることに異論がある者もいるだろうがそれ以前の問題としてどういうわけか身だしなみチケットは買える数が固定されている。 一つのアカウントにつき無料配布2枚と限られた購入可能数分しかチケットを得る手段がない。最終アップデート後の時点では最大14枚を使い切ったらそのアカウントではもう変えられない。いわゆる性別(タイプ)の変更にもチケットが必要で男女の異なるファッションを同キャラで使い分けたいなどの需要にも制限がかかるので金に糸目は付けないから何度でも変えたい人間には不満となる。 一つのアカウントで同時に3キャラを作ることができ(削除して再作成も自由にできる)、兄弟や身内で共用して遊んだり、男女で2キャラ並行して育てるなどの用法はありうる中で最大まで見積っても変更回数が15回未満というのは少ない。がめつい商法というわけではなくどういうわけか買いたくても買えないという謎の仕様となっている。 後発のSteam版や『モンスターハンターストーリーズ2』も同じ上に、次回作の『サンブレイク』配信に合わせて買うことのできる権利の追加をしているため意図的な仕様なのだろうが理由は不明。 写真アルバムの保存数が少なく感じやすい。 本作のカメラ機能で撮影した写真はSwitch本体のアルバムやSteamのスクリーンショットフォルダと同時にゲーム内のアルバムにも保存されるほか、アルバムに保存してある写真はモンスターや環境生物のリストや自宅のフォトフレームやギルドカードにも貼り付けることができるのだが、アルバムの保存数の上限が300枚なのに対して貼り付けられる全ての箇所に写真を貼り付けると計117枚の保存枠を占有する。 モンスターリストの写真を全て貼り付けても特典はないので趣味の領域だが、環境生物リストに関しては全ての環境生物に写真を貼り付けることによって得られる勲章があるため、勲章コンプリートを狙う場合は避けては通れない。 先述の通り、ゲーム内に貼り付ける必要がない写真はゲーム内アルバムから削除しても本体アルバムやスクリーンショットフォルダの写真は保持されるので、不要な写真はこまめに削除することによって対策ができるが、上限に達していると新たに写真を撮影することもできない。 + アップデートで修正された点 『MHW( IB)』ではアイテムボックス内では装備品以外は採取・調合アイテム、弾・瓶、モンスターの素材と言った具合に自動的に小分けされたのだが、本作では従来のように全て一色端にまとめられるようになってしまっている。 アップデートにて『MHW( IB)』の仕様へと戻された。 『MHW( IB)』では不要な場面で食料アイテムを使用すると、自動的にポーチにしまい、アイテムを無駄に使用しないようになっていたが、本作ではその仕様が何故か撤廃されてしまい、間違って選択すると従来のようにアイテムを無駄に消費しやすくなってしまった。 アップデートにてこちらも『MHW( IB)』の仕様へと戻された。 道具屋が半額セールを行っている時に道具屋に近付くと祭囃子が聞こえるようになるのだが、受付嬢や集会所のゴコクの近くにあるせいで、ストーリーに関わる真剣な話をしている真横で「ピーヒャラピーヒャラ」と陽気な音が流れて雰囲気が台無しになってしまうと批判が少なくない。 アップデートでオプションにてセール中のBGMをオフにできるようになった。 全体的にヒットエフェクトの火花が飛び散る表現が量・まぶしさなどで過剰なきらいがあり、設定を「控えめ」にしても、4人プレイ時だとモンスターがまともに見えないことがしばしばある。オトモガルクを連れていたり、徹甲斬烈ガンナーがいると顕著である。『MHW』ではエフェクトが地味になった事で問題になっていたが、本作では逆にうるさすぎて戦闘時の視認性が悪くなってしまっていた。 全員ガンナーであればさほど問題はないが、至近距離で戦う剣士にとってはモンスターが見えにくいことは死活問題である。 アップデートでオプションにヒットエフェクトを調整する機能が追加された。 操竜の仕様の特殊性 「乗り」は意図的に乗るための攻撃を当てないと移行せず、攻撃を出したキャラ以外は乗りに移行しなかったが、「操竜」は翔虫を使ったジャンプ攻撃や鉄蟲糸技を当てることでも操竜ダメージを蓄積してしまう。さらに操竜待機状態を見逃して攻撃してしまうと、意図せずプレイヤーが操竜を始めることにもなる。 操竜待機状態になると一定時間手出ししにくい状態となり、ほぼ操竜せざるを得ない。そして操竜が持つメリットの多くは近くに他の大型モンスターがいる場合に発揮されるため、状況次第では若干損とも言える。 一方で操竜待機状態への移行を見極められるなら、確認後に溜め技を狙ったり、アイテムを使用して体勢を立て直したりなどもできる。操竜中は突進離脱で壁にぶつけると、即キャンセル+ダメージ+ダウンが可能となっている。また操竜タイマー持続内であれば、高速移動が可能で他のモンスターに殴り込みをかける、突進離脱で相手を操竜待機状態にして乗り移るなどの芸当も可能である。 他にも操竜中のモンスターはダメージが大幅カットされる仕様や、モンスターごとの操竜性能の違いや事前の動作確認できないなど、これまでにない特殊性は極端すぎるわけではないが経験と慣れを必要とする部分が多い。 アップデートにより、オプションの項目に操竜待機状態に操竜するかどうかの設定の有無が追加され、半ば操竜を強制する仕様ではなくなった為、この点はある程度解消されたと言える。 登場ムービーの仕様 本作の登場ムービーは集会所のクエストで初邂逅するモンスターの場合、途中参加ではムービーが流れず、ギャラリーに一切追加されない。 特に問題視されたのは、ある緊急クエストでしか流れないムービー。一度クリアすると再度受注できないため、途中参加でクリアしたプレイヤーは他のプレイヤーのクエストに参加予約をしない限りは、一切見る事が出来ない…という問題が発売当初にあった。 アップデートにより、途中参加でもクエスト終了後には追加される仕様へと変更された。 バグ、不具合など 初期バージョンは、マカ錬金で排出される護石が固定化される深刻なバグが存在した。 確実に発生するわけではないが、理想の装備を目指すというゲームの根幹にかかわるバグであったため、一時はセンセーショナルな話題として取り上げられた。 アップデートによりこのバグは修正された。 総評 『MHW( IB)』の成功を受けて、携帯機作品にもそれらの進歩点を取り入れることが待望されており、本作をもってようやくファンの願いが叶えられた。 その期待通りに『MHW( IB)』のシステムを概ね踏襲しつつ、より快適さや軽快さを重視した作品に仕上がっている。 『MHW( IB)』で批判されがちだったクセの強いNPC、乱入、クラッチクロー、ロード時間などの問題点も払拭されている。 引き続きシステムの見直しも進み、少なくとも快適性に関してはシリーズ屈指の出来と言ってよい。 一方でエンドコンテンツの少なさ、武器の調整、護石の仕様、これまでのアップデート内容などシリーズ物としての課題も残しており、目玉の一つであった百竜夜行も賛否両論であり、改善をすべき点も多い。 とはいえ、Switchとしては描き込まれたグラフィック、単体のゲームとして十分にリッチなコンテンツ、シリーズに上乗せされた翔虫やガルクのアクションなどの快適なゲームプレイなど、間違いなく「良作」と言えるゲームである。 Steam版 2022年1月13日にWin(Steam)版が発売された。Switch版とのクロスプレイ・クロスセーブには対応していない。 なお、ストーリーの内容はSwitch版で言うところのver.3.0までの内容が配信開始時点で最初から収録されている。 現在、Steam版の配信内容はSwitch版と同期しており、後述する拡張コンテンツ『サンブレイク』もSwitch版と同じ2022年6月30日に配信。 内容は基本的にSwitch版と同一だが、PCのスペックに応じた解像度・フレームレート(*37)・テクスチャなどのグラフィック品質の向上、ロードの高速化、ウルトラワイドディスプレイ対応、ボイスチャット対応、キーボード&マウス操作への対応といった変更点がある。 また、Steam版の大きな独自要素の一つとしてフィルター機能が搭載されており、モノクロ/セピア/和風/戦国風といったフィルターを画面全体にかけることが可能で、シネマ風のフィルターでは、サウンドにも古い映画の音を再現するフィルターがかかるようになっている。 余談 本作の企画は『MHX』発売後にスタートしており、『MHXX』や『MHW( IB)』とは同時進行で開発が進められていた事が明かされている。本シリーズでは初採用となる自社製ゲームエンジンの「RE Engine」の採用に伴い、開発が長期化したという。 当初はハードの制約もありシームレス非対応だったなど、開発過程で内容が大きく変化していった模様。 本作のPVではシリーズでは初となるゲーム内では全く使われなかったと思われるプリレンダ形式のムービーが存在する。 例として上げるとガルクが大社跡を駆けてハンターに合流する、百竜夜行で駆け抜ける赤い目をしたモンスター群、ハンターがマガイマガドと対峙するシーンなど。 ゲーム内で収録されなかった明確な理由は不明だが、恐らくプロモーション用に作られたのではないかと思われる。 ミノトが描くイラストは公式サイトの狩猟の導き書と言うコーナーで閲覧できる。 なお、これらイラストは発売前にも公式のSNSで公開されていた。 大型モンスターの中で長らく別名が付けられていなかったフルフルだが、本作への登場を期にようやく設定された。初登場から実に17年経ってのことである。 その名も「奇怪竜」であり、設定上で本種が属する奇怪竜下目から取ってきたと思われるが、実にフルフルらしいネーミングセンスだと言えるだろう。 なお「電怪竜」はギギネブラ(亜種)を現す別名として存在していた。 『TETRIS 99』とのコラボ祭が開催された。 『ソニックフロンティア』は本作との相互コラボを行なっており、本作側ではソニックやテイルスを模した装備やソニックの置物などを獲得できるイベントクエストの配信が、『ソニックフロンティア』側ではソニック用のレウス装備衣装や肉焼きセットのミニゲームが含まれたコラボDLCパックの配信が行われた。 『ソニックフロンティア』のDLCはあくまでモンスターハンターシリーズ名義でのコラボとなっているが、肉焼きのBGMは本作のものが使用されている。 ちなみに『サンブレイク』までを含めても、ソニックシリーズとのコラボが本作における唯一の他社ゲームとのコラボレーションとなった(他のカプコン社外とのコラボクエストにはユニバーサル・スタジオ・ジャパンとのコラボクエストが存在)。 なお、これらの他社とのコラボコンテンツは2024年1月21日をもって配信終了となる(公式サイト)。 2021年12月16日にパッケージが廉価版として税込5,990円で発売DL版も同額になっているため事実上の値下げとなっている。 2022年10月12日に全世界販売1100万本達成の発表と共にダウンロード版の価格が税込3,990円に改定された。 さらに、Switchの廉価版が2022年11月25日から税込4,389円に変更。 Switchの無料体験イベント、いっせいトライアルの米国版において本作が対象になった。2022年3月11日から同年3月17日まで。 『サンブレイク』の前に宣伝戦略としては妥当だがモンハンがこのキャンペーン対象になるのは初のケース。 その後の展開 大型追加コンテンツとして『モンスターハンターライズ サンブレイク』が2021年9月に発表され、2022年6月30日に配信された。 Switch版は本作とセットになった『モンスターハンターライズ + サンブレイク セット』も発売されている。 2023年1月20日にPS5/XSX/PS4/One/Win(Microsoft Store)版が発売された。 その時点で『モンスターハンター ストーリーズ2』が発売されていなかったハードでは同作のコラボクエストが未収録だがそれ以外は概ね同一。 なお、大型拡張の『サンブレイク』も2023年4月28日に上記の機種で発売した。